02_循環器系

スポンサーリンク
02_循環器系

経皮的冠動脈インターベンションにおけるニカルジピンと二硝酸イソソルビドの併用療法によるスパスムの予防効果は二硝酸イソソルビドより優れていますか?(DB-RCT; NISTRA試験; Am J Cardiol. 2023)

虚血性心疾患に対する非薬物療法としては、一般的に経皮的インターベンション(PCI)が選択されます。通常、PCIでカテーテルを挿入する動脈には、大腿動脈、撓骨動脈、遠位橈骨動脈、上腕動脈などの選択肢があり、従来は主に大腿動脈アプローチが行われてきました。大腿動脈は体表から比較的容易に穿刺できる太い動…
02_循環器系

血液透析中の心房細動患者における出血リスクはアピキサバンとワルファリン、どちらが多いですか?(PROBE法; RENAL-AF試験; Circulation. 2022)

血液透析を受けている心房細動を有する末期腎臓病患者における脳卒中予防のためのアピキサバンの安全性および有効性については充分に検討されておらず、また既存治療薬であるワルファリンと比較検討したランダム化データはありません。そこで今回は、血液透析を受けている心房細動でCHA2DS2-VAScスコアが2以…
02_循環器系

心房細動患者における非ビタミンK拮抗薬経口抗凝固薬(NOAC)の不適切投与の影響は?(観察研究のメタ解析; Heart 2022)

非ビタミンK拮抗薬経口抗凝固薬(NOAC)は検査指標が確立していないことから、患者背景により過小用量あるいは過剰投与で投与されることがあります。しかし、この過小用量における患者予後への影響については充分に検討されていません。また、心房細動(AF)患者におけるNOACの不適切投与による転帰および要因…
02_循環器系

ARNIとACE阻害薬/ARBの血糖値と糖尿病発症に対する影響はどのくらいか?(RCTのメタ解析; BMC Med. 2022)

サクビトリル/バルサルタンとアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEi)/アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)療法は、血糖コントロールと糖尿病(DM)発症に影響することが報告されていますが、低血糖を引き起こすことも報告されており、結果は一貫していません。そこで今回は、サクビトリル/バルサルタンと…
02_循環器系

出血リスクの高い患者における経皮的冠動脈インターベンション後の二重抗血小板療法は1~3ヵ月で良いかもしれない(RCTのメタ解析; Eur Heart J. 2022)

出血リスクの高い(HBR)患者における経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の二重抗血小板療法(DAPT)の至適期間は未だ議論のあるところです。そこで今回は、HBR患者におけるDAPTレジメンを短縮した場合の影響を評価したメタ解析の結果をご紹介します。本試験では、経口抗凝固療法の適応がないHB…
02_循環器系

高血圧患者の心血管イベントにおけるChlorthalidoneとヒドロクロロチアジド、どちらが優れていますか?(RCT; DCPW試験; N Engl J Med. 2022)

高血圧は様々な合併症を引き起こし、脳卒中や心筋梗塞などの心血管イベントの発生リスクを増加させます。降圧薬としては、いくつもの薬効群が販売されていますが、心血管イベント発生のリスク低減効果における薬効群間の差はなく、降圧効果が高いほど心血管イベントの発生リスク低減効果が示されています。サイアザイド系…
02_循環器系

変事不全を有する駆出率の保たれた心不全(HFpEF)患者におけるβ遮断薬休薬は心機能を改善させる?(小規模RCT; PRESERVE-HR試験; J Am Coll Cardiol. 2021)

駆出率維持型の心不全(HFpEF)において、chronotropic incompetence(変事性不全、変時不全*)は運動能力の低下と関連することが示されています。確固たるエビデンスがないにもかかわらず、HFpEFにおいても、他の心不全タイプ(HFrEF、HFmrEF)と同様にβ遮断薬が頻用さ…
02_循環器系

心房細動の高リスクサブグループにおけるABC pathwayに基づく疾患管理遵守が高いと患者転帰が良い?(レジストリー研究; ESC-EHRA EORP-AF Long-Term General Registry; Eur J Intern Med. 2022)

心房細動患者におけるABC pathwayに基づくアドヒアランスの効果は? Atrial Fibrillation Better Care(ABC)pathwayとは、2017年にLip医師が提唱した「心房細動の統合的マネジメント」です。具...
02_循環器系

健康高齢者における毎日の低用量アスピリンは重篤な転倒や骨折リスクとなりますか?(RCT; ASPREE-FRACTUREサブ試験; JAMA Intern Med. 2022)

健康な高齢者におけるアスピリンの使用は転倒や骨折リスクを増加させるのか? 転倒や骨折は頻繁に起こり、高齢者の健康にとって有害です。アスピリンは骨の脆弱性を減少させ、骨量の減少を遅らせることが報告されていることから、アスピリンを服用することで...
02_循環器系

肝硬変患者の腹水管理におけるスピロノラクトンとエプレレノン、どちらが良いですか?(RCT; Eur J Gastroenterol Hepatol. 2020)

肝硬変診療ガイドライン2020では、肝硬変の腹水に対する単剤治療を開始する際には、第一選択薬としてスピロノラクトンを投与するよう記載されています。また、スピロノラクトン単剤で治療効果が不十分な場合には、高用量投与に伴う副作用を防ぐためにスピロノラクトン・ループ利尿薬併用療法が推奨されています。スピ…
02_循環器系

駆出率が中程度または保たれている心不全(HFmrEF・HFpEF)を呈する心房細動に対するカテーテルアブレーションの有効性はどのくらい?(日本のレジストリー研究; AF Frontier Ablation Registry and Hokuriku-Plus AF Registry; Circ J. 2022)

過去のランダム化試験で、駆出率(EF)が低下した心不全患者における心房細動(AF)に対するカテーテルアブレーションは、死亡または心不全の減少につながることが示されています。しかし、EFが中程度あるいは保たれている心不全(HFmrEF・HFpEF)患者における心房細動に対するカテーテルアブレーション…
02_循環器系

非代償性心不全に対するループ系利尿薬とサイアザイド系利尿薬の併用療法は有用ですか?(DB-RCT; CLOROTIC試験; Eur Heart J. 2022)

急性心不全(AHF)において、治療の基本はループ系利尿薬による体液量の減少です。しかし、ループ系利尿薬を増量しても治療効果が得られない患者は多く、代替治療戦略の立案が求められています。そこで今回は、フロセミド静注にヒドロクロロチアジド(HCTZ)を追加することが安全かつ有効な利尿反応改善策となるか…
02_循環器系

急性心不全に対するガイドラインに沿った薬物療法の漸増は心不全による再入院や全死亡リスクを低減できますか?(RCT; STRONG-HF試験; Lancet. 2022)

急性心不全による入院後のガイドラインに基づく治療薬の用量と漸増ペースに関するエビデンスは不足しています。そこで今回は、急性心不全で入院した18~85歳の患者で、ガイドラインに沿った薬物治療が充分に行われていない患者を対象に、ガイドラインベースの薬剤用量の漸増をする場合(高強度ケア)と、通常ケアをす…
02_循環器系

治療抵抗性高血圧症に対するデュアルエンドセリン拮抗薬aprocitentanアプロシテンタンの有効性・安全性は?(DB-RCT; PRECISION試験; Lancet 2022)

治療抵抗性高血圧は心血管系リスクの上昇と関連しています。エンドセリンを介した経路は高血圧の病態に関与していますが、これまで肺高血圧症の治療標的となっていますが、動脈性高血圧症においては治療標的となっていません。したがって、エンドセリン経路は高血圧治療において、現在利用可能な薬剤で抑制されないままと…
01_中枢神経系

高血圧患者におけるアンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)治療はてんかん発症リスク低減と関連する?(傾向スコアマッチコホート研究; JAMA Neurol. 2022)

動脈性高血圧は、てんかん発症率の上昇と関連しています。動物実験の結果、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)療法がてんかん発作を抑制する可能性が示唆されました。しかし、ヒトにおけるARB治療の臨床データは充分ではありません。そこで今回は、高血圧患者において、ARB治療がてんかんの発生率低下と関連す…
02_循環器系

Fitbitは心房細動を精確に検出できますか?(Fitbit Heart試験; Circulation. 2022)

未診断の心房細動による罹患は、早期発見により予防できる可能性があります。多くの消費者向けウェアラブルには、脈拍を測定するための光電式容積脈波(PPG)センサーが搭載されています。不規則な心拍を検出するPPGベースのソフトウェアアルゴリズムは、ウェアラブルを使用する大規模な集団において診断されていな…
02_循環器系

症候性孤立性遠位型静脈血栓症患者におけるリバーロキサバン投与期間は6週間と3ヵ月投与、どちらが良さそうですか?(DB-RCT; RIDTS試験; BMJ 2022)

孤立性遠位部深型静脈血栓症(DVT)は下肢静脈に発症し、深部静脈血栓症全体の31~56%を占めます。孤立性遠位型DVTは一般的に近位型DVTよりも良性の疾患と考えられていますが、未治療の患者では近位静脈への進展や肺動脈への塞栓が22%という高い割合で報告されています。2件の研究で、初めて孤立性遠位…
02_循環器系

心房細動患者における高強度インターバルトレーニングはQOLを向上できますか?(RCT; JAMA Netw Open. 2022)

心房細動(AF)患者は、機能的能力と生活の質(QOL)が低下しています。高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、他の心血管疾患患者において、中強度から強度の連続トレーニング(MICT)と比較して、機能的能力およびQOLの大きな改善を引き出すことが示されていますが、AFにおけるHIITはまだ充…
01_中枢神経系

降圧治療中の患者におけるSTRATIFY-転倒臨床予測モデルは転倒リスクを的確に評価できますか?(後向きコホート研究; STRATIFY試験; BMJ. 2022)

人口に占める高齢者の割合は増加しており、年齢とともに転倒リスクが高まることで、重傷や長期の身体障害につながる可能性があります。イングランドでは、転倒は65歳以上の約23万5千人の緊急入院に関連し、毎年23億ポンド(26億ドル、26億ユーロ)以上の国民保健サービスのコストとなっています。転倒の危険因…
01_中枢神経系

血圧を低下させると認知症の発症を予防できますか?(個人データのメタ解析; Eur Heart J. 2022)

観察研究では、高齢者における血圧と認知症発症のU字型関連が示されていますが、高血圧患者における血圧低下治療に関するランダム化比較試験では、このアウトカムに関する結果が一貫していないことが示されています。そこで今回は、認知症予防のための血圧低下治療の効果について検証した5件の主要なランダム化二重盲検…
スポンサーリンク