猫になりたい薬剤師

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02_循環器系

診療ガイドラインにおける高齢者の降圧治療目標はどのくらい?(RCTのSR&MA; Age Ageing. 2021)

高血圧は、世界的にみても疾病負荷の主要な素因であり、最も重要な修正可能危険因子として、その管理は心血管疾患の一次予防に不可欠な柱を形成しています。世界的に、高血圧は成人のおよそ4人に1人が罹患しており、年齢とともに着実に上昇しています。例えば、Framingham Heart Studyのデータで…
11_皮膚・骨格筋系

ビデオベースの遠隔健康教育による運動および減量プログラムとオンライン教育による膝関節症のアウトカムの比較(Open-RCT; Ann Intern Med. 2021)

変形性膝関節症では、膝の関節軟骨の質が低下し、少しずつすり減ることで、歩行時に膝の痛みが出現します。平地での歩行では問題なくとも、階段での昇降で膝に疼痛(突出痛)が出現する、正座時に疼痛(突出痛や自発痛)が認められるなど、初期症状で気がつくことが多いとされています。さらに疾患が増悪していくと、次第…
02_循環器系

【再掲】エンパグリフロジンによる治療初期に認められる「eGFR dip」の特徴と意味は?(EMPA-REG OUTCOME試験の事後解析; Kidney Int. 2021)

ナトリウム・グルコース共輸送担体-2(SGLT2)阻害薬は、血糖降下薬として開発されましたが、2型糖尿病患者の心血管疾患、心不全および腎疾患に対する新しい治療選択肢となっています。SGLT2阻害薬の臨床試験において、心血管疾患および腎疾患の治療成績の改善が確認されています。SGLT2iは、その腎臓…
09_感染症

COVID-19入院患者に対する回復期血漿の効果はどのくらい?(RCT; PennCCP2試験; J Clin Invest. 2021)

2019年末に最初のSARS-CoV-2感染が確認されて以来、COVID-19のパンデミックは世界中で2億人以上の感染者と450万人の死者を出しています。予防戦略が最も重要ですが、感染した個人に対する効果的な治療アプローチが必要です。SARS-CoV-2感染症は、感染者の一部が入院を必要とする重症…
02_循環器系

急性冠症候群におけるP2Y12阻害剤のルーチン使用 vs. ガイド付誘導療法(RCTのネットワークメタ解析; Eur Heart J. 2021)

診療ガイドラインでは、急性冠症候群(ACS)患者の虚血イベント抑制のために、クロピドグレルよりも強力なP2Y12阻害剤の使用が推奨されています。しかし、このことは出血リスク増加という犠牲の上に成り立っています。P2Y12阻害剤を適切に選択することは、この出血リスク増加を克服できる可能性があります。…
01_中枢神経系

米国成人におけるソーシャルメディア利用と自己申告によるうつ病症状との関連性は?(前向き研究; JAMA Netw Open. 2021)

ソーシャルメディア利用は、主に青年または若年成人を対象とした横断的研究において、幸福感の低下や不安・抑うつレベルの上昇と関連付けられています。しかし、抑うつ症状が強い人がソーシャルメディア利用を過剰に報告することにより報告バイアスが生じる可能性が懸念されています。例えば、2週間間隔でサンプリングさ…
02_循環器系

SGLT2阻害薬による心血管・腎に対するリスク・ベネフィットの検証(主要RCTのメタ解析; Int J Cardiol. 2021)

グルコースコトランスポーター2(SGLT2)阻害剤は、心不全や腎臓保護に大きな効果を発揮することが報告されています。その一方で、あまり知られていない、重篤な副作用を誘発する可能性もあります。SGLT2阻害剤のリスク・ベネフィット・プロファイルに対する理解が不充分なため、処方者や患者がSGLT2阻害…
05_内分泌代謝系

COVID-19患者におけるメトホルミンの有効性は?(RCT; TOGETHER試験; Lancet Reg Health Am. 2022)

メトホルミンは、肝性糖産生を抑制して血糖値を下げる作用があることから、2型糖尿病治療薬として最も多く処方されている薬です。メトホルミンは、血糖降下作用に加えて、TNFα、アディポカイン、IL-6のレベルを低下させ、IL-10のレベルを上昇させることが、実験的研究および2型糖尿病患者で行われた研究の…
00_その他

精神的に健康な集団は?LINE vs. Facebook vs. Twitter vs. Instagram(日本のSNS利用者のメンタルヘルス・プロファイル; PLoS One. 2021)

社会的な交流や結びつきは、人間の生活の基本的な構成要素であり、健康維持に重要な役割を果たします。以前のメタ解析では、社会的なつながりが比較的薄い人よりも、社会的環境にしっかりと組み込まれている人の方が健康であり、その効果は喫煙、飲酒、運動習慣など他のライフスタイル要因の効果を上回る可能性があること…
02_循環器系

静脈血栓塞栓症の急性期院内死亡率において、DOAC間で差はありますか?(日本のPSマッチコホート研究; Am J Cardiovasc Drugs. 2021)

静脈血栓塞栓症(VTE)に対する直接経口抗凝固薬(DOAC)の選択は医師の裁量によります。しかし、DOACの臨床データの特徴や差を知ることは、医師の選択の参考になります(他の薬剤との相互作用や適応症については、別の記事でまとめてありますので、そちらをご参照ください)。しかし、実臨床における院内死亡…
02_循環器系

安定した冠動脈疾患を有する心房細動に対するフレカイニド長期使用の有効性は?(PSマッチコホート研究; Am Heart J. 2022)

診療ガイドラインでは安定CAD患者集団におけるクラス1C抗不整脈薬を使用しないことが推奨されているが、、、 クラス1c抗不整脈薬(AAD)は、心筋梗塞の既往がある心室性不整脈の治療を受けている患者に害を及ぼすことが知られています。これは主に...
05_内分泌代謝系

肝性脳症治療におけるポリエチレングリコール vs. ラクツロース(SR&MA; J Clin Gastroenterol. 2022)

肝性脳症(Hepatic Encephalopathy: HE)は、急性あるいは慢性肝不全に併発する複雑な精神神経症状です。主な特徴は精神状態の変化であり、わずかな脳機能の変化から深い昏睡状態に至るまで、幅広い精神神経症状を伴います。Eの発症機序はまだ完全に解明されていませんが、一般に、腸管由来の…
09_感染症

COVID-19非入院患者におけるSARS-CoV-2中和抗体ソトロビマブによる早期治療効果はどのくらい?(DB-RCT; COMET-ICE試験; N Engl J Med. 2021)

世界的な大流行の中、全世界で480万人以上がコロナウイルス症2019(COVID-19)により死亡しました。米国だけでも、2020年秋までに推定96万~240万人のCOVID-19関連の入院が発生し、大流行のピークである2021年1月には、集中治療室(ICU)の病院ベッドの79%がCOVID-19…
02_循環器系

新規2型糖尿病と診断された患者におけるインスリン治療の早期開始と糖尿病合併症との関連性は?(韓国PSマッチコホート研究; J Diabetes Investig. 2021)

インスリンは必須かつ強力な血糖降下剤である。2型糖尿病患者にとって、インスリン治療は経口糖尿病薬(OADs)による治療が無効となった後だけでなく、ヘモグロビンA1c値>9.0%で症候性高血糖または代謝異常がある患者の最初の治療として検討することができます。いくつかの研究により、新たに2型糖尿病と…
02_循環器系

心血管疾患または糖尿病患者におけるイコサペント酸エチルの有益性は腎機能に影響されない?(RCTの事後解析; REDUCE-IT RENAL試験; Circulation. 2021)

心血管系疾患(CVD)または心血管系危険因子が確立している患者において、低比重リポタンパク質コレステロールを標的とした薬物療法は、生存率を改善し、初回またはその後の心血管系イベントを予防し、冠動脈再灌流の必要性を低減します。高トリグリセリド血症は心血管イベントの独立した予測因子であるが、ナイアシン…
02_循環器系

心房細動患者の心血管アウトカムに対する早期のリズムコントロール vs. レートコントロール(後向き人口ベースコホート研究; J Am Heart Assoc. 2021)

心房細動は、脳卒中や心不全による死亡や罹患のリスクを高め、QOL(生活の質)を低下させることが報告されています。代表的なAFFIRM(Atrial Fibrillation Follow-up Investigation of Sinus Rhythm Management)試験を含む、リズムコン…
02_循環器系

心血管ハイリスク2型糖尿病に対するチルゼパチド vs. インスリン グラルギン(オープンRCT; SURPASS-4試験; Lancet. 2021)

Tirzepatide(チルゼパチド)は、グルコース依存性インスリン刺激性ポリペプチド(GIP)と、グルカゴン様ペプチド(GLP)-1の両インクレチンの作用を単一分子に統合した新規の週1回投与のGIP/GLP-1受容体デュアル作動薬です。GIPは当初、グルカゴン分泌を増加させ、血糖増加や脂質の蓄積…
05_内分泌代謝系

ダパグリフロジンによる新規2型糖尿病の発症抑制効果は?(DAPA-CKD試験およびDAPA-HF試験のプール解析; Lancet Diabetes Endocrinol. 2021)

糖尿病患者の90%は2型糖尿病であり、また2型糖尿病の発症は生活習慣よりも遺伝的要因が大きく影響していることが報告されています。さらに慢性腎臓病と心不全は、2型糖尿病発生率の高さと関連するインスリン抵抗性状態です。そこで今回は、2型糖尿病の既往のない慢性腎臓病あるいは心不全患者におけるダパグリフロ…
08_炎症・免疫・アレルギー系

コントロール不良な中等度〜重度の小児喘息患者におけるデュピルマブの効果は?(DB-RCT; Liberty Asthma VOYAGE試験; N Engl J Med. 2021)

中等度から重度の喘息患者は、標準的な治療を受けているにもかかわらず、疾患の合併症を抱え続けています。モノクローナル抗体であるデュピルマブは、成人および青年の喘息および他の2型炎症性疾患の治療薬として承認されていますが、6〜11歳の小児を対象とした試験は実施されておらず、その有効性・安全性は不明です。
02_循環器系

2型糖尿病患者の心血管イベントおよび全死亡率に対するピオグリタゾンの効果は?(RCTのメタ解析; NMCD 2021)

2型糖尿病は、インスリン分泌不全およびインスリン抵抗性を呈する内分泌代謝異常です。現在、さまざまな治療薬が上市されており、多くのエビデンスが蓄積されてきています。インスリン抵抗性を改善する薬剤としては、メトホルミン、ピオグリタゾン、イメグリミンが使用されていますが、有効性・安全性プロファイルは異な…
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