A Randomized Controlled Trial to Reduce Falls in People With Parkinson’s Disease
Meg E Morris et al.
Neurorehabil Neural Repair. 2015 Sep;29(8):777-85.
doi: 10.1177/1545968314565511. Epub 2015 Jan 7.
PMID: 25567121
Keywords: Parkinson’s disease; falls prevention; movement strategy training; physical therapy; progressive resistance strength training.
背景
パーキンソン病(PD)の患者では、転倒は一般的で障害を伴う。
PDにおける転倒に対する運動リハビリテーションの効果を定量化する必要がある。
目的
PDにおける転倒の減少における2つの理学療法介入を評価する。
方法
PD患者210例を3群にランダム割り付けした。
- 転倒予防教育を併用した漸増抵抗力トレーニング*
- 転倒予防教育を併用した運動戦略トレーニング(movement strategy training)
- ライフスキル情報(対照群)
すべての患者は週1回8週間の外来治療と構造化された在宅プログラムを受けた。
主要エンドポイントは、介入完了から12ヵ月間にわたってプロスペクティブに記録された転倒率であった。
副次的アウトカムは歩行速度、障害、生活の質(QOL)であった。
*PRT:Progressive Resistance Trainingの略。漸増抵抗運動(progressive resistive exercise:PRE)と同義。
結果
・本試験では合計1547件の転倒が報告された。
・対照群では、漸増抵抗力トレーニングまたは運動戦略トレーニングを受けた群と比較して転倒率が高かった。
- 各群の転倒件数
漸増抵抗力トレーニング群:193件 - 運動ストラテジー群 :441件
- 対照群 :913件
・漸増抵抗力トレーニング群では対照群に比べて84.9%転倒が少なかった。
★発生率比[IRR]=0.151、95%CI 0.071〜0.322、P<0.001
・運動戦略トレーニング群では、対照群に比べて61.5%転倒が少なかった。
★発生率比[IRR]=0.385、95%CI 0.184〜0.808、P=0.012
・障害スコアは、対照群では悪化したが、治療後の介入群では改善した。
結論
転倒予防教育と漸増抵抗力トレーニングまたは運動戦略トレーニングを組み合わせたリハビリテーションは、重症度が軽度から中等度のPD患者の転倒率を減少させ、実行可能である。
コメント
こちらの論文は批判的吟味を行う予定です。2021年1月のエビテンでご紹介します。
✅まとめ✅
軽度から中等度のパーキンソン病患者における転倒予防教育と漸増抵抗力トレーニングまたは運動戦略トレーニングを組み合わせたリハビリテーション介入は、ライフスキル情報のみと比較して、転倒率を減少させた
コメント
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