Recognizing the Link Between Chronic Kidney Disease and Cardiovascular Disease
Am J Manag Care, 17 Suppl 15, S396-402, 2011
PMID: 22214474
背景
米国では慢性腎臓病(chronic kidney disease, CKD)の有病率が上昇しており、またCKD患者では一般集団と比較して心血管疾患(CVD)の発生率が高くなることがますます認識されている。
CKD患者におけるCVDの影響は有意であり、腎機能レベルに反比例し、CKDのない一致した患者と比較すると誇張される。CKDはCVDリスク増加、CVDイベント、および死亡リスク増加と関連しているが、従来のCVDリスク要因の有病率も一般集団と比較して増加している。
タンパク尿、高血圧、脂質異常症、および糖尿病はCKD患者によく見られ、CVDイベントに直接関与する。CKD関連の要因(例えば、電解質およびミネラル代謝の障害、貧血、および血管石灰化)も、CKDに関連する死亡率の一因となる。
CKDステージとCVDリスク
GFRによる年齢標準化死亡、心血管イベント、入院
CVDリスクとなるベースライン因子は?
米国におけるCVDイベント発生率は?
コメント
CKDと心血管リスクについて非常によくまとまっている論文。
ただしFigure 2の米国メディケアのデータは、1999年までのデータなので、現在とは数値が異なると考えられます。
さて、過去の研究によると、慢性心不全、急性心筋梗塞、脳卒中、末梢血管疾患、死亡リスクについては、糖尿病もCKDも有さない患者に比べて、糖尿病を有する患者の方がリスクが高く、CKDを有する患者のリスクは更に高い。更に糖尿病とCKDを有する患者は、一番リスク増加が大きかった。
非糖尿病・非CKD << 糖尿病・非CKD << 非糖尿病・CKD << 糖尿病+CKD
また、あくまでもソフトアウトカムですが、eGFRの値が低下するほどCVDリスクの増加が示唆されています。この観点から、腎機能低下と心血管アウトカムとの関連性をモニタしていく指標としては、eGFRが妥当であると考えられます。
一点、個人的に気になったのは、喫煙よりも高血圧の方がCVDリスクが高いというデータです。もちろん効果推定値の幅は大きいですが、喫煙に比べて、高血圧を有している場合の心血管リスクは1.5〜2倍。心血管リスクを有する患者での禁煙はもちろん重要ですが、血圧コントロールはより重要そう。
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