2022-12

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00_その他

口腔内やけどのリスクなしに紅茶を飲むための最適なビスケットとしては何が良いですか?(非盲検比較試験; DUNC試験; BMJ. 2022)

医療従事者が休息時間を設けることで医療の質を向上できるかもしれません。いわゆるティータイムでは、コーヒーや紅茶などを飲みますが、熱々の飲み物で口腔内を火傷するリスクを伴います。今回ご紹介するのは、標準的な病院のスタッフルームで利用可能な資源を用いて、危害(口腔内やけど)のリスクなしにカップ一杯の紅…
02_循環器系

出血リスクの高い患者における経皮的冠動脈インターベンション後の二重抗血小板療法は1~3ヵ月で良いかもしれない(RCTのメタ解析; Eur Heart J. 2022)

出血リスクの高い(HBR)患者における経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の二重抗血小板療法(DAPT)の至適期間は未だ議論のあるところです。そこで今回は、HBR患者におけるDAPTレジメンを短縮した場合の影響を評価したメタ解析の結果をご紹介します。本試験では、経口抗凝固療法の適応がないHB…
07_腎・泌尿器系

進行CKD高齢患者の意思決定を改善するための介入は有効ですか?(RCT; Ann Intern Med. 2022)

慢性腎臓病(CKD)が進行した高齢患者では、腎不全の管理について難しい決断を迫られ、しばしば決断の葛藤や後悔、希望と異なる治療などを経験することが報告されています。意思決定を行う前に患者教育の他、患者の意思の明確化が求められますが、まだまだ充分とは言えない状況です。そこで今回は、腎代替療法に関する…
02_循環器系

高血圧患者の心血管イベントにおけるChlorthalidoneとヒドロクロロチアジド、どちらが優れていますか?(RCT; DCPW試験; N Engl J Med. 2022)

高血圧は様々な合併症を引き起こし、脳卒中や心筋梗塞などの心血管イベントの発生リスクを増加させます。降圧薬としては、いくつもの薬効群が販売されていますが、心血管イベント発生のリスク低減効果における薬効群間の差はなく、降圧効果が高いほど心血管イベントの発生リスク低減効果が示されています。サイアザイド系…
09_感染症

早期COVID-19外来患者に対するパキロビッド(米国人口ベースコホート研究; Ann Intern Med. 2022)

ワクチン接種済みの集団コホートにおけるパキロビッドの効果とは? EPIC-HR(Evaluation of Protease Inhibition for Covid-19 in High-Risk Patients)試験において、ニルマト...
02_循環器系

変事不全を有する駆出率の保たれた心不全(HFpEF)患者におけるβ遮断薬休薬は心機能を改善させる?(小規模RCT; PRESERVE-HR試験; J Am Coll Cardiol. 2021)

駆出率維持型の心不全(HFpEF)において、chronotropic incompetence(変事性不全、変時不全*)は運動能力の低下と関連することが示されています。確固たるエビデンスがないにもかかわらず、HFpEFにおいても、他の心不全タイプ(HFrEF、HFmrEF)と同様にβ遮断薬が頻用さ…
運動・身体活動

クリスマス準備期間中の身体活動への参加を増やすためのクリスマスをテーマとした身体活動介入は座位時間を減らし身体活動を活発化する(パイロットRCT; BMJ. 2022)

身体活動は、非伝染性疾患の予防と管理(PMID: 22818936、PMID: 31389871)、および全死因死亡リスクの低減において重要な因子であることが知られています(PMID: 31095084)。自己申告データによると、成人の約60%が中程度から強度の身体活動への推奨参加レベルを満たして…
07_腎・泌尿器系

酸化マグネシウム製剤による高マグネシウム血症は腎機能がどのくらい低下するとリスクとなるのか?(単施設・後向き研究; Jpn J Nephrol Pharmacother 2013)

慢性腎臓病(CKD)患者の多くは高齢者であり、腸の運動機能低下などにより、便秘を有する患者が多いことが知られています。日本では便秘の初期治療から、習慣性のない緩下剤として酸化マグネシウム(MgO)製剤が広く使用され長期投与されていることが多いです。MgO製剤は、日本だけでなく、欧米においても腎機能…
05_内分泌代謝系

2型糖尿病患者の心血管イベントに対するダパグリフロジンの有効性は併用薬の影響を受けないかもしれない(DECLARE-TIMI58試験の事後解析; JAMA Cardiol. 2022)

ダパグリフロジンは、2型糖尿病患者における心血管(CV)および腎臓の転帰を抑制することが示されました。しかし、2型糖尿病患者におけるCV治療薬との併用による効果や安全性との関係についてはデータが限られています。2型糖尿病患者において、心不全(HF)および腎臓病に対して一般的に使用されるCV薬のバック
未分類

高齢の心不全(HFrEF)患者における急性腎障害のリスクはアンジオテンシン-ネプリライシン阻害薬 とレニン-アンジオテンシン系阻害薬、どちらが高い?(PSマッチングコホート研究; J Card Fail. 2022)

アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)であるサクビトリル/バルサルタンの急性血行動態は、腎機能の早期変化をもたらす可能性があり、特にレニン・アンジオテンシン系阻害薬(RASi)未使用者では急性腎障害(AKI)の懸念があります。しかし、充分に検討されていません。そこで今回は、米国メデ…
02_循環器系

心房細動の高リスクサブグループにおけるABC pathwayに基づく疾患管理遵守が高いと患者転帰が良い?(レジストリー研究; ESC-EHRA EORP-AF Long-Term General Registry; Eur J Intern Med. 2022)

心房細動患者におけるABC pathwayに基づくアドヒアランスの効果は? Atrial Fibrillation Better Care(ABC)pathwayとは、2017年にLip医師が提唱した「心房細動の統合的マネジメント」です。具...
20_ポリファーマシー

多併存疾患とポリファーマシーの傾向における性差の影響は?(反復横断研究; PLoS One. 2021)

医療の進歩などにより高齢化が進んでいます。高齢化に伴い多病化(多併存疾患、多疾病化)が進んでいますが、こうした最近の傾向がポリファーマシーの程度および複雑さに与える影響や性別による変動の可能性は依然として不明です。そこで今回は、2003年と2016年の多疾患、ポリファーマシー(5種類以上の薬剤)、…
02_循環器系

健康高齢者における毎日の低用量アスピリンは重篤な転倒や骨折リスクとなりますか?(RCT; ASPREE-FRACTUREサブ試験; JAMA Intern Med. 2022)

健康な高齢者におけるアスピリンの使用は転倒や骨折リスクを増加させるのか? 転倒や骨折は頻繁に起こり、高齢者の健康にとって有害です。アスピリンは骨の脆弱性を減少させ、骨量の減少を遅らせることが報告されていることから、アスピリンを服用することで...
09_感染症

COVID-19に対するハチミツ+ブラッククミンの効果はどのくらいですか?(RCT; HNS-COVID-PK試験; Phytother Res. 2022)

COVID-19に対するハチミツ+ブラッククミンの効果は? これまで、コロナウイルス感染症2019(COVID-19)に対する特異的で有効な治療法は存在しません。 ハチミツとブラッククミン(HNS)は、抗ウイルス、抗菌、抗炎症、抗酸化、免疫...
05_内分泌代謝系

2型糖尿病における経口インスリン製剤(ORMD-0801)の有効性・安全性は?(RCT; Diabetes Obes Metab. 2022)

2022年12月現在、インスリンは注射製剤のみが製造販売されています。しかし、注射製剤は侵襲性が高いことから、より低侵襲性の製剤開発が望まれていました。そこで今回は、近年開発が進んでいるインスリン経口製剤(ORMD-0801)の試験結果をご紹介します。本試験では、2型糖尿病(T2DM)患者を対象に…
02_循環器系

肝硬変患者の腹水管理におけるスピロノラクトンとエプレレノン、どちらが良いですか?(RCT; Eur J Gastroenterol Hepatol. 2020)

肝硬変診療ガイドライン2020では、肝硬変の腹水に対する単剤治療を開始する際には、第一選択薬としてスピロノラクトンを投与するよう記載されています。また、スピロノラクトン単剤で治療効果が不十分な場合には、高用量投与に伴う副作用を防ぐためにスピロノラクトン・ループ利尿薬併用療法が推奨されています。スピ…
04_相互作用、薬物相互作用

経口抗凝固薬投与中の患者におけるトラマドールの使用と出血性合併症のリスクはどのくらい?(SR&MA; Eur J Clin Pharmacol. 2022)

トラマドール(商品名:トラマール)の添付文書では、併用注意にクマリン系抗凝血剤(ビタミンK拮抗薬:ワルファリン)が記載されており、これは「出血を伴うプロトロンビン時間の延長、斑状出血等の抗凝血作用への影響がみられたとの報告がある」ためのようです。しかし、この機序については解明されておらず、また出血…
02_循環器系

駆出率が中程度または保たれている心不全(HFmrEF・HFpEF)を呈する心房細動に対するカテーテルアブレーションの有効性はどのくらい?(日本のレジストリー研究; AF Frontier Ablation Registry and Hokuriku-Plus AF Registry; Circ J. 2022)

過去のランダム化試験で、駆出率(EF)が低下した心不全患者における心房細動(AF)に対するカテーテルアブレーションは、死亡または心不全の減少につながることが示されています。しかし、EFが中程度あるいは保たれている心不全(HFmrEF・HFpEF)患者における心房細動に対するカテーテルアブレーション…
03_呼吸器系

慢性閉塞性肺疾患の慢性的な呼吸苦に対する低用量徐放性モルヒネの有効性はどのくらい?(RCT; BEAMS試験; JAMA 2022)

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者では、慢性的な息切れ(呼吸苦)がよく見られます。定期的な低用量徐放性モルヒネが呼吸苦を緩和する可能性がありますが、充分に検討されていないため、その有効性と投与量に関するエビデンスが求められています。そこで今回は、COPD患者において、1週間の治療後、異なる用量の徐放…
09_感染症

医療従事者におけるCOVID-19予防のための医療用マスクとN95マスク、どちらが優れていますか?(RCT; Ann Intern Med. 2022)

医療用マスクがN95マスクと比較してCOVID-19に対して同程度の防御効果を示すかどうかは不明です。そこで今回は、日常ケアを行う医療従事者において、医療用マスクがN95マスクと比較してCOVID-19の予防効果が劣らないかどうかを明らかにしたランダム化比較試験の結果をご紹介します。本試験は、多施…
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