パーキンソニズム及びパーキンソン病の疾患評価方法であるホール・ヤール重症度分類とは?(Neurology. 1967)

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Parkinsonism: onset, progression and mortality

M M HoehnM D Yahr

Neurology. 1967 May;17(5):427-42. doi: 10.1212/wnl.17.5.427.

PMID: 6067254

DOI: 10.1212/wnl.17.5.427

背景

まずはじめに、パーキンソニズム及びパーキンソン病は異なる疾患です。しかし、これらの疾患の症状は似ており、いずれも震えや無動を呈します。これらの症状を評価する方法としてホーン・ヤール(ホーエン・ヤール)分類があります。

1967年に提唱された5段階の任意尺度

ホーン・ヤール分類は1967年に提唱された5段階の任意の評価尺度です。パーキンソニズム及びパーキンソン病による症状から重症度を評価します。ステージI、IIが軽度、ステージIIIが軽度〜中等度、ステージⅣ以降で重度となります。

ホール・ヤール重症度分類(ヤール重症分類)

  • ステージ I :片側のみの病変で、通常は最小限の機能障害を伴うか、あるいは全く機能障害を伴わない。
  • ステージ II :両側性または正中線部への病変で、バランス障害を伴わないもの。
  • ステージ III :右弯曲障害の最初の徴候(小刻みに歩く、すくみ足がみられる。方向転換のとき転びやすくなるなど)。これは、患者が寝返りを打つときの不安定さや、足をそろえて目を閉じた状態で立っている平衡状態から押し出されたときに明らかになる。姿勢反射障害。機能的には、患者の活動は多少制限されているが、雇用形態によってはある程度の作業可能性があるかもしれない。 患者は身体的には自立した生活を送ることができ、障害は軽度から中等度である。
  • ステージ IV:完全に進行した重度の障害を持つ状態。歩行や起立は可能だが、明らかに障害が残っている。
  • ステージ Ⅴ:介助がない限り、ベッドまたは車椅子で過ごす状態。

原文

  • Stage I. Unilateral involvement only, usual- ly with minimal or no functional impairment.
  • Stage II. Bilateral or midline involvement, without impairment of balance.
  • Stage III. First sign of impaired righting re- flexes. This is evident by unsteadiness as the patient turns or is demonstrated when he is pushed from standing equilibrium with the feet together and eyes closed. Functionally the patient is somewhat restricted in his activities but may have some work potential depending upon the type of employment. Patients are physically capable of leading independent lives, and their disability is mild to moderate.
  • Stage IV. Fully developed, severely disabling disease; the patient is still able to walk and stand unassisted but is markedly incapacitated.
  • Stage V. Confinement to bed or wheelchair unless aided.
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✅まとめ✅

ホール・ヤール分類とは、パーキンソニズム及びパーキンソン病の重症度を評価する尺度

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