01_中枢神経系 アルツハイマー型認知症の焦燥感に対するブレクスピプラゾールの効果はどのくらい?(DB-RCT; Am J Geriatr Psychiatry. 2020) ブレクスピプラゾールは、セロトニン5-HT1A受容体部分アゴニスト作用、セロトニン5-HT2A受容体アンタゴニスト作用及びドパミンD2受容体部分アゴニスト作用を併せ持つ特徴的な薬剤です。日本では「統合失調症」の保険適応を取得しています(2… 2023.06.04 01_中枢神経系
01_中枢神経系 日本の農家における不眠症と睡眠前飲酒(寝酒)および朝飲酒(迎え酒)との関係は?(横断研究; Alcohol. 2021) 酒に含まれるアルコールの代謝経路は、これまでの研究結果からほぼ明らかとなっています。アルコールは、まずアルコール脱水素酵素(ADH)によってアセトアルデヒドに分解されます。 次にアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって酢酸に分解され… 2023.04.25 01_中枢神経系
01_中枢神経系 ICU患者のせん妄に対するオランザピンの効果は?(メタ解析; Ther Adv Psychopharmacol. 2023) 非定型抗精神病薬であるオランザピンは、せん妄抑制に最もよく使用される薬剤の一つです。しかし、重症成人のせん妄抑制に対するオランザピンの有効性と安全性に関する系統的な評価やメタ解析は存在しません。そこで今回は、集中治療室(ICU)に入院中の… 2023.04.17 01_中枢神経系
01_中枢神経系 ICU患者のせん妄治療におけるハロペリドールはプラセボより優れていますか?(AID-ICU試験の二次ベイズ分析; Intensive Care Med. 2023) AID-ICU試験は、せん妄を伴う集中治療室(ICU)に入院した急性期の成人患者を対象に、ハロペリドールとプラセボの効果を検討したランダム化、盲検化、プラセボ対照の試験でした。本試験の主要評価項目は無作為化後90日目の生存日数と退院日数で… 2023.04.09 01_中枢神経系
01_中枢神経系 更年期に伴う中等度から重度の血管運動症状に対するフェゾリネタントの効果は?(DB-RCT、SKYLIGHT 1試験; Lancet. 2023) 更年期女性の血管運動症状(血管運動神経症状とも:顔のほてり・のぼせ等のホットフラッシュや寝汗、手足の冷え、息切れなど)の治療において、基本的にはホルモン(補充)療法が行われます。しかし、ホルモン療法が実施できない、あるいは実施しない(した… 2023.04.05 01_中枢神経系
01_中枢神経系 下剤の慢性使用と認知症発症の関連性はどのくらい?(コホート研究; Neurology. 2023) 脳-腸-微生物軸(以前は腸脳相関)仮説は、無菌マウスを用いた研究結果から提唱されました。本仮説は、腸内細菌がストレス受容や脳の神経系の発達・成長、そして行動に関わる存在であることを示したものです。具体例として、過敏性腸症候群(IBS)が挙… 2023.03.31 01_中枢神経系04_消化器系
01_中枢神経系 治療抵抗性の老年期うつ病患者における抗うつ薬の増強と切替え、どちらが良いですか?(Open-RCT; OPTIMUM試験; N Engl J Med. 2023) うつ病に対する治療において、第一選択薬で治療が奏功しない場合があり、これを治療抵抗性うつ病と呼びます。日本の診療ガイドライン(2022年)によれば、第一選択薬による治療に成功しない高齢者のうつ病に対して、抗うつ薬を変更あるいは併用(増強療… 2023.03.27 01_中枢神経系
01_中枢神経系 妊娠中のロイコトリエン受容体拮抗薬の使用と子孫の精神神経系イベントとの関連性は?(台湾データベース研究; JAMA Netw Open. 2023) ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は、喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギー性気道疾患の治療に使用される薬剤の一種です。米国食品医薬品局(FDA)は、長年にわたり、LTRAの最初の薬剤であるモンテルカストに関連する精神神経系イベントの… 2023.03.25 01_中枢神経系20_妊婦
01_中枢神経系 治療抵抗性うつ病患者におけるシンバスタチンの追加は抑うつ症状を緩和できますか?(DB-RCT; JAMA Netw Open. 2023) 高所得国および低・中所得国(LMIC)における大うつ病性障害(MDD)患者の研究では、最大で3分の1が第一選択薬物療法および第二選択薬物療法に反応しないことが示唆されています(PMID: 17074942、PMID: 34463905)。治療抵抗性うつ病(TRD)に対する現在の薬物療法は、高い確率… 2023.03.11 01_中枢神経系
01_中枢神経系 妊娠中の抗うつ薬使用と出生児の神経発達障害リスクとの関連性はどのくらい?(コホート研究; JAMA Intern Med. 2022) 妊娠中の抗うつ薬の使用は、いくつかの研究において、小児の神経発達障害と関連していることが報告されています。しかし、その結果は、親の精神的健康状態、遺伝、および環境因子による制御不能な交絡によって説明されるかもしれません。つまり、妊娠中の抗うつ薬使用が、小児の神経発達障害リスクの直接的な原因かどうか… 2023.03.07 01_中枢神経系30_小児
01_中枢神経系 健康な成人における学業ストレス誘発性睡眠障害に対するヤクルトY1000の効果はどのくらいですか?(DB-RCT; Benef Microbes. 2017) 2021年に発売された乳製品乳酸菌飲料「Y1000」は、1mL当たり10億個の生きた「乳酸菌シロタ株」を含む乳製品乳酸菌飲料です。本品は機能性表示食品であり、「乳酸菌シロタ株」には、一時的な精神的ストレスがかかる状況における「ストレス緩和」や「睡眠の質向上」の機能があることが報告されています。しか… 2023.01.27 01_中枢神経系30_睡眠
01_中枢神経系 慢性ストレスに曝される若年成人におけるCP2305ガセリ菌錠(メンタルサポート ココカラケア)の効果はどのくらい?(DB-RCT; Nutrients. 2019) CP2305ガセリ菌錠(メンタルサポート ココカラケア)によるストレス軽減効果はどのくらいなのか? Lactobacillus gasseri CP2305(CP2305ガセリ菌、L. gasseri CP2305)の短期投与は、健康な若年... 2023.01.21 01_中枢神経系
01_中枢神経系 軽度認知機能障害(MCI)におけるコンピューターゲームとクロスワードトレーニング、どちらが良さそうですか?(単盲検RCT; NEJM Evid 2022) 軽度認知障害(MCI)は、認知症のリスクを高める可能性が報告されています。仮にMCIが認知症リスクを増加させるとした場合、MCIの段階で認知機能の低下を抑えることができれば認知症の進行抑制につながります。しかし、認知機能の低下を抑えるための戦略は確立していません。また、MCI患者に対する認知トレー… 2023.01.20 01_中枢神経系
01_中枢神経系 高齢者の認知機能に対するマインドフルネス・トレーニングとエクササイズの効果はどのくらいか?(RCT; JAMA. 2022) エピソード記憶と実行機能は、加齢とともに低下する認知機能の重要な側面です。脳科学時点によれば、エピソード記憶とは、陳述記憶の一つで、「個人が経験した出来事に関する記憶」であり、出来事の内容 (「何」を経験したか)に加えて、出来事を経験したときのさまざまな付随情報(周囲の環境すなわち時間・空間的文脈… 2023.01.14 01_中枢神経系
01_中枢神経系 高血圧患者におけるアンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)治療はてんかん発症リスク低減と関連する?(傾向スコアマッチコホート研究; JAMA Neurol. 2022) 動脈性高血圧は、てんかん発症率の上昇と関連しています。動物実験の結果、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)療法がてんかん発作を抑制する可能性が示唆されました。しかし、ヒトにおけるARB治療の臨床データは充分ではありません。そこで今回は、高血圧患者において、ARB治療がてんかんの発生率低下と関連す… 2022.12.07 01_中枢神経系02_循環器系
01_中枢神経系 降圧治療中の患者におけるSTRATIFY-転倒臨床予測モデルは転倒リスクを的確に評価できますか?(後向きコホート研究; STRATIFY試験; BMJ. 2022) 人口に占める高齢者の割合は増加しており、年齢とともに転倒リスクが高まることで、重傷や長期の身体障害につながる可能性があります。イングランドでは、転倒は65歳以上の約23万5千人の緊急入院に関連し、毎年23億ポンド(26億ドル、26億ユーロ)以上の国民保健サービスのコストとなっています。転倒の危険因… 2022.12.01 01_中枢神経系02_循環器系
01_中枢神経系 急性期虚血性脳卒中に対する血管内血栓除去術後の集中的な血圧管理は機能回復を妨げる?(PROBE法; ENCHANTED2/MT試験; Lancet 2022) 急性虚血性脳卒中に対する血管内血栓除去術後の最適な収縮期血圧のコントロール目標値は不明です。そこで今回は、血管内治療による再灌流後に血圧が上昇した患者を対象に、より集中的な治療目標とより低い治療目標による血圧低下治療の安全性と有効性を比較したENCHANTED2/MT試験の結果をご紹介します。中国… 2022.11.30 01_中枢神経系12_血液・造血器系
01_中枢神経系 血圧を低下させると認知症の発症を予防できますか?(個人データのメタ解析; Eur Heart J. 2022) 観察研究では、高齢者における血圧と認知症発症のU字型関連が示されていますが、高血圧患者における血圧低下治療に関するランダム化比較試験では、このアウトカムに関する結果が一貫していないことが示されています。そこで今回は、認知症予防のための血圧低下治療の効果について検証した5件の主要なランダム化二重盲検… 2022.11.28 01_中枢神経系02_循環器系
01_中枢神経系 認知症患者の死亡率に対するコリンエステラーゼ阻害剤の効果はどのくらいか?(RCTおよび非RCTのメタ解析; Neurology. 2022) コリンエステラーゼ阻害薬は認知症患者の死亡リスクに影響するのか? コリンエステラーゼ阻害薬(ChEI)は神経作用に加えて心血管系への作用があり、死亡率を変化させる可能性がありますが、充分に検討されていません。 そこで今回は、ChEIによる治... 2022.11.25 01_中枢神経系
00_その他 小児において週21時間以上ビデオゲームをすると認知能力が向上する?(症例対照研究; JAMA Netw Open. 2022) ビデオゲームと小児の攻撃的行動の関連については、過去の個々の攻撃性を考慮した上で、ほとんどの研究において、その後の攻撃的行動の増加と関連していることが示されていますが、ビデオゲームと認知能力との関連については、研究結果が分かれています。そこで今回は、思春期脳認知発達(ABCD)研究のデータを用いて… 2022.11.19 00_その他01_中枢神経系