02_循環器系

スポンサーリンク
02_循環器系

心筋症患者の除細動器植込み前の単形性心室頻拍に対する早期アブレーションは有効ですか?(RCT; PAUSE-SCD試験; Circulation. 2022)

植え込み型除細動器(ICD)は心室頻拍(VT)や心室細動といった命に関わる重症な不整脈を経験した患者、あるいはその可能性が高いと予測される患者が適応となります。これらの不整脈にはICDの他に薬物治療やカテーテルアブレーションなども行われますが、ICDが最も効果的と言われています。特に、心筋梗塞や心…
02_循環器系

心血管系二次予防における多剤併用(ポリピル)戦略は有効ですか?(RCT; SECURE試験; N Engl J Med. 2022)

心筋梗塞後の心血管死および合併症の二次予防戦略としてのポリピル戦略は有効なのか? 心筋梗塞後の心血管死および合併症の二次予防の簡便な方法として、予後改善に関連する主要薬剤(アスピリン、アンジオテンシン変換酵素[ACE]阻害薬、スタチン)を含...
02_循環器系

体液過剰を伴う急性代償性心不全におけるループ利尿薬へのアセタゾラミド追加は有効ですか?(DB-RCT; ADVOR試験; N Engl J Med. 2022)

急性代償性心不全の治療は、一般的に入院を必要とすることが多く、酸素吸入や強心薬を使用します。また心浮腫(うっ血)が認められることが多く、ループ利尿薬をはじめとする利尿薬を使用しますが、治療抵抗性となる症例も報告されています。近位尿細管ナトリウム再吸収を抑制する炭酸脱水酵素阻害薬であるアセタゾラミド…
02_循環器系

虚血性左心室機能障害に対する経皮的血行再建術(PCI)の効果はどのくらいですか?(Open-RCT; REVIVED-BCIS2試験; N Engl J Med. 2022)

冠動脈疾患は世界的に最も一般的な心不全の原因です。重度の左室収縮機能障害をもつ患者の一部が冠動脈バイパス術(CABG)後に収縮機能を回復したという観察から、心筋の冬眠(冬眠心筋, myocardial hibernation)という概念が生まれました。冠動脈再灌流による冬眠の回復は、何十年もの間…
02_循環器系

リウマチ性心疾患に伴う弁膜症性心房細動に対してリバーロキサバンとビタミンK拮抗薬どちらが良いですか?(PROBE; INVICTUS試験; N Engl J Med. 2022)

リウマチ性心疾患に伴う心房細動 心房細動は、左心房のリモデリングを引き起こす様々な病態により発生することがあります。心房細動を有する患者では、左心房内に血栓が形成され、それが塞栓となって脳内循環の枝を閉塞するため、塞栓性脳卒中のリスクが高く...
02_循環器系

心房細動を有する80歳以上の高齢フレイル患者における超低用量エドキサバンは有効ですか?(コホート研究; ELDERCARE-AF試験; JAMA Netw Open. 2022)

一般的な不整脈である心房細動(AF)の有病率は加齢とともに増加し、虚弱(フレイル)もまた高齢者集団に影響を及ぼす一般的な状態です。虚弱は、加齢に伴う様々な生理的メカニズムにおける予備能や機能の低下に起因する脆弱性の増大と定義され、体重減少、転倒リスク、腎機能低下など様々な有害事象のリスク上昇と関連…
02_循環器系

スタチン長期使用と脳内出血リスクとの関連性はどのくらい?(デンマーク症例対照研究; Neurology. 2022)

低コレステロール血症が脳内出血リスクを増加させることが報告されており、これは疑いようのない事実のようです。しかし、スタチン使用によるLDL-C低下療法が脳内出血リスクになる確証はありません。2019年のメタ解析の結果、脳梗塞の既往を有する患者において、スタチンは脳梗塞の発症を有意に増加させず(ただ…
02_循環器系

心血管疾患患者におけるクロピドグレル単独療法とアスピリン単独療法、どちらが優れていますか?(SR&MA; Thromb Haemost. 2022)

心血管疾患の二次予防において、アスピリンがクロピドグレルより良い転帰を示すかどうか明確なコンセンサスは得られていません。そこで今回は、心血管障害の既往を有する患者において、クロピドグレル単独療法とアスピリン単独療法の有効性・安全性を比較したシステマティックレビュー・メタ解析の結果をご紹介します。本…
02_循環器系

TAVR後の弁尖血栓症および脳血栓塞栓症に対するエドキサバン vs. DAPT、どちらが良さそうですか?(RCT; ADAPT-TAVR試験; Circulation. 2022)

経口直接抗凝固薬(OAC, DOAC)であるエドキサバンが、経カテーテル大動脈弁置換術後の弁尖血栓症(leaflet thrombosis)およびそれに伴う脳血栓塞栓症のリスクを低減できるかどうかは不明です。また、無症候性弁尖血栓症と脳血栓塞栓症や神経・認知機能障害との因果関係も不明なままです。そ…
02_循環器系

動脈硬化性疾患および心不全を有する糖尿病患者におけるSGLT2阻害薬へのGLP-1RA追加は有益ですか?(後向きコホート研究; AJC 2022)

SGLT2阻害薬へGLP-1受容体作動薬を追加した場合の有益性は? 2型糖尿病(T2DM)は、米国で約2,600万人が罹患しています(PMID: 33501848)。T2DM患者の約35%が動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)を有し、そのうち...
02_循環器系

急性代償性心不全患者におけるエンパグリフロジン早期投与による利尿作用と腎機能への影響は?(小規模・単施設DB-RCT; EMPAG-HF; Circulation. 2022)

急性増悪心不全(ADHF)患者における早期のSGLT2阻害薬の追加は有効か? 心不全(HF)は、世界的に罹患率および有病率が増加しており、高い罹患率と死亡率を有しています(PMID: 32087174、PMID: 34447992)。 急性...
02_循環器系

ミソプロストールを併用するとNSAID誘発性有害事象のリスクを低減できますか?(コホート研究; MICRO試験; Pharmacotherapy. 2022)

ミソプロストール併用はNSAIDsによる心血管イベントの発生を予防できるのか? 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、心血管系有害事象のリスクを高めるにもかかわらず、疼痛に対して最も頻繁に使用される薬剤の一つです。また、NSAIDsは薬...
02_循環器系

2型糖尿病患者におけるSGLT2阻害剤使用による高カリウム血症リスクはどのくらい?(RCTのメタ解析; Circulation. 2022)

高カリウム血症は、不整脈や死亡のリスクを高め、慢性腎臓病や収縮期心不全の患者の臨床転帰を改善するレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系阻害薬やミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の使用を制限する要因となっています。ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤は、心血管リスクの高い2型糖尿病…
02_循環器系

先天性心疾患手術を受けた幼小児における一酸化窒素の追加投与は有効ですか?(DB-RCT; NITRIC試験; JAMA. 2022)

低心拍出量症候群(LOS)は、心臓手術後の循環管理の要になる合併症です。LOSは、心臓手術後に心拍出量を規定する4つの因子(心拍数、前負荷、後負荷、心収縮力)が障害され、心拍出量低下によって身体の酸素消費量と供給量のバランスが崩れてしまうことで発現します。術後LOSでは末梢組織が酸素供給不足となり…
02_循環器系

男性における心筋梗塞既往の有無とアルコール摂取による長期的死亡率への影響は?(コホート研究; JACC試験; J Atheroscler Thromb. 2022)

軽度から中等度のアルコール摂取は、高密度リポタンパク質コレステロールの血中濃度とその機能的能力を高め、血小板および凝固因子の活性化および凝集を減少させ、内皮機能、インスリン感受性を向上させることから、心血管を健康に保ちために有益であるとされています。 健康な男性において、軽度から中等度のアルコール…
02_循環器系

心不全で入院歴のある患者に対してインセンティブを付与した1年間の集中遠隔モニタリングにより再入院や死亡を減らせますか?(PROBE; EMPOWER試験; JAMA Intern Med. 2022)

心不全の管理は、薬物療法、ライフスタイルの変更、フォローアップケア、患者の参加など、複雑な要素で構成されています。臨床医は、体重や服薬アドヒアランスの微妙な変化をタイムリーに認識し、臨床症状が悪化する前に介入する必要がありますが、こうした指標は通常、視界に入りません。その結果、HF再入院までの過程…
02_循環器系

60歳以上の高血圧患者における集中的な血圧低下治療が臨床的に有益となるまでの時間は?(RCTの2次解析; JAMA Intern Med. 2022)

血圧の管理に関する診療ガイドラインの推奨には矛盾がありますが、65歳以上の高血圧患者を対象とした4試験のメタ解析から、厳格な血圧管理によって心血管イベントのリスクを低減できることが示されました。このことは、すべての年齢層で収縮期血圧の低下が心血管疾患の予後改善につながることを示した別の2報のメタ解…
02_循環器系

心不全合併の心房細動患者におけるアブレーションに基づくリズムコントロール vs. レートコントロール(PROBE; RAFT-AF試験; Circulation. 2022)

心房細動(AF)と心不全(HF)はしばしば共存し、治療が困難となることがあります。心房細動の薬物療法によるリズムコントロールがレートコントロールより優れていることは証明されておらず、ハードアウトカムを含め予後について差がないことが示されています。しかし、アブレーションによるリズムコントロールとの比…
02_循環器系

心血管疾患の長期的二次予防において地中海食と低脂肪食どちらが優れているのか?(単施設PROBE; CORDIOPREV試験; Lancet. 2022)

心血管疾患の長期的二次予防における地中海食 vs. 低脂肪食 地中海食と低脂肪食は心血管系疾患の一次予防に有効であることが報告されています。しかし、心血管疾患の二次予防におけるこれら2つの食事の効果については充分に検討されていません。 そこ...
02_循環器系

軽症脳卒中および一過性脳虚血発作におけるチカグレロル-アスピリンとクロピドグレル-アスピリンの有効性および安全性に対する高血圧の影響について(RCT; CHANCE-2試験; Stroke. 2022)

軽症脳卒中および一過性脳虚血発作における脳卒中の再発において、高血圧症の影響はどのくらいあるのか? 高血圧は脳卒中の予後不良の危険因子であり、抗血小板薬による治療抵抗性と関連しています。しかし、軽症脳卒中および一過性脳虚血発作における脳卒中...
スポンサーリンク