― 気虚患者を対象とした二重盲検ランダム化比較試験(Evid Based Complement Alternat Med. 2010)
臨床疑問(Clinical Question)
体質として、気虚(ききょ)を有する成人アトピー性皮膚炎患者において、通常治療に補中益気湯を追加すると、プラセボを追加した場合と比較して、皮膚症状を悪化させずにステロイド外用薬・タクロリムス外用薬の使用量を抑えられるのか?
研究の背景
アトピー性皮膚炎は、増悪と寛解を繰り返す慢性炎症性皮膚疾患である。治療の基本は、保湿剤によるスキンケア、ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬による抗炎症治療、増悪因子への対策である。
一方、漢方治療では、同じ疾患であっても患者の体質や症状に応じて処方を選択する「証」の考え方が用いられる。
補中益気湯は、疲れやすい、体力が低下している、食欲が乏しい、感染症にかかりやすいなどの「気虚」に用いられる漢方薬である。先行する症例報告では、気虚を有する一部のアトピー性皮膚炎患者に有効である可能性が示唆されていた。
そこで本研究では、質問票によって気虚と判定されたアトピー性皮膚炎患者を対象に、通常治療への補中益気湯追加が、皮膚症状と外用抗炎症薬の使用量に与える影響を検討した。
PICO
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| P(対象) | 気虚を有する20~40歳のアトピー性皮膚炎患者 |
| I(介入) | 通常治療+補中益気湯7.5 g/日 |
| C(比較) | 通常治療+プラセボ |
| O(評価項目) | 皮膚重症度、外用ステロイド・タクロリムスの等価使用量、皮疹消失率、外用薬使用量の増加率、安全性 |
| T(期間) | 24週間 |
「気虚」はどのように判定されたか?
本研究では、研究用の質問票を用いて気虚が判定された。
必須項目である「疲れやすい、または根気が続かない」に10点が配点され、以下の症状には各2点が配点された。
- 風邪をひきやすい
- 風邪の回復が遅い
- その他の感染症にかかりやすい
- 化膿しやすい
- 食事量が少ない
- 食欲がない
- すぐ満腹になる
- 下痢・軟便
- 食後に眠くなりやすい
必須項目を満たし、合計18点以上の場合に気虚と判定された。
したがって、本研究の結果は、アトピー性皮膚炎患者全般ではなく、この質問票で気虚と判定された患者に限定して解釈する必要がある。
試験デザイン
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 研究デザイン | 多施設共同、二重盲検、ランダム化、プラセボ対照、並行群間比較試験 |
| 登録期間 | 2002年2~11月 |
| 登録患者数 | 91例 |
| 解析対象(FAS) | 84例 |
| 補中益気湯群 | 40例 |
| プラセボ群 | 44例 |
| 24週間完遂者 | 77例(補中益気湯37例、プラセボ40例) |
| 投与期間 | 24週間 |
| 投与方法 | 補中益気湯またはプラセボを1日2回 |
| 補中益気湯の用量 | 7.5 g/日 |
| 評価時点 | 0週、12週、24週 |
独立した管理者がブロックサイズ10で割付コードを作成し、研究者から割付情報を隠していた。プラセボは外観、におい、味が補中益気湯と区別できないように作られていた。
この点は、ランダム化、割付の隠蔽、二重盲検化という観点で、本研究の長所である。
対象患者と併用治療
対象は、20~40歳で、日本皮膚科学会の診断基準を満たし、質問票で気虚と判定された患者である。
全患者が登録前4週間以上にわたり、以下のいずれかを使用していた。
- ステロイド外用薬
- タクロリムス外用薬
研究期間中も通常治療は継続された。
- ステロイド外用薬
- タクロリムス外用薬
- 保湿剤
- 経口抗ヒスタミン薬
したがって、本研究は補中益気湯単独療法を評価した試験ではない。通常治療に補中益気湯を追加する「上乗せ試験」である。
外用薬使用量はどのように評価されたか?
ステロイド外用薬とタクロリムス外用薬では、薬効の強さが異なる。そのため、研究者らは外用薬の使用量をtotal equivalent amount(TEA:総等価量)に換算した。
| 外用薬 | 換算係数 |
|---|---|
| weakクラスのステロイド | ×1 |
| mildクラスのステロイド | ×2 |
| strongクラスのステロイド | ×4 |
| very strongクラスのステロイド | ×8 |
| タクロリムス外用薬 | ×4 |
患者から返却された外用薬チューブを計量し、実際の使用量を推定した。この方法は自己申告だけで評価するより客観的である一方、換算係数自体は研究独自の指標である点に注意が必要である。
試験結果から明らかになったことは?

症例数
| 段階 | 補中益気湯 | プラセボ | 合計 |
|---|---|---|---|
| FAS解析対象 | 40例 | 44例 | 84例 |
| 24週間完遂 | 37例 | 40例 | 77例 |
ランダム化された91例のうち7例は、同意取得手順の違反4例、適格基準違反2例、試験薬を一度も服用しなかった1例を理由に解析から除外された。
さらに、投与開始後に7例が脱落した。各群1例は、それぞれ皮疹の著しい悪化と頭痛を理由に中止していた。

有効性の結果
| 評価項目 | 補中益気湯群 | プラセボ群 | 群間比較 |
|---|---|---|---|
| 皮膚重症度スコア | 経時的に低下 | 経時的に低下 | 有意差なし |
| 24週時点の外用薬TEA変化率 | 増加が最小限~ほぼ不変 | 経時的に増加 | 補中益気湯群で有意に低い(P<0.05) |
| 24週時点で皮膚重症度スコア0 | 19%(7/37) | 5%(2/40) | P=0.06 |
| 外用薬TEAが50%超増加 | 3%(1/37) | 18%(7/39) | 補中益気湯群で有意に少ない(P<0.05) |
| 血清IgE | 明確な群間差なし | 明確な群間差なし | 有意差なし |
| LDH | 明確な群間差なし | 明確な群間差なし | 有意差なし |
| 末梢血好酸球数 | 明確な群間差なし | 明確な群間差なし | 有意差なし |
重要な解釈
皮膚重症度スコアについては、補中益気湯群とプラセボ群の間に統計学的有意差がなかった。
一方、皮膚重症度に有意差がない状態で、補中益気湯群では外用ステロイド・タクロリムスのTEA増加が抑えられていた。
したがって、本研究が主に示したのは「補中益気湯が皮疹を明確に改善したことではなく、同程度の皮膚状態を維持するために必要な外用抗炎症薬の増加を抑えた可能性」である。
「補中益気湯によって外用薬使用量が減少した」と単純化するよりも、「プラセボ群で認められた外用薬使用量の増加が、補中益気湯群ではほぼ認められなかった」と表現する方が原著の結果に忠実である。
皮疹消失と症状悪化
皮疹消失
24週時点で皮膚重症度スコアが0となった患者は、補中益気湯群で19%、プラセボ群で5%だった。
絶対差は約14ポイントであり、補中益気湯群に有利な傾向を示したが、P=0.06であり、あらかじめ設定された5%の有意水準には達していない。
したがって、「補中益気湯によって皮疹消失率が有意に高まった」とは結論できない。
外用薬使用量の増加
外用薬TEAがベースラインから50%を超えて増加した患者は、補中益気湯群3%、プラセボ群18%だった。
報告値から計算した絶対リスク差は約15ポイントであり、外用薬使用量の増加を1人防ぐための治療必要数(NNT)は約7人となる。
ただし、このNNTは小規模な完遂例解析から算出した参考値であり、95%信頼区間が報告されていないため、精密な値として扱うべきではない。
安全性
| 評価項目 | 補中益気湯群 | プラセボ群 |
|---|---|---|
| 有害事象を認めた患者 | 32.5%(13/40) | 27.3%(12/44) |
補中益気湯群で報告された主な症状には、悪心、下痢、胃部不快感、腹部膨満感、心窩部痛、食欲不振、軟便、倦怠感、めまい、頭痛が含まれた。
検査値異常として、好酸球増加、GPT上昇、IgE上昇、血清カリウム上昇なども報告された。研究者らは、いずれも軽度または中等度で、両群の発現頻度に有意差はなかったとしている。
ただし、84例、24週間という規模では、頻度の低い重篤な副作用を評価することはできない。
試験の限界(批判的吟味)
1.皮膚症状そのものには有意差がない
最も重要な点は、皮膚重症度スコアに有意な群間差がなかったことである。
したがって、本研究から、補中益気湯がアトピー性皮膚炎を治癒する、補中益気湯が皮疹を明確に改善する、外用抗炎症薬の代わりになる、とはいえない。
示唆されたのは、通常治療に追加することで外用薬使用量の増加を抑えられる可能性である。
2.「外用薬を減らした」より「増加を抑えた」に近い
原著の経時的推移では、プラセボ群のTEAが増加した一方、補中益気湯群ではほぼ不変だった。
そのため、「補中益気湯によってステロイドを減量できた」という表現は、結果をやや強く解釈している可能性がある。
より正確には、24週間の通常診療下で、外用ステロイド・タクロリムスの必要量が増えることを抑制した可能性があると解釈すべきである。
3.主要評価項目が明確ではない
本研究では、皮膚重症度、TEA、皮疹消失率、悪化率、検査値など、複数の評価項目が解析されている。一方、原著では単一の主要評価項目が明確に定義されていない。
また、多重比較に対する統計学的補正も記載されていない。
このため、P<0.05となった一部の結果が偶然得られた可能性を排除できない。
4.Intention-to-treat解析ではない
91例がランダム化された後、7例が解析から除外され、84例がfull analysis setとされた。さらに、皮疹消失率や悪化率は主として24週間を完遂した患者で評価されている。
ランダム化後の患者を全員解析する厳密なintention-to-treat解析ではないため、ランダム化によって得られた群間の比較可能性が損なわれた可能性がある。
特に、皮疹の著しい悪化による中止例が存在しており、脱落を除外した完遂例解析では治療成績が良く見える可能性がある。
5.対象者が20~40歳に限定されている
本研究の対象は20~40歳だった。
そのため、以下への外挿には注意が必要である。
- 小児
- 40歳を超える成人
- 高齢者
- 妊娠・授乳中の患者
- 重い併存疾患を有する患者
アトピー性皮膚炎では小児患者も多いが、本研究は小児に対する有効性・安全性を示したものではない。
6.気虚患者だけを選択している
対象は独自の質問票で気虚と判定された患者に限定されている。これは漢方医学に基づいた対象選択という点では合理的である一方、アトピー性皮膚炎患者全体への一般化を制限する。
また、この気虚質問票について、外部集団における以下の検証は充分示されていない。
- 質問票の妥当性
- 再現性
- 評価者間一致
- 治療効果予測能力
補中益気湯が気虚を有さない患者にも有効かは、本研究から分からない。
7.通常治療の使用量が固定されていない
患者は通常治療を継続し、症状に応じて外用薬を使用していた。
これは実臨床に近い反面、外用薬使用量に以下が影響した可能性がある。
- 患者自身の塗布判断
- 医師の処方・指導
- アドヒアランス
- 季節変動
- 外用薬に対する不安
- 治療施設ごとの方針
二重盲検化されていたため群間で系統的に異なる可能性は抑えられているが、TEAは患者行動の影響を受けるアウトカムでもある。
8.TEAは研究独自の換算指標である
ステロイドのランクとタクロリムスを一定の係数で換算したTEAは、複数の外用薬をまとめて評価できる利点がある。
一方、例えばタクロリムスをstrongクラスのステロイドと同じ「×4」とする換算が、臨床効果や有害性の等価性を正確に表すとは限らない。
さらに、TEAは「gram arbitrary unit」という任意単位であり、他研究との直接比較が難しい。
9.効果量と95%信頼区間が充分に示されていない
主要な結果はP<0.05と報告されているが、TEA変化率の群間差と95%信頼区間が本文中に明確な数値として示されていない。
P値だけでは、効果がどの程度大きいのか、臨床的に意味のある差か、推定の不確実性がどの程度かを充分に判断できない。
10.皮疹消失率は統計学的に有意ではない
皮疹消失率は19%対5%だったが、P=0.06である。
「有意傾向」と表現されることもあるが、事前に設定された有意水準を満たしていない以上、確証的な有効性の証拠としては扱えない。
また、著者らがこの解析を検討した理由として、「長期投与で著効する患者がいるのではないか」と記載していることから、探索的・事後的解析であった可能性がある。
11.症状評価が現在の標準指標と異なる
皮膚重症度には、日本皮膚科学会の2001年の評価法が用いられた。現在、国際的な臨床試験ではEASI、SCORAD、IGAなどが広く使用されている。
そのため、現在のアトピー性皮膚炎試験や生物学的製剤の試験結果とは直接比較しにくい。
患者報告アウトカムである、かゆみ、睡眠、Dermatology Life Quality Indexなども十分評価されていない。
12.安全性を結論づけるには規模が小さい
有害事象は32.5%対27.3%で有意差がなかった。しかし、「有意差がない」ことは「同等に安全」または「副作用がない」ことを意味しない。
本研究では、補中益気湯に含まれる甘草に関連する偽アルドステロン症、低カリウム血症、血圧上昇などのまれな有害事象を検出できる規模ではない。
なお、補中益気湯群では血清カリウム上昇が1件記載されているが、これは甘草で一般に問題となる低カリウム血症とは異なる。個別症例の因果関係は本文から判断できない。
主要評価項目を設定していないためか、サンプルサイズの計算がなされておらず、組み入れ患者91例とした設定根拠(各群35例、脱落○%を考慮し90例以上を組入れた等)が不明。本文にも記載なし。
13.製造企業による研究資金提供
本研究は、試験で使用した補中益気湯を製造するクラシエ(Kracie)から資金提供を受けていた。また、謝辞には同社関係者の協力が記載されている。
企業資金による研究であることだけで結果が無効になるわけではない。実際、本研究ではプラセボを用いた二重盲検化や割付隠蔽が行われている。
一方、研究計画、解析、報告の独立性やスポンサーの具体的関与を充分に確認できないため、解釈時に考慮すべき情報である。
14.研究実施時期が古い
患者登録は2002年に行われた。現在とは、アトピー性皮膚炎の治療戦略、外用薬の使用方法、プロアクティブ療法、重症度評価、患者教育、利用可能な全身治療が大きく異なる。
そのため、現在の標準治療に補中益気湯を追加した場合にも同じ結果が得られるかは不明である。
この研究から何が明らかになったか?
本研究から比較的妥当にいえるのは、次の点である。
気虚と判定された20~40歳のアトピー性皮膚炎患者において、通常治療に補中益気湯7.5 g/日を24週間追加すると、プラセボ追加と比較して、皮膚重症度に明確な差を生じさせることなく、外用ステロイド・タクロリムス使用量の増加を抑えた可能性がある。
一方、以下は証明されていない。
- 補中益気湯単独でアトピー性皮膚炎を治療できる
- 補中益気湯が皮疹を有意に改善する
- 外用ステロイドやタクロリムスを中止できる
- 気虚のない患者にも有効である
- 小児や高齢者にも有効である
- 長期的に安全である
- 現在の標準治療下でも同じ効果が得られる
実臨床への示唆
補中益気湯は、アトピー性皮膚炎の標準治療を置き換える薬ではない。本研究に基づけば、気虚を有する一部の成人患者において、標準治療に追加する補助的選択肢となる可能性がある。
ただし、外用薬を自己判断で減量・中止すべきではない。皮疹を十分に抑制できていない状態で外用抗炎症薬を減らすと、増悪を招く可能性がある。
また、処方時には次の点も確認する必要がある。
- 他の甘草含有漢方薬との重複
- 低カリウム血症
- 血圧上昇・浮腫
- 筋力低下
- 肝機能障害
- 消化器症状
- 長期服用の必要性と効果判定
漫然と継続するのではなく、皮膚症状、外用薬使用量、患者報告症状、安全性を定期的に評価する必要がある。
まとめ
気虚を有する20~40歳のアトピー性皮膚炎患者を対象とした二重盲検RCTでは、補中益気湯7.5 g/日を24週間追加しても、皮膚重症度スコアはプラセボと有意に異ならなかった。
一方、補中益気湯群では、外用ステロイド・タクロリムスのTEA増加が抑えられ、TEAが50%を超えて増加した患者も3%対18%と少なかった。
したがって、本研究は「補中益気湯が皮疹を改善した」というより、同程度の皮膚状態を維持しながら、外用抗炎症薬の必要量増加を抑える補助効果がある可能性を示した試験と解釈するのが適切である。
ただし、小規模、完遂例中心の解析、主要評価項目の不明確さ、研究独自のTEA、気虚患者への限定、古い治療環境、企業資金提供などの限界がある。現在の診療に導入するには、現行の標準的アウトカムと治療体系を用いた再検証が必要である。
再現性の確認を含めて更なる検証が求められます。
続報に期待。

✅まとめ✅ プラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験の結果、補中益気湯の使用により、アトピー性皮膚炎を悪化させることなく、アトピー性皮膚炎治療に用いられる外用ステロイド剤および/またはタクロリムスの投与量を大幅に減らすことができる。
根拠となった試験の抄録
背景:補中益気湯は、桔梗体質(体が弱く、疲れやすく、過敏な体質)の患者に有効であることが示されている伝統的な漢方薬です。これまでの症例報告では、この漢方薬がアトピー性皮膚炎(AD)患者の特定のサブグループに有効であることが示唆されていました。本研究では、ADを伴う桔梗体質の患者の長期管理における補中益気湯の有効性と安全性を評価することを目的としました。
方法:この多施設共同、二重盲検、ランダム化、プラセボ対照試験では、ADを伴う桔梗体質の患者91名が登録されました。桔梗体質は質問票スコアリングシステムによって評価されました。すべての患者は、プロトコル登録前と登録後も通常の治療(外用ステロイド、外用タクロリムス、保湿剤、または経口抗ヒスタミン剤)を継続しました。補中益気湯またはプラセボが24週間、1日2回経口投与されました。皮膚重症度スコア、AD治療に使用した外用薬の総等価量(TEA)、顕著な有効性(試験終了時に皮膚重症度スコアが0の症例)率、悪化率(試験開始時から外用薬のTEAが50%以上増加)をモニタリングし評価した。
結果:登録した91人の患者のうち77人が24週間の治療コースを完了した(補中益気湯:n = 37、プラセボ:n = 40)。外用薬(ステロイドおよび/またはタクロリムス)のTEAは、全体的な皮膚重症度スコアに統計的に差はなかったものの、補中益気湯群ではプラセボ群よりも有意に低かった(P < 0.05)。顕著な有効性率は、補中益気湯群で19%(37人中7人)、プラセボ群で5%(40人中2人)であった(P = 0.06)。補中益気湯群(3%;37例中1例)における症状悪化率は、プラセボ群(18%;39例中7例)よりも有意に低かった(P < 0.05)。両群ともに吐き気や下痢などの軽度の副作用が認められたのみで、統計的に有意な差はなかった。このプラセボ対照試験により、補中益気湯は桔梗体質のアトピー性皮膚炎患者に対する従来の治療法への有用な補助療法であることが示された。
結論:補中益気湯の使用により、アトピー性皮膚炎を悪化させることなく、アトピー性皮膚炎治療に用いられる外用ステロイド剤および/またはタクロリムスの投与量を大幅に減らすことができる。
引用文献
Efficacy and Safety of a Traditional Herbal Medicine, Hochu-ekki-to in the Long-term Management of Kikyo (Delicate Constitution) Patients with Atopic Dermatitis: A 6-month, Multicenter, Double-blind, Randomized, Placebo-controlled Study
Hiromi Kobayashi et al.
Evid Based Complement Alternat Med. 2010 Sep;7(3):367-73. doi: 10.1093/ecam/nen003. Epub 2008 Jan 31.
― 続きを読む https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18955318/

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