ワクチン接種後の突然死の原因とは?
2022年8月10日、14歳の女子中学生がファイザー製ワクチンの3回目接種を受けました。 女子中学生は翌日、37.9度の発熱を認めましたが、夕方には下がりました。 夜に息苦しさを訴えながらも眠りについていましたが、翌朝、心肺停止の状態で発見され、後に死亡が確認されました。
死亡原因がワクチン接種によるものなのか、基礎疾患などの他の原因によるものなのか明らかにするためには、剖検の実施がキーとなります。
そこで今回は、本症例の剖検所見に関する症例報告の結果をご紹介します。
症例の特徴は?
剖検所見では、肺のうっ血性浮腫、肺、心膜、左心房・左心室の心筋、肝臓、腎臓、胃、十二指腸、膀胱、横隔膜にT細胞リンパ球およびマクロファージ浸潤が認められました。
先行する感染症、アレルギー、薬物毒性曝露がなかったため、ワクチン接種後の肺炎、心筋炎、肝炎、腎炎、胃腸炎、膀胱炎、筋炎と診断されました。いずれの炎症もそれ自体では致死的ではないものの、心房性心筋炎患者では不整脈が最も多い死因となることが報告されています。
本症例では、心房由来の不整脈が心不全と死亡の原因と想定されました。
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2022年8月10日、14歳の女子中学生がファイザー製ワクチンの3回目接種を受けた2日後に死亡しました。
さて、剖検の結果、本症例では、心房由来の不整脈が心不全と死亡の原因と想定されました。
論文をまとめた徳島大学法医学教室の主田英之准教授は因果関係が結論付けられたことについて、「今回は、司法解剖ができたことが大きい」とコメントしています。また、「今回の1例で、ワクチン接種=危険とは判断できない」ともコメントしています。さらに国や医師に対して「『因果関係が否定できない』などとぼやかすのでなく、リスクや副反応については原因を究明して情報を出すべき」と求めています。
厚生労働省によると、コロナワクチン接種後の死亡報告は2023年3月までに約2千件ありますが、このうち1件(40代女性)が「ワクチンとの因果関係が否定できない」と認定されたのにとどまっていました。
引き続き追っていきたいテーマです。続報を待ちたい。
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