2021-07

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02_循環器系

経口抗凝固薬服用患者における出血管理はどのように行えば良いですか?(米国心臓病学会の指針; J Am Coll Cardiol. 2020)

抗凝固療法の中止や再開はどのように行えば良いのか? 抗凝固療法は血栓塞栓症の治療・予防のために使用されています。抗凝固療法のなかでも直接経口抗凝固薬(DOAC, OAC)は、従来使用されてきたビタミンK拮抗薬(VKA)よりも使用量が増えてい...
02_循環器系

頸部動脈解離におけるアスピリンと抗凝固療法、どちらが優れていますか?(Open-RCT; TREAT-CAD; Lancet Neurol. 2021)

頸動脈解離後の血栓塞栓予防にはどんな治療が良いのか? 頸動脈解離は、50歳未満の若年層における脳卒中の主な原因です。歴史的には、臨床医は頸動脈解離の患者にビタミンK拮抗薬による経口抗凝固療法を用いることを好んできましたが、現在のガイドライン...
02_循環器系

腎機能低下患者におけるメトホルミンの有効性と安全性はどのくらいですか?(SR&MA; Diabetes Obes Metab. 2021)

メトホルミンの適正使用に関するRecommendation(2019年8月5日改訂版) メトホルミンは古くから使用されている薬剤ですが、2型糖尿病治療において、日本を除く多くの国で第一選択とされています。腎機能排泄型の薬剤であるメトホルミン...
03_呼吸器系

青年および成人におけるコントロール不良な重症喘息に対するテゼペルマブの効果はどのくらいですか?(DB-RCT; NAVIGATOR試験; N Engl J Med. 2021)

胸腺間質性リンパ球新生因子を阻害するヒトモノクローナル抗体 Tezepelumabとは? 喘息の発症に上皮細胞由来サイトカイン(thymic stromal lymphopoietin, TSLP:胸腺間質性リンパ球新生因子)が関与すること...
02_循環器系

尿酸降下療法と治療関連有害事象、肝障害、主要心血管系有害事象(MACE)との関連性はどのくらいですか?(RCTのNWM; Pharmacotherapy. 2021)

尿酸降下療法で安全性に違いはあるのか? 高尿酸血症は、痛風、腎障害、心血管イベントを引き起こす可能性のある一般的な疾患です。高尿酸血症患者に対しては、生活習慣への介入(プリン体を多く含む飲食の摂取制限など)がうまくいかない場合、経口薬が主な...
01_中枢神経系

脳卒中患者での選択的セロトニン再取り込み阻害剤 SSRIにおける骨折リスクはどのくらい?(SR&MA; Stroke. 2021)

脳卒中後うつ病におけるSSRI使用は骨折リスクになる? 脳卒中生存者は、うつ病と骨折のリスクが高いことが報告されています。選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は、観察研究において骨折リスクの増加と関連していることが報告されています。...
05_内分泌代謝系

妊娠中の2型糖尿病患者におけるメトホルミン使用は安全ですか?(DB-RCT; MiTy試験; Lancet Diabetes Endocrinol. 2020)

メトホルミンは妊婦に禁忌とされているが… メトホルミン(メトグルコ®️)の添付文書では、妊婦又は妊娠している可能性のある女性に禁忌とされています。この設定根拠としては、動物実験の結果と妊婦の特徴によるものです。 妊婦又は妊娠している可能性の...
99_雑記 miscellaneous notes

【雑記】投与・投薬の語源とは?答えはお釈迦様が握っていた

薬を与えることを、なぜ「投与」と表現するのか? 患者に対して治療(例えば薬物など)を施す行為のことを「投与」と呼びますが、なぜ「投げ与える」と表現するのでしょうか?やや雑な表現だなと感じていました。 今までも気になったことはありましたが、き...
02_循環器系

治療抵抗性高血圧に対する追加薬剤としてスピロノラクトン、プラセボ、ビソプロロール、ドキサゾシンどれが良いですか?(DB-RCT・クロスオーバー;代用のアウトカム ; PATHWAY-2試験; Lancet. 2015)

治療抵抗性高血圧への追加薬は何が良いのか? 治療抵抗性高血圧の薬物治療において、国際的なガイドラインでは、3種類の薬剤(アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬またはアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、カルシウム拮抗薬(CCB)、サ...
06_骨代謝系

テリパラチド(フォルテオ®)を2年以上使用しても安全性に問題なさそうですか?(3件の観察研究)

以前の記事で触れましたが、テリパラチド(フォルテオ®️)は2年しか使用できません。この理由は、ヒトで2年以上使用した場合のデータがないこと、小動物で安全性に懸念が示されたためです。詳細については以下のリンク先をご覧ください。
04_消化器系

プロトンポンプ阻害剤および併用薬と急性腎障害リスクとの関連性はどのくらいですか?(ネステッドケースコントロール研究; BMJ Open. 2021)

PPI単独よりも併用薬の種類によりAKIリスクが増加する? これまでの研究で、プロトンポンプ阻害剤(proton pump inhibitors, PPI)の使用と、急性腎障害(acute kidney injury, AKI)、急性尿細管...
02_循環器系

【批判的吟味】2型糖尿病におけるGLP-1RA エフペグレナチド使用は心血管・腎イベント発生を抑制する(NEJM 2021; DB-RCT; AMPLITUDE-O試験)

論文の概要 PICO P:HbA1c 7.0%以上で心血管疾患の既往あるいは現在腎臓病*、かつ他の心血管危険因子が1つ以上有する2型糖尿病  *eGFRが25.0~59.9ml/分/1.73m2と定義 I :エフペグレナチド4mg(毎週皮下...
08_炎症・免疫・アレルギー系

アトピー性皮膚炎に対するアブロシチニブ vs. デュピルマブ どちらが良い?(RCT; JADE COMPARE; NEJM 2021)

アトピー性皮膚炎に対して経口JAK1阻害薬が有効? インターロイキン4およびインターロイキン13のシグナル伝達を低下させる経口ヤヌスキナーゼ1(JAK1)阻害剤abrocitinib(アブロシチニブ)は、アトピー性皮膚炎の治療薬として検討さ...
09_感染症

長期療養施設のスタッフおよび入居者におけるベースラインの抗体保有状態に応じたSARS-CoV-2感染の発生率(前向きコホート研究; VIVALDI試験; LANCET Healthy Longevity 2021)

ベースライン時のSARS-CoV-2に対する抗体保有者では感染リスクが低い? 高齢者が居住する長期療養施設(LTCF)の入居者は、COVID-19に関連する死亡率があらゆる集団の中で最も高い事が報告されています。高齢者は、加齢に伴う免疫老化...
02_循環器系

インスリン未投与の2型糖尿病患者がインスリンデテミルまたはグラルギンを投与された場合の全死亡率および心血管死亡率に差はありますか?(英国データベース コホート研究; Diabetes Ther. 2021)

2型糖尿病患者を対象に、基礎インスリンであるデテミルとグラルギンを初めて使用した患者の全死亡率と心血管死亡率に差はあるのか? 糖尿病では、血糖値のコントロールが不十分な場合、微小血管障害や大血管障害などの合併症のリスクが高まり(Clinic...
09_感染症

第一次パンデミック時におけるCOVID-19入院患者の細菌感染症の併発、二次感染、抗菌薬使用状況(ISARIC WHO CCP-UK試験; Lancet Microbe. 2021)

ウイルス感染症患者における細菌感染症が併発する割合は? 重症インフルエンザ(メタアナリシスでは23%)やその他の重症呼吸器ウイルス感染症では、細菌感染症の併発や二次感染がよく見られ、罹患率や死亡率の増加と関連しています(PMID:27232...
09_感染症

COVID-19入院患者において妊娠の有無は死亡リスクに影響しますか?(後向きコホート研究; Letter for Ann Intern Med. 2021)

COVID-19の妊婦における死亡リスクは、非妊娠患者と比較して高いのか低いのか? 妊娠中のCOVID-19患者を調査した研究では、生殖年齢の非妊娠患者と比較して、妊娠中の患者では死亡リスクが高まることが示されています(PMID:33151...
08_炎症・免疫・アレルギー系

COVID-19に対するトファシチニブの効果はどのくらいですか?(RCT; STOP-COVID試験; N Engl J Med. 2021)

JAK阻害薬であるトファシチニブ(ゼルヤンツ®️)がCOVID-19に有効? コロナウイルス感染症2019(COVID-19)は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)を原因とするウイルス性疾患です。ワクチンが急速に開...
02_循環器系

冠動脈疾患・耐糖能異常を有する患者の心血管・糖尿病発症に対するアカルボースの効果はどのくらい?(DB-RCT; ACE試験; Lancet Diabetes Endocrinol. 2017)

α-グルコシダーゼ阻害薬であるアカルボースは心血管イベント発生を抑制できるのか? 冠動脈疾患と耐糖能異常を有する人は、将来の心血管イベント(PMID: 26571120、PMID: 25311248、PMID: 10372242)や2型糖尿...
07_腎・泌尿器系

透析患者におけるNSAIDs使用は心血管リスクとなりますか?(韓国 症例クロスオーバー試験; Nephrol Dial Transplant. 2021)

透析患者においてはNSAIDsを使用しても問題ないのか? 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、疼痛や炎症性疾患の治療に広く使用されています。しかし、NSAIDsの使用は、いくつかの確立された副作用によって制限されています(PMID: ...
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