入れ歯掃除は肺炎予防になりますか?(日本の人口ベース横断研究;Sci Rep. 2019)

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Infrequent Denture Cleaning Increased the Risk of Pneumonia among Community-dwelling Older Adults: A Population-based Cross-sectional Study.

Kusama T, et al.

Sci Rep. 2019.

PMID: 31551442

【背景】

肺炎は、高齢者の主要な死因である。これまでに養護施設や病院での肺炎の予防における口腔ケアの有効性が報告されている。ただし、地域在住の高齢者では、肺炎の予防における義歯洗浄の役割は不明のままである。

地域社会に住む高齢者における、まれな義歯洗浄と肺炎のリスクとの関連を調査することを目的とした。

【方法】

本横断的研究は、65歳以上の地域在住の高齢者を対象とした自己申告アンケートに基づいている。

回答には71,227の取り外し可能な完全/部分義歯ユーザーが含まれている。

過去1年間の肺炎の発生率と義歯洗浄の頻度(毎日/非毎日)は、それぞれ依存変数および独立変数として扱われた。

オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)は、ロジスティック回帰モデルに基づいた逆確率加重(IPW)法によって計算された。

【結果】

・参加者の平均年齢は75.2±6.5歳、48.3%が男性だった。

・全体として、参加者の4.6%が毎日義歯をきれいに清掃していなかった。

・毎日義歯を洗浄した人の2.3%、洗浄しなかった人の3.0%が肺炎を経験した。

・IPW後、まれな義歯洗浄は肺炎発生率と有意に関連していた。

★OR =1.30, 95%CI 1.01〜1.68

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【結論】

この研究は、義歯の洗浄が地域在住の高齢者の肺炎を予防できることを示唆しています。


【コメント】

アブストのみ。

横断研究であるため相関関係までしか述べられないが、入れ歯を毎日洗浄する人と比べて、毎日洗浄しない人では肺炎リスクが高かった。ただし効果推定値は微々たるもの。

今後の検討結果で、仮に因果関係がなかったとしても、もし自分が入れ歯を使うようになったら毎日洗浄すると思う。

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