スポンサーリンク
02_循環器系

慢性腎障害に対するエンパグリフロジンの効果はどのくらいですか?(DB-RCT; EMPA-KIDNEY試験; N Engl J Med. 2022)

ナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT)2阻害薬は、尿中に糖を排出し、血糖を低下することから2型糖尿病の治療薬として使用されています。2型糖尿病は様々な合併症を引き起こし、患者の予後を悪化させます。また、SGLT2阻害薬は2型糖尿病の他、心不全や慢性腎臓病に対しても有効性が示されています。しかし…
02_循環器系

進行した慢性腎臓病患者においてACE阻害薬は中止した方が良いのか?(Open-RCT; STOP ACEi試験; NEJM 2022)

レニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬(アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)など)は、軽度または中等度の慢性腎臓病の進行を遅らせます。しかし、いくつかの研究結果から、進行した慢性腎臓病患者におけるRAS阻害剤の中止は、推定糸球体濾過量(eGFR)を増…
02_循環器系

アンジオテンシン変換酵素阻害薬が市中肺炎の入院と死亡を減少させる?(コホート研究; Pharmacotherapy 2022)

肺炎は世界的な疾患であり、入院を長期化させる一般的な理由となっています。アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEi)には肺炎を抑制する作用があると考えられていますが、その効果の一貫性は示されてなく、意見が分かれるところです。そこで今回は、神経学的障害のある患者群において、ACEiによる肺炎の改善効果…
09_感染症

小児急性感染性結膜炎の罹患期間に対するモキシフロキサシン点眼薬の効果は?(RCT及びメタ解析; JAMA Netw Open. 2022)

急性結膜炎は、小児によく見られる感染症で、通常、細菌によって引き起こされます。この疾患に対して、医師は抗生物質を処方しますが、小児患者におけるその有効性に関するエビデンスは限られており、相反するものです。Gigliottiらは、小児の急性結膜炎を対象とした最初のランダム化試験で、抗生物質の局所投与…
01_ワクチン vaccine

米国における中等症および重症COVID-19成人に対するワクチンの効果減弱と追加免疫の効果は?(試験陰性症例対照研究; VISIONネットワーク; BMJ. 2022)

BNT162b2(ファイザー・バイオンテック)およびmRNA-1273(モデナ)ワクチンのランダム化試験では、成人においてCOVID-19に対する94~95%の予防効果を示し、入院を要するCOVID-19に対する有効性が示唆されました。2020年12月にこれらのワクチンが導入されて以来、ワクチン接…
05_内分泌代謝系

2型糖尿病における尿路感染症および性器感染症のリスクに対するDPP4阻害薬 vs. SGLT2阻害薬(NWM; Adv Ther. 2021)

ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)阻害薬とナトリウムグルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬は、低血糖のリスクが低いため、T2DM患者にしばしば使用されてきました。しかし、DPP4阻害薬やSGLT2阻害薬は、感染症リスクを高める可能性があります。そこで今回は、2型糖尿病患者における2つの新しい…
00_疫学

乳幼児期の川崎病発症に関連する暴露因子には何がありますか?(日本の前向きコホート研究; JECS試験; Sci Rep. 2021)

川崎病(KD)は、主に乳幼児に発症する急性の全身性血管炎です。未治療の場合、KD患者の約25%が冠動脈瘤を発症するといわれています。KDは、先進国における小児後天性心疾患の主要な原因となっています。冠動脈瘤を発症したKD患者は虚血性心疾患のリスクがあり、長期の抗凝固療法が必要となります。KDは、遺…
02_循環器系

家庭血圧は非弁膜症性心房細動を有する高齢患者において脳卒中/出血イベントのリスクを予測できますか?(日本のコホート試験; ANAFIE試験; Hypertension. 2022)

心房細動(AF)は虚血性脳卒中の主要な危険因子であり、高齢者の生命予後に影響を与えます。心房細動の発生率および有病率は、年齢とともに増加します。ANAFIE (All Nippon AF in the Elderly) Registryは、75歳以上の非弁膜症性心房細動 (NVAF) を有する高齢…
09_感染症

軽症から中等症のCOVID-19外来患者における回復持続時間に対してイベルメクチンは有効ですか?(RCT; ACTIV-6試験; JAMA. 2022)

COVID-19治療は進歩していますが、特に外来での追加治療が必要となります。高所得国の高リスク者に対しては、新規の経口抗ウイルス薬が認可されていますが、ワクチン接種者におけるこれらの薬剤の有効性は不明であり、世界的に入手が制限されています。米国では、高リスクでない個人に対しては、現在COVID-…
09_感染症

インフルエンザによる入院または死亡の予防において、吸入ザナミビルと経口オセルタミビルどちらが優れていますか?(人口ベースコホート研究; Clin Infect Dis. 2022)

ランダム化比較試験の患者個人データのメタ分析によると、インフルエンザに対する早期のオセルタミビル治療により、肺炎と入院のリスクがそれぞれ44%と63%減少しました。しかし、吸入ザナミビルの入院と死亡の予防効果に関するデータは不足しています。そこで今回は、インフルエンザの臨床診断後48時間以内に吸入…
05_内分泌代謝系

2型糖尿病におけるSGLT2阻害剤の使用は尿路感染症や性器感染症のリスクとなりますか?(SR&MA; Sci Rep. 2017)

グルコース共輸送担体-2(SGLT2)阻害剤は、2型糖尿病(T2DM)患者に対する最新の糖質低下薬の一つです。SGLT2阻害剤は、腎臓のグルコース排泄閾値を低下させ、尿中グルコース排泄量を増加させることにより、血糖降下作用を発揮します。また、ランダム化比較試験のメタ解析により、低血糖を引き起こすこ…
09_感染症

児童のマスク着用は手指と顔面の接触回数に影響しない?(シミュレーションRCT; Back-to-School COVID-19 Simulation試験; JAMA Pediatr. 2022)

地域環境におけるフェイスマスクの使用は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型(SARS-CoV-2)の感染とCOVID-19の発生を抑えるために用いられる公衆衛生対策の重層的アプローチに不可欠です。しかし、子供や学校でのフェイスマスクの使用は、利害関係者が潜在的な利益と否定的な結果をどう判断する…
02_循環器系

駆出率低下型心不全(HFrEF)におけるリラグルチドの有害事象のリスクはどのくらいですか?(FIGHT試験の事後分析; Diabetes Obes Metab. 2022)

グルカゴン様ペプチド-1受容体作動薬(GLP-1RA)は、血糖コントロールおよび体重減少、血圧低下、脂質プロファイル改善を促進する薬剤群です。ランダム化比較試験(RCT)において、GLP-1RAは、心血管リスクの高い2型糖尿病患者における主要な有害事象(MACE)リスクを減少させることから、現在の…
02_循環器系

心房細動・心臓弁膜症患者におけるアピキサバンとリバーロキサバン、どちらが良さそうですか?(傾向スコアマッチ・人口ベースコホート研究; Ann Intern Med. 2022)

心房細動(AF)と心臓弁膜症(VHD)を有する患者には、アピキサバンとリバーロキサバンがよく使用されていますが、これらの患者における2剤の比較検討は限られています。そこで今回は、心房細動と心臓弁膜症患者におけるアピキサバンとリバーロキサバンの有効性と安全性を比較検討した傾向スコアマッチ・人口ベース…
05_内分泌代謝系

多様な特性を有する高齢患者におけるエンパグリフロジンとリラグルチドまたはシタグリプチンの有効性に違いはありますか?(後向きコホート研究; JAMA Netw Open. 2022)

高齢2型糖尿病患者におけるエンパグリフロジンとリラグルチドまたはシタグリプチンの有効性比較を検討した後向きコホート研究の結果は?高齢の2型糖尿病(T2D)では、T2Dでない人と比較して心血管疾患(CVD)のリスクが高いことが明らかとなってい...
11_皮膚・骨格筋系

筋骨格系疼痛に対する救急外来で処方されるオピオイド系鎮痛薬はプラセボ、アセトアミノフェン、NSAIDs、局所麻酔薬や全身麻酔薬よりも優れていますか?(SR&MA; Ann Intern Med. 2022)

救急部(ED)における筋骨格系疼痛に対するオピオイドの有効性と有害性について、他の疼痛治療薬と比較した臨床試験は限られており、結論が得られていません。そこで今回は、救急外来での筋骨格系疼痛に対するオピオイドの有効性と有害性について、他の疼痛治療薬と比較検討した、システマティックレビュー・メタ解析の…
02_循環器系

血液透析を受けている心不全(HFrEF)患者におけるガイドラインに沿った内科的治療はどれが優れていそうですか?(小規模・短施設; 後向きコホート研究; International Journal of Cardiology 2022)

レニン-アンジオテンシン系阻害薬(RASi)およびβ遮断薬は、心不全および駆出率低下(HFrEF)患者のガイドラインに沿った治療(GDMT)として、予後を改善する効果があります。しかし、定期的な血液透析を受けている心不全患者における良好な効果に関するデータは限られています。そこで今回は、定期的な血…
07_腎・泌尿器系

イバンドロン酸治療患者における重篤な有害事象と腎障害の発生リスクはどのくらいですか?(SR&MA; Pharmacotherapy. 2022)

イバンドロン酸による有害事象は、他のビスホスホネート系薬による有害事象よりも重篤でないことを示唆する報告が複数あります。しかし、質の高い研究は限られており、充分に検討されていません。そこで今回は、イバンドロン酸が重篤な有害事象および腎障害の発生率が低いかどうかを判断するために系統的レビューとメタ解…
01_中枢神経系

地域在住の高齢者における睡眠薬による骨折リスクの比較:スボレキサント vs. Z-drug(日本の後向きコホート研究; LIFE研究; J Am Geriatr Soc. 2022)

催眠薬を服用している高齢者では、骨折のリスクが高まることが報告されています。特にベンゾジアゼピン系薬剤の使用は骨折リスクを高めることは疑いようのない事実のようです。一方、Z薬を含む非ベンゾジアゼピン系薬については充分に検討されていません。また、作用機序の異なる催眠薬の安全性を比較報告した研究はほと…
12_血液・造血器系

90歳以上の虚血性脳卒中患者において静脈内血栓溶解療法は安全に行えますか?(前向きコホート研究; TRISP試験; Stroke 2022)

急性虚血性脳卒中の治療において、静脈内血栓溶解療法(IVT)を受ける確率は年齢が上がるにつれて低下し、その結果、超高齢者では最も低くなっています。これは高齢者における治療に伴う安全性への懸念が影響していると考えられます。したがって高齢者におけるIVTの安全性データは個々のIVT治療の決定に影響を及…
スポンサーリンク