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02_循環器系

心不全患者におけるカルベジロールの安全性—COPDや喘息を合併する場合の検討(観察研究; Am Heart J. 2002)

心不全患者にβ遮断薬を使う難しさ慢性心不全(CHF)の治療において、β遮断薬(カルベジロールなど)の使用は必須ですが、気道病変を有する患者では慎重な投与が求められます。特に、COPDや喘息を合併する患者では、β遮断薬が気管支収縮を引き起こす...
00_その他

胸痛で救急外来を受診したとき、どの症状が心筋梗塞を示唆するか?(前向き研究; Ann Emerg Med. 2010)

救急外来(ED)での胸痛は頻度が高く、急性心筋梗塞(AMI)を迅速に見分けることが求められます。従来、胸痛の部位や放散先、随伴症状を総合的に評価して診断が進められてきましたが、個々の症状の信頼性には限界があり、実臨床での診断精度を確立する…
00_その他

手術後の嘔気・嘔吐(PONV)対策に新たな選択肢?—経皮電気鍼刺激ブレスレット(EmeTerm)の有効性を検証(DB-RCT; J Bone Joint Surg Am. 2025)

術後悪心・嘔吐(Postoperative Nausea and Vomiting, PONV)は、全身麻酔後の一般的な副作用であり、整形外科手術後にも高頻度で発生します。特に、腰椎麻酔下で実施される股関節全置換術(THA)や膝関節全置換…
03_呼吸器系

メポリズマブは好酸球性COPDの増悪抑制に有効か?(DB-RCT; MATINEE試験; New Engl J Med. 2025)

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は気道の炎症と閉塞を特徴とする疾患であり、特に好酸球性炎症が20~40%の患者で見られます。好酸球が増加したCOPDでは、気道炎症が増悪を引き起こしやすいとされています。メポリズマブは、インターロイキン-5(I…
00_その他

薬局での「おもてなし」手法が外国人患者の理解を深める?(RCT; Int J Clin Pharm. 2024)

グローバル化が進む中で、外国人患者や観光客が薬局を訪れる機会が増加しています。その一方で、言語の壁が薬剤師の服薬指導を困難にするケースが多発しており、適切な情報提供ができないことが患者の安全を脅かす要因となっています。本研究では、外国人患…
05_内分泌代謝系

チルゼパチドの使用が急増?米国における処方パターンの変化を探る(人口ベースコホート研究; Ann Intern Med. 2024)

チルゼパチド(Tirzepatide)は、GLP-1受容体作動薬(GLP-1 RA)とGIP受容体作動薬(GIP RA)の二重作用を持つ新しい糖尿病治療薬です。2型糖尿病治療のみならず、体重減少効果が高いことから、肥満治療薬(WLM)とし…
02_循環器系

心血管疾患の二次予防にコルヒチンは有効か?(RCTのメタ解析; Atherosclerosis. 2024)

近年、動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の再発予防において、「炎症の制御」が注目されており、その代表的薬剤のひとつが「コルヒチン(Colchicine)」です。コルヒチンは本来、痛風やベーチェット病の治療に用いられる抗炎症薬ですが、心筋梗…
02_循環器系

心拍数を下げる治療は心血管予後に有効か?(RCTのメタ解析; Eur Heart J. 2024)

心拍数(Heart Rate, HR)の上昇は、心筋虚血、心不全、突然死のリスクと関連することから、HR低下を目指す治療戦略が広く用いられています。しかし、高血圧や心血管疾患(CVD)患者におけるHR低下治療の本当のベネフィットは明確では…
01_中枢神経系

長期のNSAIDs使用は認知症リスクを低下させる?― 約30年の追跡結果から(ロッテルダム研究; Alzheimers Dement. 2024)

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、抗炎症作用に加えて、アミロイドβの蓄積を抑える可能性も指摘されており、認知症の予防に効果があるのではないかと長年考えられてきました。しかし、これまでの観察研究や短期介入試験では結果が一貫せず、N…
02_循環器系

RAAS阻害薬による高カリウム血症をSGLT2阻害薬が抑える?(大規模コホート研究; JAMA Intern Med. 2024)

ACE阻害薬やARBなどのRAAS(レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系)阻害薬は、糖尿病性腎症、心不全、慢性腎臓病(CKD)の進行抑制において中心的な役割を果たします。しかしその一方で、高カリウム血症(hyperkalemia)の…
04_相互作用、薬物相互作用

酸化マグネシウムとロスバスタチンの相互作用に注意?(処方提案でスタチンを適切に選択した一例; 京都薬科大学紀要 2022)

脳梗塞の既往を有する患者に対し、二次予防目的でHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)が処方されることは一般的です。今回ご紹介する症例では、ロスバスタチンを継続していたにもかかわらず、効果が不十分と判断され、新たにエゼチミブが追加されてい…
01_ワクチン vaccine

帯状疱疹ワクチン接種で認知症リスクが低下?(回帰不連続デザイン; Nature. 2024)

神経親和性をもつヘルペスウイルス(とくに単純ヘルペスウイルスや帯状疱疹ウイルス)は、近年、認知症の発症リスクに関与する可能性が示唆されています。一方で、ワクチンには本来の感染症予防以外にも、免疫系に対する“オフターゲット効果(副次的免疫効…
00_その他

セマグルチド関連の救急受診はどれくらい起きている?(横断研究; Ann Intern Med. 2025)

セマグルチド(商品名:オゼンピック、ウゴービなど)は、2型糖尿病や肥満治療薬として急速に普及しています。承認申請時の臨床試験では、主に消化器症状(吐き気、嘔吐、下痢など)が副作用として報告されていましたが、実臨床での安全性データは限られて…
02_循環器系

アベラシマブは心房細動患者において出血リスクを低下させるか?(RCT; AZALEA-TIMI 71試験; N Engl J Med. 2024)

心房細動患者では、血栓症予防のために抗凝固療法が必要ですが、出血リスクが治療上の重要な課題となっています。アベラシマブは、非活性型第XI因子(FXI)に結合し、その活性化を阻害する完全ヒト型モノクローナル抗体であり、新たな抗凝固戦略として…
09_感染症

非合併性尿道・性器淋菌感染症に対するゲポチダシンの効果は?(Open-RCT; EAGLE-1試験; Lancet. 2024)

近年、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)感染症に対して標準治療として用いられるセフトリアキソンとアジスロマイシンに対し、耐性菌出現の懸念が高まっています。ゲポチダシンは、細菌DNA複製を阻害する新規作用機序を有するトリアザ…
07_腎・泌尿器系

透析患者の心房細動、抗凝固療法はどう選ぶ?|FXa阻害薬 vs. ワルファリン(メタ解析; Int J Cardiol. 2024)

心房細動(AF)は、透析依存患者で特に高頻度にみられます。しかし、これらの患者では血栓塞栓症(脳卒中など)リスクと出血リスクが同時に高いため、抗凝固療法の選択が非常に難しいとされています。現在、ビタミンK拮抗薬(VKAs、例:ワルファリン…
04_消化器系

PPIの使用量・期間が増えるとCDIのリスクが上昇する?(観察研究のメタ解析; Lancet Reg Health Eur. 2025)

クロストリジオイデス・ディフィシル感染症(CDI)は、世界的に見ても医療関連感染症の主要な原因の一つであり、PPI使用は重要な修正可能なリスク因子として知られています。しかし、PPI使用量や使用期間とCDIリスクの「量反応関係」はこれま…
02_循環器系

【T2DM患者のCABG術前管理】エンパグリフロジンは術後急性腎障害を減らす?(PROBE法; POST-CABGDM試験; Diabetes Care. 2025)

2型糖尿病(T2DM)患者は、冠動脈バイパス手術(CABG)後に急性腎障害(AKI)を発症するリスクが高いことが知られています。AKIは術後転帰を悪化させ、予後に重大な影響を与えるため、リスク低減策の確立が課題となっています。今回紹介する…
02_循環器系

入院中に発見された心房細動、その後の脳卒中リスクは?(大規模コホート研究; Ann Intern Med. 2025)

心房細動(AF)は、さまざまな病態に伴って入院中に初めて診断されることがあり、その一部は誘因(感染症や手術など)の消失により自然に収束する場合もあります。しかし、こうした「入院中発見型AF」が、退院後にどれほど脳卒中リスクを有するのか、充…
02_循環器系

川崎病にアスピリンは本当に必要か?高用量アスピリンの有無を比較(PROBE; JAMA Netw Open. 2025)

川崎病(Kawasaki disease:KD)は、小児に発症する血管炎であり、最も重大な合併症は冠動脈病変(Coronary Artery Lesions:CALs)の形成です。現在、標準治療は免疫グロブリン静注療法(IVIG)と高用量…
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