02_循環器系

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急性心筋梗塞におけるサクビトリル-バルサルタン vs. ラミプリル(RCT; PARADISE-MI試験; N Engl J Med. 2021)

急性心筋梗塞患者に対するARNI使用はACE阻害薬よりも優れているのか? 動脈硬化により冠動脈の閉塞が進むと狭心症、心筋梗塞が引き起こされます。心筋梗塞の大半は急性心筋梗塞であり、突然襲われる胸痛発作が特徴的です。心筋梗塞発症後、通常2〜1...
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心不全を有さない心筋梗塞後患者に対するβ遮断薬の効果は?(SR&MA; Cochrane Database Syst Rev. 2021)

心血管疾患は、世界的に見ても死亡原因の第1位です。世界保健機関(WHO)によると、2012年の虚血性心疾患による死亡者数は740万人で、全死亡者数の15%を占めています。急性心筋梗塞後の心不全患者には、国内外の診療ガイドラインにおいてβ遮断薬が推奨されているため、よく使用されています。しかし、急性…
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α-グルコシダーゼ阻害剤が糖尿病発症および心血管アウトカムに与える影響は?(RCTのメタ解析; Cardiovasc Diabetol. 2019)

アカルボース、ミグリトール、ボグリボースなどのα-グルコシダーゼ阻害剤(AGI)は、糖尿病の管理に用いられる経口薬で、主に食後のグルコース濃度を低下させます。 耐糖能異常(IGT)の集団に使用することで、糖尿病への進行を遅らせることができるとされていますが、心血管(CV)への影響はまだ不明です。以…
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進行性CKDを伴う高血圧症に対するサイアザイド系利尿薬の降圧効果(RCT; CLICK試験; N Engl J Med. 2021)

進行した慢性腎臓病(CKD)患者の高血圧治療にサイアザイド系利尿薬を使用することを支持するエビデンスはほとんどありません。高血圧治療ガイドライン2019において、一般的に利尿薬を使用する場合は利尿作用は低いものの降圧作用が強いサイアザイド系利尿薬を、ループ利尿薬よりも優先して使用するよう記載されて…
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高齢者の心血管リスクにおける運動トレーニングの効果はどのくらい?(RCT; Eur Heart J. 2021)

高齢者は加齢に伴い身体機能の低下、心血管イベントのリスク増加が報告されています。高齢者の心血管リスクプロファイルにおける運動トレーニングの効果は明らかになっていません。そこで今回は、高齢者の心血管リスクプロファイルに対して、5年間の監督付き運動トレーニング(ExComb)の効果を検証したランダム化…
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心不全患者(HFpEF)の血漿中NT-proBNP濃度および最大下肢運動能力に対するサクビトリル/バルサルタン vs. 標準的薬物療法(代用のアウトカム; RCT; PARALLAX試験; JAMA. 2021)

心不全で左室駆出率が軽度低下または維持されている患者において、サクビトリル/バルサルタンと幅広いレニン・アンジオテンシン系阻害薬のバックグラウンド療法との比較で、サロゲート・アウトカム・マーカー(代用のアウトカム)である6分間歩行距離、QOLに及ぼす効果については、限られたエビデンスしかありません。
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【批判的吟味】80歳以上の高血圧患者において降圧剤を1つ中止しても問題ないですか?(非劣性 Open-RCT; OPTIMISE試験; JAMA. 2020)

【批判的吟味】多剤併用の高齢者や多併存疾患の患者の中には、治療を継続することのベネフィットが有害性を上回るものではないことがあります。このようなケースでは、降圧薬の再処方が推奨されることがあります。そこで今回は80歳以上の高齢高血圧患者における降圧薬1種類の減薬効果を検証したOPTIMISE試験の…
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2型糖尿病患者におけるSGLT2阻害剤と心血管および腎臓のアウトカムとの関連性は?(メタ解析; JAMA Cardiol. 2021)

ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤は、心血管や腎臓アウトカムに好影響を与えますが、SGLT-2阻害薬クラス間におけるアウトカムの一貫性はまだ不明です。そこで今回は、2型糖尿病患者を対象に、4種類のSGLT2阻害薬の心血管および腎臓への影響を評価するメタ解析の試験結果をご紹介します。
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駆出率が保たれた心不全(HFpEF)患者の心血管アウトカムにおけるハイパーポリファーマシーの影響はどのくらい?(TOPCAT試験の事後解析; Circ Heart Fail. 2021)

Polypharmacy(ポリファーマシー)とは、5〜6種類以上の薬剤を使用している状態を指しますが、報告によって定義が異なっています。2種類以上の併存疾患を有していたり、循環器疾患を患っている場合は薬剤数が多くなりやすいことから、ポリファーマシー状態を引き起こしやすいことが予測されます。2種類以…
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急性虚血性脳卒中に対する抗凝固剤の有効性と安全性は?(コクランレビュー; Cochrane Database Syst Rev. 2021)

脳卒中は、虚血性と出血性に大別できます。世界の早期死亡原因の第3位は脳卒中であることが報告されています。虚血性脳卒中の多くは、脳の動脈を塞ぐ血栓が原因であることから、新しい血栓ができるリスクを減らし、出血のリスクを増やさない抗凝固剤が提供されれば、患者の転帰は改善する可能性が高いと考えられます。
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2型糖尿病ハイリスク集団に対するメトホルミン又は生活習慣の改善が死亡率に及ぼす影響(RCT後の長期観察試験; Diabetes Care. 2021)

2型糖尿病は、インスリン抵抗性やインスリン分泌低下などの代謝異常により、高血糖を引き起こす疾患です。高血糖状態が持続することで血管の内皮機能が低下し、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントも引き起こされることが知られています。2型糖尿病の基本治療は食事療法と運動療法ですが、これらの介入でも血糖コント…
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CYP2C19機能欠損キャリアの脳卒中およびTIAに対するチカグレロルとクロピドグレル、どちらが優れていますか?(DB-RCT; CHANCE-2試験; N Engl J Med. 2021)

代謝酵素であるCYPは人種により遺伝子多型の存在が報告されており、特にCYP2C19について白人と比較してアジア人でより欠損率が高いことが報告されています。しかし、アジア人を対象としたCYP2C19機能欠損キャリア(保有者)の脳卒中二次予防におけるチカグレロルとクロピドグレルの前向きの比較試験は広…
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2型糖尿病の有無に関わらずCKD患者における尿中アルブミンに対するダパグリフロジンの効果は?(RCT; DAPA-CKD事前設定解析; Lancet Diabetes Endocrinol. 2021)

慢性腎臓病(CKD)患者において、アルブミン尿の減少は、その後の腎不全のリスク低下と関連しています。SGLT2阻害剤であるダパグリフロジンは、2型糖尿病で腎機能が正常またはほぼ正常な患者において、アルブミン尿を有意に減少させました。しかし、この効果が、2型糖尿病を伴う、あるいは伴わないCKD患者に…
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心筋梗塞後のインフルエンザワクチン接種は心血管疾患や死亡リスクを低減する(DB-RCT; IAMI試験; Circulation. 2021)

炎症は、動脈硬化プラークの発生から破裂まで、動脈硬化の進行に中心的な役割を果たしています。 炎症プロセスは多因子性であるが、インフルエンザウイルスを含む外因性病原体は、炎症反応を調節する可能性があります。1918年〜1920年に発生したパンデミックを含む、1915年〜1929年までのインフルエンザ…
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透析を受けていないCKD患者の貧血治療におけるダプロデュスタットの心血管安全性は?(Open-RCT; ASCEND-ND試験; N Engl J Med. 2021)

ダプロデュスタットは、経口の低酸素誘導因子プロリル水酸化酵素(HIF-PH)阻害剤です。透析を受けていない慢性腎臓病(CKD)患者において、従来の赤血球造血刺激因子製剤(ESA)であるダルベポエチン アルファと比較した場合のダプロダスタットの有効性および安全性は不明です。ESAはCKD患者の貧血…
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妊娠高血圧症の既往は出産後の慢性高血圧症の発症リスク増加と関連する(フランス人口ベースコホート研究; CONCEPTION試験; Eur Heart J. 2021)

妊娠高血圧症候群は出産後にも影響を与えるのか? 妊娠高血圧症候群(Hypertensive disorders of pregnancy, HDP)とは、妊娠時に高血圧を発症した状態です。妊娠より以前から高血圧を認める場合、または妊娠20週...
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貧血を呈する透析患者におけるダプロデュスタットの有効性・安全性はどのくらい?(Open-RCT; ASCEND-D試験; N Engl J Med. 2021)

ダプロデュスタットの心血管安全性は? 腎臓の機能低下により腎臓からのエリスロポエチン分泌が減少することで、赤血球産生能が低下し貧血(腎性貧血)を呈します。 慢性腎臓病(CKD)患者においては、腎性貧血治療のために遺伝子組換えヒトエリスロポエ...
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経皮的冠動脈形成術を受ける出血リスクの高い患者におけるチカグレロル単剤療法の有効性・安全性は?(TWILIGHT試験の事前指定解析; TWILIGHT-HBR試験; Eur Heart J. 2021)

経皮的冠動脈形成術(PCI)を受けた患者の中には、出血リスクの高い(HBR)患者が存在しています。PCI後の血栓塞栓の発生予防のために二重抗血小板療法(DAPT)が実施されますが、HBR患者においては出血リスクの方が血栓塞栓リスク抑制を上回る可能性が高いです。したがって、DAPT後早期にアスピリン…
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日本人の経皮的冠動脈形成術を受けた患者におけるクロピドグレルとプラスグレルの効果はCYP2C19遺伝子型により異なりますか?(単施設後向きコホート研究; Circ J. 2020)

経皮的冠動脈形成術(PCI)後の虚血性イベントを抑制するためには、アスピリンに加えてP2Y12阻害剤を投与することが基本となります。従来のP2Y12阻害剤であるクロピドグレルはプロドラッグであり、抗血小板作用を発揮するためには肝臓でチトクロームP450(CYP)2C19による代謝変換が必要です…
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高血圧治療におけるカルシウム拮抗薬 vs. 他の降圧薬(SR&MA; コクランレビュー; Cochrane Database Syst Rev. 2021)

2010年に発表されたコクランレビューが更新された 高血圧治療として様々な降圧薬が使用されています。日本の診療ガイドラインによれば、積極的適応がない場合、「ARB・ACE阻害」、「Ca拮抗薬(CCB)」、「サイアザイド系利尿薬」の使用が推奨...
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