SGLT2 inhibitors with and without metformin: a meta-analysis of cardiovascular, kidney and mortality outcomes
Brendon L Neuen et al.
Diabetes Obes Metab. 2020 Oct 11. doi: 10.1111/dom.14226. Online ahead of print.
PMID: 33043620
DOI: 10.1111/dom.14226
目的
ほぼすべての臨床実践ガイドラインでは、2型糖尿病と慢性腎疾患または心不全を有する患者で、メトホルミンで十分な血糖コントロールが得られない場合には、セカンドラインの薬物療法としてSGLT2阻害薬を使用することが推奨されている。
我々は、SGLT2阻害薬の心血管、腎臓、死亡率の転帰に対する効果が、メトホルミンの併用の有無にかかわらず一貫しているかどうか評価した。
材料と方法
我々は、ベースラインでのメトホルミン使用による心血管、腎臓、または死亡アウトカムを報告したイベント駆動型のランダム化プラセボ対照SGLT2阻害薬試験のメタアナリシスを行った。
ハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)として報告された治療効果は、ランダム効果メタアナリシスを用いてプールされた。
本解析の主要アウトカムは、(1)主要有害心血管イベント(MACE)および(2)入院心不全(HHF)または心血管死であった。
結果
・我々は、参加者51,743例が登録されたSGLT2阻害薬4種類を用いた試験6件を対象とした。
・ベースラインでのメトホルミン使用率は、DAPA-HFでは21%、DECLARE-TIMI 58では82%と幅があった。
・SGLT2阻害薬は、メトホルミンの併用の有無にかかわらず、MACEのリスクを低下させた(HR 0.93、95%CI 0.87〜1.00;HR 0.82、95%CI 0.7〜0.86;異質性 P=0.14)。また、メトホルミンの使用にかかわらず、SGLT2阻害薬の使用により、HHFまたは心血管死の減少が明確かつ個別に認められた(HR 0.79、95%CI 0.73〜0.86およびHR 0.74、95%CI 0.63〜0.87;異質性 P=0.48)。
結論
SGLT2阻害薬による治療は、メトホルミンの投与の有無にかかわらず、心血管、腎臓、死亡率のアウトカムを明確かつ一貫して減少させる。
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