言葉って難しい
日々感じているのですが,言葉って本当に難しい. 言葉にできない感情や自身の知識不足により言語化できていないことを解消しようとするだけでも四苦八苦するのだが,さらに始末が悪いことに「言葉を発した側の意図」とは真逆の意味で相手に受け取られる場合も多々ある. さて,公平,平等,公正,これらの言葉をどのように使い分けていますか?正直わたしはできていません. 気になったため調べてみました.
公平って何ですか?
以下,デジタル大辞泉より引用;
こう‐へい【公平】
[名・形動]すべてのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、かたよっていないこと。また、そのさま。「公平を期する」「公平な判定」 [派生]こうへいさ[名]
[用法]公平・公正――「商売の利益を公平(公正)に分配する」「評価の公平(公正)を心がける」のように、平等に扱うの意では相通じて用いられる。◇「公平」は「おやつのお菓子を公平に分ける」「公平無私」など、物事を偏らないようにすることに重点があるのに対し、「公正」は「公正な商取引を目指す」のように、不正・ごまかしがないことを主にいう。◇「受験のチャンスは公平に与えられる」では「公平」が適切であり、「行政は常に公正でなくてはならない」では「公正」が適切である。◇類似の語「公明」は「公明選挙」など、多く公的な立場について用いられる。
平等って何ですのん?
びょう‐どう〔ビヤウ‐〕【平等】
[名・形動]かたよりや差別がなく、みな等しいこと。また、そのさま。「利益を平等に分配する」「男女平等」
[補説]
2017年に実施した「あなたの言葉を辞書に載せよう。2017」キャンペーンでの「平等」への投稿から選ばれた優秀作品を以下に掲載。
◆シーソーのように不安定なもの。
kaeruさん
◆姉がケーキを切り、妹が好きなものを選ぶ。
いらたさん
◆死が必ず訪れること。
Reikoさん
◆お互いが一対一の関係であること。
bamaさん
◆異なる立場の者同士が互いを認め合い、その合意の上で成立する関係のこと。
おぱんさん
公正って何ぞや?
こう‐せい【公正】
[名・形動]公平で偏っていないこと。また、そのさま。「公正を期す」「公正な取引」「公正な判断」
→公平[用法]
[派生]こうせいさ[名]
考察と追加情報
デジタル大辞泉によれば,公平と公正は,しばしば同義のように用いられるようですが,厳密には使い方が異なるとのこと。公平とは “物事が偏らないよう努めること” のようです.一方,公正とは,不正やごまかしがないようにすることのようです.そして平等とは “全員に同じものを与えること” のようです.
例えば運動会の駆けっこでは,選手は同じ位置からスタートしますよね?これが平等です.一方,個々人の体力や体格,それこそ能力とは関係なしに(ハンディキャップなしに)同じ機会へのアクセシビリティを確保することが公正であると言えます.つまり平等は公正であるとは言えません.なぜなら上記の通り,個々の能力が加味されていないからです.体格が大きく体力のある人の方が,スタート地点が同じ駆けっこの場合は有利になりますよね.
下記のサイトでは,平等と公正の違いについて図を用いて説明しています.
https://edtrust.org/the-equity-line/
より理解を深めるために,上記のサイトより一部抜粋します;
「平等とは,公正さを推進させるために全員に対して同じものを与えることである.しかし,それらが正常に機能するのは全員のスタート地点が同じ場合に限られる。この場合では全員の身長が同じ時だ」
図1.平等Equality と公正Equity
「公正とは,人々を同じ機会へのアクセシビリティを確保することである。つまり個々の能力の差異は、何らかの機会への参加に対し障壁となることがある。したがって,まず公正さが担保された上で初めて平等を得ることができるのだ」
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コメント
いわゆる正しさって “過半数超の同意あるいは主張の集合体” だと個人的には考えています。つまり集団の背景やテーマによって正しさの定義が異なるのではないか,ということです。
平等とは同じものを全員に与えること,果たしてそれは全員を幸福に導けるのでしょうか.
与えられるばかり,まだまだ足りないと現状に不満を垂れることが果たして幸福なのでしょうか.
さて,少し話が脱線しましたが言葉について調べていくうちに,言葉の意味や使い分けについて改めて学ぶことができました.また感情や状況を言語化するきっかけを得ることができました.ひとまず良しとしようと思います.
全員が個々人の夢を実現するための戦略を立て,戦術を練れるようにするのにはどうしたら良いものか日々苦悩しています.伝え方とか,伝え方とか,伝え方とか,,,言葉って難しい.
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