Up-To-Date Evidence of DPP-4 inhibitors(Last UpDated: OCT 14th, 2017)

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⌘ 背景・目的

経口血糖降下薬である DiPeptidyl Peptidase-4 inhibitors(DPP-4阻害薬)のオマリグリプチン(マリゼブ®️)の非劣性ランダム化比較試験の結果が発表された(2017年)。これまでに発表されているアログリプチン(ネシーナ®️)サキサグリプチン(オングリザ®️)、そしてシタグリプチン(グラクティブ®️、ジャヌビア®️)の結果も併せまとめておく。なお、プライマリーアウトカムが 3-point MACEを設定している試験のみを抽出。

⌘ 疑問

DPP-4阻害薬は 2型糖尿病患者における心血管アウトカムの発生を抑制できるか。

⌘ 結果

表1. DPP-4阻害薬のリスク・ベネフィット各論文より作成 — プライマリーアウトカムは 3-point MACEである心血管イベントのみ)  

⌘ 各試験の文献一覧

▶️アログリプチン – EXAMINE https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=23992602 ▶️サキサグリプチン – SAVOR-TIMI53 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=23992601 ▶️シタグリプチン – TECOS https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=26052984 ▶️オマリグリプチン – 固有試験名無し https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=28893244 ▶️EXAMINEのサブグループ解析  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=25765696  

⌘ コメント

倫理的観点から非劣性試験ばかりである。またプライマリーアウトカムである心血管イベントにおいて、プラセボ薬に対する非劣性は証明されたが優越性は示されていない。しかしメタ解析では心血管イベント発生に対する抑制効果が示唆されているものもある(→準備中です)。 血糖降下作用は、インスリンやスルホニル尿素系薬に比べマイルド。そのため単独使用では低血糖症状をほぼ引き起こさないようだ。 FDAやEMAから課せられた課題はクリアしている。しかし真のアウトカムへの効果は不明。あとは誰に使うのか、真の課題は薬剤使用の個別化であろう。


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