リリカ®(プレガバリン)は脳卒中後の中枢性疼痛に効果がありますか?(Pain 2011)

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Safety and efficacy of pregabalin in patients with central post-stroke pain.

Kim JS et al. Pain. 2011 May;152(5):1018-23. doi: 10.1016/j.pain.2010.12.023.
PMID: 21316855

私的背景

脳卒中後に出現する “痛み” (脳卒中後の中枢性疼痛)で苦しんでいる方に時々お会いする。診療ガイドラインでは抗てんかん薬や三環系抗うつ薬が第一選択薬として推奨されているが、日本では適応がないためか、(私の周りで)実際に処方されているのは見たことがない。
そんなときに良く処方されるのが牛車腎気丸などの漢方薬、そして今回取り上げるリリカ®(プレガバリン)である。診療ガイドラインでは効果がないとの記載があるが、どの程度なのか検証してみた。
PICOT
P:18歳以上の脳卒中後中枢性疼痛(central post-stroke pain: CPSP)患者
I :プレガバリン 150〜600 mg / day(110例)
C:プラセボ(109例)
O:プライマリー 治療終了前 7日間の平均疼痛スコア(the Daily Pain Rating Scale)
  セカンダリー 主要評価項目+他の疼痛パラメータおよび睡眠、quality-of-life(QOL)尺度
T:治療、ランダム化比較試験、二重盲検、多施設、プラセボ対照、パラレルグループ

批判的吟味

 
ランダム割り付けされているか?(観察者バイアスはないか?) されている ブラインドされているか?(マスキングにより観察者バイアスは抑えられているか? されている 隠蔽化されているか?(選択バイアスはないか?) アブストからは不明 プライマリーアウトカムは真か?明確か? 真と判断した 交絡因子は網羅的に検討されているか? 概ねされている Baseline は同等か? アブストからは不明 ITT 解析されているか? アブストからは不明 追跡率(脱落)はどのくらいか?結果を覆す程か? アブストからは不明だが、有害事象による治療中止について計算すると、   プレガバリン群:9名(8.2%)   プラセボ群  :4名(3.7%) 概ね問題ないと判断した サンプルサイズは充分か? アブストからは不明
 

結果は?

プライマリーアウトカム 平均疼痛スコアのベースライン値および治療後の値は、   プレガバリン群:6.5 → 4.9   プラセボ群  :6.3 → 5.0 (LS平均差= -0.2, 95%CI -0.7~0.4, P = 0.578) セカンダリーアウトカム MOS-睡眠、HADS-A不安、そして最終全般改善度(clinician global impression of change:CGIC)を加えた評価においては、プレガバリンはプラセボより優れていた(P<0.05) 有害事象 プレガバリン群ではプラセボ群に比べ、有害事象による治療中止が多かった。   プレガバリン群:9名(8.2%)   プラセボ群  :4名(3.7%)  

コメント

アブストのみ。 やはり効果なさそうな結果。実際、リリカ®使用している患者さんとお話してみても効果なさそうという印象。使用の是非は別として、個人的な経験と臨床研究の結果が同じだと自信が持てます。 CGIC等を含めたセカンダリーアウトカムについて、プラセボより優れていたとのことですが、疼痛評価は患者と医療従事者とで治療効果の認識について乖離が大きいことが過去に示唆されています。つまり、患者はあまり薬剤の効果を感じていないとしても、医療従事者は薬剤の効果を過大評価することがあるということです。従ってセカンダリーアウトカムの効果は割り引いた方が良いかもしれません。   最近ブログ全然更新できてないですな~。そんな春      

-Evidence never tells you what to do-




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