アレルギー性疾患に対する台風や豪雨の影響はどのくらいですか?(韓国の特別災害地域におけるデータベース研究; Osong Public Health Res Perspect. 2013.)

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Impacts of heavy rain and typhoon on allergic disease.

Park KJ, et al.

Osong Public Health Res Perspect. 2013.

PMID: 24159545

【目的】

アレルギー疾患は気候変動により増加する可能性がある。

最近の報告では、アレルギー疾患の原因である花粉、オゾン、真菌などの空中アレルゲンが集中することにより、台風と豪雨によりアレルギー疾患が局所的に増加することが示されている。

本研究の目的は、台風と豪雨が韓国のアレルギー疾患を増加させるかどうかを判断することだった。

【方法】

本研究には、2003年から2009年までの暴風雨と豪雨により特別災害地帯として宣言された地域のアレルギー疾患患者が含まれた。

本研究は、韓国気象庁データを利用してアレルギー疾患(喘息 、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎)との関連を調査した。

【結果】

・嵐の期間中、6ラグ日におけるアレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎の外来患者の数が増加した。

★割合(RR)= 1.191; 範囲 1.150〜1.232

—-

・しかし喘息の外来患者数は、災害後6ラグ日目に減少した。

★RR = 0.900; 範囲、0.862〜0.937

—-

・嵐(おそらくこれはミスタイポで、本当は豪雨だと考えられる)の期間中、アレルギー性鼻炎外来患者(RR =1.075; 範囲 1.018〜1.132)およびアトピー外来患者の数は増加した(RR = 1.134; 範囲 1.113〜1.155)。

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・しかし、喘息外来患者の数は、5日目のラグ日にRR値 =0.968(範囲 0.902〜1.035)に減少した。

【結論】

本研究では、台風と豪雨が喘息とは別にアレルギー疾患を増加させることを示唆している。喘息の減少を説明するには、さらなる研究が必要である。


【コメント】

アブストのみ。

嵐や豪雨によりアレルギー性鼻炎とアトピー性皮膚炎が増加する可能性が示唆された。一方、喘息患者については、受診数の減少あるいは減少傾向が認められた。予想に反する結果であった。

個人的な考えですが喘息患者の外来受診数の減少および減少傾向の要因として、シンプルに重度の患者層が受診できなかったからではないでしょうか。

また救急外来のデータは省かれているようですので、通常外来と救急外来のデータを分けて検討するとより良かったのかもしれません。

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