― 多疾患併発リスクを長期的に検証(DPP/DPPOS試験; JAMA 2026)
- 臨床疑問
- 研究の背景
- 研究デザイン
- PICO/PECO
- DPP終了後は「元の介入」がそのまま続いたわけではない
- 解析対象は3234人ではなく1173人
- 主要評価項目:multimorbidityとは?
- 試験結果から明らかになったことは?
- 主要結果を整理すると
- 批判的吟味(研究の限界)
- この研究の強み
- 過去のDPPOS試験と合わせるとどう見えるか?
- この論文から何が言えて、何が言えないのか
- 薬剤師としてどう読むか
- まとめ
- ✅まとめ✅ ランダム化比較試験の観察追跡コホート研究の結果、ベースライン時点で糖尿病予備群であった成人において、メトホルミンではなく生活習慣介入が、多疾患併発の負担軽減と関連していた。生活習慣プログラムは、慢性疾患の発症を継続的に抑制する可能性がある。
- 根拠となった試験の抄録
- 引用文献
臨床疑問
糖尿病前症(prediabetes)の成人に対する集中的生活習慣介入またはメトホルミンは、プラセボと比較して、長期的な多疾患併存(multimorbidity)の発生を減らすのか?
研究の背景
慢性疾患を1つずつ予防するだけでなく、複数の慢性疾患が蓄積すること自体を予防・遅延できるかは、公衆衛生上重要な課題です。しかし、長期追跡によって多疾患併存の抑制を示した介入は多くありません。
そこで研究者らが利用したのがDPP/DPPOSです。
DPPでは1996~1999年に糖尿病発症リスクの高い成人3234人を登録し、集中的生活習慣介入、メトホルミン、プラセボにランダム化しました。DPP終了後はDPPOSとして長期追跡されています。過去のDPPOS研究では、15年間の糖尿病発症について、元のプラセボ群と比較して生活習慣介入群で27%、メトホルミン群で18%低かったことが報告されています(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26377054/)。
今回の研究はさらに問いを広げ「糖尿病を1疾患として予防するだけでなく、その後に複数の慢性疾患を抱えることまで減らせるのか?」を検討しました。
研究デザイン
少し注意が必要です。これは単純な「21年間のRCT」ではありません。
最初のDPP:ランダム化比較試験
↓
その後のDPPOS:長期追跡
↓
今回:CMSの疾患データが得られた参加者を用いた観察的解析
PICO/PECO
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| P | DPP登録時に糖尿病発症リスクが高かった成人 |
| I/E① | 元のDPPで集中的生活習慣介入にランダム割付 |
| I/E② | 元のDPPでメトホルミンにランダム割付 |
| C | 元のDPPでプラセボにランダム割付 |
| O | 15種類の慢性疾患のうち2疾患以上を有する多疾患併存 |
| 解析対象 | 1173人 |
| 研究施設 | 米国27施設 |
| 解析 | Cox比例ハザードモデル |
| 研究の性格 | RCTを起点とした観察的長期追跡研究 |
DPP終了後は「元の介入」がそのまま続いたわけではない
ここは本研究を理解するうえでかなり重要です。
DPPでは3群にランダム化されましたが、DPPOS移行後は治療が非盲検化されました。プラセボは中止され、メトホルミン群ではメトホルミンが継続されました。また、元の生活習慣介入群には半年ごとのbooster class(ブースター介入クラス)が提供されました。
さらに重要なのは、すべての参加者に2014年まで四半期ごとの生活習慣クラスが提供されたことです。したがって21年間ずっと、「生活習慣介入 vs メトホルミン vs 何もしないプラセボ」という3群が完全に分離されていたわけではありません。
この点は後述する長期効果の解釈に直結します。
解析対象は3234人ではなく1173人
元のDPPには3234人が登録されました。
しかし今回のmultimorbidity解析では、2021年までのCMS morbidity dataが利用可能で、かつ同意が得られた1173人のみが解析対象です。解析時点の患者背景は、年齢中央値74歳(IQR 70–80)、女性795人(68%)でした。
つまり、この解析は元のDPP参加者全員を21年間そのまま追跡した解析ではありません。
主要評価項目:multimorbidityとは?
主要評価項目は「15種類の慢性疾患のうち2つ以上が存在すること」と定義されました。疾患はCMSのChronic Condition Data Warehouse(CCW:慢性疾患データウェアハウス)に基づき、メディケア・アドバンテージの診療にも適用しています。
CCWとは米国CMS(医療保険・医療扶助サービス中心)が管理する、メディケアおよびメディケイド受給者の慢性疾患や利用状況に関する大規模な個人レベルの医療データ・リポジトリです。
慢性疾患が2つ以上蓄積した時点までの時間をCoxモデルで比較した研究です。
試験結果から明らかになったことは?

結果:85%が最終的に多併存疾患を経験
1173人中997人(85%)が追跡終了までに2疾患以上を有しました。さらに、最終的に有していた疾患数の中央値は5疾患(IQR 3–7)でした。
群別の結果は7以下の通りです。
| 元の割付 | 多併存疾患 | 割合 |
|---|---|---|
| 生活習慣介入 | 316 / 385 | 82% |
| メトホルミン | 327 / 385 | 85% |
| プラセボ | 350 / 403 | 87% |
単純な累積割合だけを見ると、生活習慣介入 82% vs プラセボ 87%で、約5%の差があります。
ただし、これは単純な最終割合であって、この5ポイントからNNTを計算するのは適切ではありません。 主要解析はtime-to-event解析だからです。
生活習慣介入では多併存疾患のハザードが低かった
関連する共変量を調整したCoxモデルでは、生活習慣介入 vs プラセボ、HR 0.79(95%CI 0.68–0.93)でした。
つまり、元のDPPで生活習慣介入に割り付けられた参加者では、多併存疾患の発生ハザードが約21%低いことと関連していました。95%CIも1.0をまたいでいません。
メトホルミンでは明確な差なし
一方、メトホルミンでは、メトホルミン vs プラセボ、HR 0.91(95%CI 0.78–1.07)でした。ただし、95%CIは1.0をまたいでいます。
したがって、メトホルミン群ではプラセボ群と比較して多併存疾患が有意に少なかったとはいえないという結果です。
ここで「メトホルミンには効果がないことが証明された」とするのも適切ではありません。
HRは0.91であり、95%CIは0.78~1.07です。したがって、ある程度の低下から小さな増加まで統計学的には幅があります。
「有意差なし=完全に効果なし」ではありません。
糖尿病を多併存疾患から除外しても結果は維持された
これは重要な感度分析です。
DPPの生活習慣介入は、そもそも糖尿病発症を抑制することが知られています。長期DPPOSでも生活習慣介入とメトホルミンの双方で糖尿病発症低下が報告されています。
そこで当然「生活習慣介入群で多併存疾患が少ないのは、単に糖尿病が少ないからでは?」という疑問が生じます。
今回の研究では、糖尿病を多併存疾患の定義から除外しても、生活習慣介入とメトホルミンの関係性は維持されたと報告されています。
したがって、観察された関連を「糖尿病予防だけ」で説明するのは難しそうです。
ただし、これも生活習慣介入が個々の非糖尿病疾患を直接予防したことを証明するものではありません。
医療費の高い疾患ペアではさらに大きな関連
研究者らは、コストの高い疾患の組み合わせ(二項関係:dyads)に限定した解析も行いました。その結果、生活習慣介入 vs プラセボ、HR 0.57(95%CI 0.38–0.85)でした。
つまり、高コスト疾患のペアについては、元の生活習慣介入群で43%低いハザードとの関連が観察されました。
ただしこれは主要評価項目ではありません。
したがって「生活習慣介入で高額疾患が43%予防できる」と断定するのは避けるべきです。
主要結果を整理すると
| アウトカム | 比較 | HR(95%CI) | 解釈 |
|---|---|---|---|
| 多併存疾患(≥2疾患) | 生活習慣 vs プラセボ | 0.79(0.68–0.93) | 低いハザードと関連 |
| 多併存疾患(≥2疾患) | メトホルミン vs プラセボ | 0.91(0.78–1.07) | 明確な差なし |
| 高コスト疾患の組み合わせ | 生活習慣 vs プラセボ | 0.57(0.38–0.85) | 低いハザードと関連 |
この結果だけを見ると生活習慣介入の長期効果はかなり魅力的です。
しかし、この研究は「21年間のRCT」ではありません。
批判的吟味(研究の限界)
1.長期解析はRCTではなく「RCTを起点とした観察研究」
最も重要な点です。
最初のDPPではランダム化されていますが、観察期間ではランダム化が破綻しています。つまり、DPP終了後は介入条件が変化しているため、21年間ずっとランダム化された介入が厳密に維持された試験ではないということです。
したがって「21年間のRCTで生活習慣介入が多併存疾患を21%減らした」と表現するのは不正確です。
より適切なのは「元のDPP試験で生活習慣介入にランダム割付された参加者では、長期追跡で多併存疾患のハザードが低かった」です。
2.長期追跡中に介入のクロスオーバーが起きている
DPPOSではプラセボが中止され、メトホルミンは非盲検で継続されました。
さらに、全参加者に生活習慣クラスが提供されています。つまり時間の経過とともに生活習慣群、メトホルミン群、元プラセボ群の実際の曝露差が小さくなっています。
過去のDPPOS研究でも、DPP終了後に元プラセボ群・メトホルミン群へ生活習慣介入が提供されたことが報告されています。このため今回のHRは「21年間ずっと同じ生活習慣介入を続けた場合の純粋な効果」ではありません。
3.3234人のうち解析対象は1173人
これも大きな問題です。元のDPP試験の参加者は3234人ですが、今回CMSデータが利用可能だったのは、1173人(約36%)です。つまり約3分の1です。
CMSデータが得られ、研究利用への同意があり、長期追跡可能だった人は、そうでない人と、年齢、健康状態、医療保険、社会経済的地位、医療アクセス、生存状況などが異なる可能性があります。
したがって、selection bias(選択バイアス)を完全には排除できません。これは元のランダム化が長期解析でもそのまま保証されるわけではない理由の一つです。
4.アウトカムはCMSデータによる疾患定義
多併存疾患は15疾患のうち2つ以上として定義されましたが、疾患判定にはCMSのChronic Condition Data Warehouse(慢性疾患データウェアハウス)を利用しています。
つまり、臨床医が研究目的で全参加者を診察して15疾患を統一的に判定したわけではありません。
請求/受診データを用いる以上、coding accuracy(コーディングの正確性)、医療機関への受診頻度、insurance coverage(保険の補償範囲)、診断コードの付与などの影響を受ける可能性があります。
5.「2疾患以上」は臨床的重要性を均一に扱ってしまう
多併存疾患は非常に重要な概念ですが、2疾患以上という定義はシンプルです。
軽症の慢性疾患2つと、重篤な心血管疾患+腎疾患も同じ「多併存疾患」として扱われる可能性があります。
したがって、多併存疾患を遅らせた=重大疾患や死亡を同じ割合で減らしたという意味ではありません。
実際、DPP/DPPOSの別解析では、中央値21年の追跡で主要心血管イベントについて生活習慣介入・メトホルミンとも有意な減少を示していません(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35603600/)。
6.生活習慣介入の「どの成分」が効いたのかは分からない
「生活習慣介入」といっても単一の治療ではありません。DPP試験の集中的な生活習慣改善プログラムは複合的な介入です。
したがって今回の結果から、運動だけでよい、食事だけでよい、減量だけでよいとは判断できません。
観察された長期的関連は、生活習慣介入パッケージ全体への割付についての結果です。
7.メトホルミン「無効」とまではいえない
メトホルミンの結果は、HR 0.91(95%CI 0.78–1.07)です。これは統計学的有意差なしですが、メトホルミンが多併存疾患にまったく影響しないことを証明したわけではありません。
しかもDPPOS試験ではメトホルミン曝露が長期的に変化しています。糖尿病発症後には元の割付とは別に臨床上必要な糖尿病治療が行われるなど、長期追跡では治療逸脱も生じています。
したがって「生活習慣は効く、メトホルミンは効かない」と単純化しすぎない方がよいでしょう。
8.HR 0.79を「21%の人が多併存疾患を回避した」と解釈しない
HR 0.79は観察期間中の多併存疾患の発生ハザードが相対的に21%低かったという意味です。
実際の最終的な発生割合は、生活習慣介入 82%、プラセボ 87%でした。したがって、「生活習慣介入によって21%の人が多疾患併存を免れた」ではありません。
hazard ratio(ハザード比)とabsolute risk difference(絶対リスク差)を混同しないことが重要です。
この研究の強み
限界はありますが、非常に価値のある研究です。
最大の強みは、元々ランダム化されたDPPコホートを起点として約21年間という非常に長い期間を追跡していることです。
また、単に糖尿病になったか、だけではなく、複数の慢性疾患が蓄積していく過程を評価した点は臨床的にも公衆衛生的にも面白い視点です。
さらに糖尿病を多併存疾患の定義から除外しても結果の方向性が維持されたことは「DPP試験で糖尿病が減ったから当然、多併存疾患も減った」だけでは説明しにくいことを示しています。
過去のDPPOS試験と合わせるとどう見えるか?
DPP/DPPOS試験には興味深い歴史があります。15年追跡では糖尿病発症がプラセボ群と比較して、生活習慣介入27%低下、メトホルミン18%低下していました。
一方、約21年追跡した心血管アウトカム研究では、生活習慣介入もメトホルミンも主要心血管イベントを有意に減少させませんでした。
腎疾患についても、21年追跡では生活習慣介入 vs プラセボ HR 1.02(95%CI 0.81–1.29)、メトホルミン vs プラセボ HR 1.08(0.86–1.35)で、明確な低下は認められていません。
今回そこに、生活習慣介入への元の割付は多併存疾患の発生低下と関連したという新しい情報が加わりました。
したがって、糖尿病発症抑制 → ○、多併存疾患 → 生活習慣介入で低下との関連、個別の心血管イベント・腎疾患 → 必ずしも有意な低下を示さない という、一見少し複雑な全体像になります。
これは矛盾ではありません。
多併存疾患は多数の疾患を束ねたアウトカムだからです。
この論文から何が言えて、何が言えないのか
| 解釈 | 評価 |
|---|---|
| 元の生活習慣介入群では多併存疾患が少なかった | ○ |
| 生活習慣群のHRは0.79(0.68–0.93) | ○ |
| 糖尿病を除外しても関連は維持された | ○ |
| メトホルミン群ではプラセボとの有意差なし | ○ |
| 生活習慣介入が多併存疾患を21%「予防した」 | △ 因果表現として強すぎる |
| 21年間ずっとRCTとして比較された | × |
| メトホルミンには多併存疾患の予防効果が全くない | × |
| 生活習慣介入が心血管疾患や腎疾患を一律に減らした | × |
薬剤師としてどう読むか
この研究のメッセージは、単純に「運動・食事はメトホルミンより優れている」ではありません。
むしろ興味深いのは、糖尿病前症という段階で行われた集中的な生活習慣介入への割付が、20年以上先の「複数の慢性疾患を抱えるまでの時間」と関連していたという点でしょう。
生活習慣介入は特定の1疾患だけを標的とする薬物療法とは異なり、体重、身体活動、食生活、代謝など複数の経路に作用します。そのため多併存疾患という広いアウトカムとの関連は生物学的にも興味深いものです。
ただし、今回の結果から「数年間生活習慣改善をすれば20年間にわたり21%の予防効果が持続する」と断定することはできません。DPPOS移行後の介入変更、全群への生活習慣教育、解析対象者の選択などを考慮する必要があります。
まとめ
DPP/DPPOS参加者のうちCMSデータが利用できた1173人を長期追跡したところ、最終的に85%が2疾患以上の多併存疾患を経験しました。元の生活習慣介入群では82%、メトホルミン群85%、プラセボ群87%でした。
主要解析では、生活習慣介入 vs プラセボ:HR 0.79(95%CI 0.68–0.93)と、生活習慣介入への元の割付は多併存疾患の低いハザードと関連しました。一方、メトホルミン vs プラセボ:HR 0.91(95%CI 0.78–1.07)で、統計学的に明確な差はありませんでした。糖尿病を多併存疾患の定義から除外しても関係性は維持され、高コスト疾患dyadでは生活習慣介入 vs プラセボ HR 0.57(0.38–0.85)でした。
一文でまとめるなら “糖尿病前症の成人を対象としたDPPを起点とする約21年間の追跡では、元の集中的生活習慣介入への割付は、プラセボへの割付と比較して多疾患併存の低い発生ハザードと関連した一方、メトホルミンでは明確な差を認めなかった。ただし、長期追跡部分はRCTそのものではなく、介入の変更・クロスオーバーやCMSデータが得られた一部参加者のみを解析しているため、「生活習慣介入が21年間multimorbidityを21%予防した」と因果的に解釈するのは慎重であるべきである” というところでしょう。
この論文は、「糖尿病を防ぐか」からさらに一歩進んで、健康寿命を考えるうえで“1つの疾患”ではなく“疾患の蓄積”をアウトカムにするという点が、なかなか面白い研究だと考えます。
アジア人においても同様の結果が示されるのか、気にかかるところです。
続報に期待。

✅まとめ✅ ランダム化比較試験の観察追跡コホート研究の結果、ベースライン時点で糖尿病予備群であった成人において、メトホルミンではなく生活習慣介入が、多疾患併発の負担軽減と関連していた。生活習慣プログラムは、慢性疾患の発症を継続的に抑制する可能性がある。
根拠となった試験の抄録
試験の重要性: 単一の疾患だけでなく、複数の慢性疾患の予防や発症遅延の方法を研究することは、公衆衛生にとって非常に重要です。しかし、長期的な追跡調査で成功が実証された介入策はほとんどありません。
目的: 糖尿病予備群の成人における長期的な多疾患併発に対する、生活習慣の改善またはメトホルミンとプラセボとの関連性を検討する。
試験デザイン、設定、および参加者: 1996年6月1日から2021年12月31日まで米国27施設で実施された無作為化臨床試験の観察追跡コホート研究。1996年6月1日から1999年5月28日まで、糖尿病リスクの高い成人3234人が3年間の糖尿病予防プログラム(DPP)に登録した。その後、彼らはDPPアウトカム研究(DPPOS)に登録された。このコホートのうち、同意を得た1173人の参加者について、2021年までのメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)の罹患データが入手可能であった。データは2024年6月5日から2025年11月7日まで分析された。
曝露: DPPの参加者は、集中的な生活習慣介入、メトホルミン、またはプラセボのいずれかにランダムに割り付けられました。DPPOS期間中、プラセボの投与中止に伴い薬剤の盲検化が解除され、メトホルミンは継続されました。生活習慣介入群には半年に一度、グループブースタークラスが提供され、2014年まで全ての参加者に四半期ごとに生活習慣クラスが提供されました。
主な結果と測定方法: 主要評価項目は多疾患併存症(CMSの慢性疾患データウェアハウスで定義され、メディケアアドバンテージの受診に合わせて調整された15の一般的な疾患のうち2つ以上が存在すること)でした。ランダム化された治療群と結果の発現までの時間との関連性を推定するために、Cox比例ハザードモデルが適用されました。
結果: 参加者1173名(年齢中央値74歳[四分位範囲70~80歳]、女性795名[68%])のうち、追跡調査終了までに997名(85%)が2つ以上の疾患(中央値5[四分位範囲3~7])を経験した(ライフスタイル群、メトホルミン群、プラセボ群でそれぞれ385名中316名[82%]、385名中327名[85%]、403名中350名[87%])。関連する共変量を調整した後、ライフスタイル群の参加者はプラセボ群の参加者と比較して、多疾患併発のリスクが低かった(ハザード比[HR]0.79、95%信頼区間0.68~0.93)。メトホルミン群とプラセボ群の参加者間には差はなかった(HR 0.91、95%信頼区間0.78~1.07)。糖尿病を併存疾患の定義から除外した場合でも、これらの関連性は維持された。最も費用のかかる疾患の組み合わせに限定した場合、生活習慣とプラセボとの関連性はハザード比0.57(95%信頼区間、0.38~0.85)となった。
結論と意義: ベースライン時点で糖尿病予備群であった成人において、メトホルミンではなく生活習慣介入が、多疾患併発の負担軽減と関連していた。生活習慣プログラムは、慢性疾患の発症を継続的に抑制する可能性がある。
治験登録: ClinicalTrials.gov識別番号:DPP、NCT00004992;DPPOS、NCT00038727
引用文献
Lifestyle and Metformin Interventions and Risk of Multimorbidity in Adults With Prediabetes
Marcel E Salive et al. PMID: 42295772 PMCID: PMC13270327 (available on 2026-12-15) DOI: 10.1001/jama.2026.8492
JAMA. 2026 Aug 18;336(7):577-586. doi: 10.1001/jama.2026.8492.
― 続きを読む https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42295772/

コメント