02_循環器系

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症状の有無にかかわらず、心房細動に対する系統的早期のリズムコントロール戦略は有効ですか?(PROBE; EAST-AFNET 4試験の事前設定解析; Eur Heart J. 2021)

心房細動 (Atrial Fibrillation: AF) は、 現在の最適な管理のもとでも、 心血管死、 脳卒中、 および心不全の主要な原因となっています。心房細動患者の約1/3は、 心房細動に関連する症状を持たず、 高齢者や持続性心房細動の患者に多いことが報告されています。無症候性心房細動は…
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60歳以上の高齢高血圧症患者を対象とした厳格な降圧は心血管イベントを減少できますか?(中国 Open-RCT; STEP試験; N Engl J Med 2021)

高血圧は、世界的に見ても中国においても、心血管疾患による死亡の一般的な危険因子です。高齢化に伴い、高齢者の高血圧患者における収縮期血圧の治療目標の決定が研究の焦点となっています。現行のガイドラインでは、高齢者の収縮期血圧の目標値について、一貫性のない推奨がなされています。目標値は、米国内科…
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透析患者の冠動脈石灰化に関連する最適なリン酸塩コントロール 炭酸ランタン vs. スクロオキシ水酸化鉄(Open-RCT; J Am Soc Nephrol. 2021)

透析患者の冠動脈石灰化を抑制ための血清リン酸値の目標範囲は? 維持透析患者においては、非透析患者と比較して、心血管死亡リスクが著しく高いことが報告されています。この原因は重度の冠動脈石灰化によって一部説明されています。 高リン酸血症は、冠動...
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透析未導入CKD患者の貧血に対するロキサデュスタットの有効性と心血管系への安全性(RCT3件のプール解析; Clin J Am Soc Nephrol. 2021)

赤血球造血刺激因子製剤(ESA)が承認される以前は、腎不全で重度の貧血を呈する患者には赤血球輸血が行われていたが、これにはウイルス感染、鉄過剰、同種感作などのリスクがありました。1989年、エポエチンアルファがCKD関連貧血の治療薬として初めて米国食品医薬品局(FDA)に承認され、治療のあり方が大…
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脳卒中および一過性脳虚血発作の患者における二重抗血小板療法とアスピリンの比較(RCTのメタ解析; Stroke. 2021)

一過性脳虚血発作(TIA)や軽度の脳梗塞を発症した患者は、特に発症から3ヵ月以内に血栓性イベントを再発する危険性が高いことが知られています。脳梗塞の再発を予防し、重症度を軽減するアスピリンの有効性と安全性は確立されています。ジピリダモール単独またはアスピリンとの併用による血小板阻害は、アスピリン単独…
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【Up To Date for DOAC】DOACの有効性・安全性比較(ナラティブレビュー; 最終更新月2021年8月)

直接経口抗凝固薬(Direct Oral Anticoagulant, DOAC)あるいは経口抗凝固薬(OAC)は、ビタミンK拮抗薬であるワルファリンと比較して、食事との相互作用が少なく、頻繁なモニタリングを必要としない(正確にはモニタリングできる検査項目がほぼない)薬剤です。これまでに4種類の…
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COVID-19におけるレニン-アンジオテンシン系阻害剤の投与中止と投与継続の比較(Open-RCT; ACEI-COVID試験; Lancet Respir Med. 2021)

COVID-19パンデミックは、世界中の医療システムに前例のない課題を突きつけています。2021年5月末までに世界で確認された患者数は1億6900万人以上で、300万~500万人以上が死亡しています。COVID-19による死亡率は個人差が大きく、高齢であることや、心血管疾患、糖尿病、高血圧、慢性…
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Triple Whammy(RASi+利尿薬+NSAID)による腎機能への慢性的な影響は?(Yakugaku Zasshi. 2019)

レニン・アンジオテンシン系阻害薬(RASi)、利尿薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の3剤併用による急性腎障害(AKI)のリスクが複数報告されています。過去の報告によると、RASiと利尿薬による2剤併用療法に比べて、NSAIDsを加えた3剤併用療法ではAKI発症率が1.31倍に上昇し…
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【ゆるく批判的吟味】駆出率が保たれている心不全(HFpEF)患者におけるエンパグリフロジンの効果は?(DB-RCT; EMPEROR-Preserved試験; N Engl J Med. 2021)

これまで駆出率の低下した心不全(HFrEF)患者に対する治療薬の承認が相次いでいますが、駆出率の保たれた心不全(HFrEF)に対する治療薬はありません。SGLT2阻害薬は、尿中にグルコースを排出することで血糖を低下させる糖尿病治療薬として承認されましたが、その作用機序から慢性腎臓病(CKD)や心不全患者への治療効果が期待されています。そこで今回は、2021年8月27日の欧州心臓学会の国際会議(ESC Congress)で発表されましたEMPEROR-Preserved試験の結果を…
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透析患者の心血管イベントおよび残存腎機能に対するACE阻害薬/ARBの効果はどのくらい?(RCTのメタ解析; BMC Nephrol. 2017)

心血管イベントは、透析患者の主要な死因であり、死亡率は一般人口の7〜30倍であることが報告されています。これまでに行われた透析患者を対象とした観察研究では、残存糸球体濾過量(GFR)の漸次低下と死亡率の上昇との関連が報告されていますが、透析患者の生存率や残存腎機能との因果関係は確立されていません。
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末梢動脈疾患患者における血行再建術後のリバーロキサバン使用は全虚血イベントを減少させる(RCT; VOYAGER PAD試験の事前設定解析; J Am Coll Cardiol. 2021)

末梢動脈疾患(PAD)患者は、四肢および心血管の主要な有害イベントのリスクが高くなっています。下肢血行再建術の既往歴は、術後数年経っても四肢の有害イベントのリスクが有意に高いことと関連しています。さらに最近では、血行再建術後の急性期にPADを発症した患者のリスクプロファイルが説明され…
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心筋ミオシン活性化剤オメカムチブ・メカルビルによる心血管イベント抑制効果はベースラインの左室駆出率により異なる(GALACTIC-HF層別解析; J Am Coll Cardiol. 2021)

駆出率低下型心不全(HFrEF)の患者の心血管系の治療成績を改善するために、多くの治療法が開発されています。 さらに、重度の収縮機能障害は、しばしば血圧の低下と関連し、ガイドラインに沿った薬物療法の目標量に耐えることが困難です。心筋ミオシン…
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心不全(HFrEF)患者に対する心筋ミオシン活性化剤 オメカムチブ・メカルビルは心血管イベントの発生を抑制する(DB-RCT; GALACTIC-HF試験; N Engl J Med. 2021)

心筋ミオシン活性化剤 オメカムチブ・メカルビルとは? 駆出率の低下した心不全の特徴は、心拍出量の減少と充満圧の上昇をもたらす収縮機能の低下です。現在までのところ、収縮機能を直接増強する薬剤で予後を改善したものはありません(PMID:3140...
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心血管疾患の一次予防におけるスタチン系薬剤と有害事象との関連性はどのくらいですか?(RCTのNWM; BMJ. 2021)

心血管疾患は、世界中で死亡率および罹患率の主要な原因となっています。スタチン系薬剤は、心血管疾患のリスクを低減する効果があり、心血管疾患予防のためのフロントライン治療として臨床ガイドラインで推奨されています。しかし、臨床使用においては…
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高血圧合併の正常高値アルブミン尿を呈する2型糖尿病患者におけるベナゼプリル+バルサルタン併用療法は各単剤療法と比較して微量アルブミン尿を予防しない(PROBE法; VARIETY試験; PLoS Med. 2021)

ほとんどの糖尿病患者では、糸球体濾過量(GFR)の漸進的な低下と並行して、アルブミン尿が経時的に増加していきます。アルブミン尿の増加とGFRの低下はともに連続しています。しかし、従来の尿中アルブミン排泄量の閾値である20または200μg/分…
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糖尿病患者におけるサイクリングは心血管疾患死などの死亡リスク低下と関連する(前向きコホート研究; EPIC試験; JAMA Intern Med. 2021)

1型、2型を問わず糖尿病患者においては、総死亡および心血管疾患(CVD)による早期の死亡が多いことが報告されています。糖尿病の血糖コントロールにおいて、基本となるのは食事と運動療法です。とはいえ、具体的に何をすれば良いのか、患者背景にも異…
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COVID-19で入院中の心血管危険因子を有する患者に対するダパグリフロジンの効果はどのくらいですか?(DB-RCT; DARE-19試験; Lancet Diabetes and Endocrinology 2021)

COVID-19 で入院し、2型糖尿病、心血管疾患、腎臓疾患などの心血管危険因子を有する患者は、多臓器不全や死亡のリスクが高く、臨床的な回復も遅れることが報告されています。疾患の進行や主要な臨床イベントのリスクを低減する効果的な治療法が少ないことから(現在、重症患者における治療は、デキサメタゾンに…
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高齢者心房細動患者におけるフレイルと直接経口抗凝固薬及びワルファリンの比較(PSマッチコホート研究; Ann Intern Med. 2021)

医療の進歩により人類の寿命は伸びてきています。高齢化社会、超高齢化社会において、罹患する疾患に特徴があります。具体的には、高齢化により心不全や心房細動の罹患数が増加しています。心房細動を有する高齢者の経口抗凝固薬については、ワルファリンに…
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救急外来での初期カリウム値と脳卒中のタイプとの関連性はどのくらいですか?(症例対象研究; J Stroke Cerebrovasc Dis. 2021)

血清カリウム値と脳卒中との関連性は? 血清K低値は心血管疾患、高血圧、糖尿病患者の脳卒中リスクと関係することが報告されています。健康集団を主な対象とした研究としては、スウェーデンの大規模コホート研究Malmö Preventive Proj...
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CKDステージ3~5患者における腎臓および心血管アウトカムに対するACE阻害剤の有益性は?(RCTのNWM; Drugs. 2020)

CKDに対するACE阻害薬/ARBの有益性は? 慢性腎臓病(CKD)は、世界的な健康問題であり、医療システムに大きな経済的損失をもたらしています。CKDのステージ1~5の平均罹患率は13.4%、ステージ3~5は10.6%であることが報告され...
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