02_循環器系 急性虚血性脳卒中に対する抗凝固剤の有効性と安全性は?(コクランレビュー; Cochrane Database Syst Rev. 2021) 脳卒中は、虚血性と出血性に大別できます。世界の早期死亡原因の第3位は脳卒中であることが報告されています。虚血性脳卒中の多くは、脳の動脈を塞ぐ血栓が原因であることから、新しい血栓ができるリスクを減らし、出血のリスクを増やさない抗凝固剤が提供されれば、患者の転帰は改善する可能性が高いと考えられます。 2021.11.28 02_循環器系
09_感染症 SARS-CoV-2感染歴とmRNAワクチン接種後のブレイクスルー感染リスクに差はありますか?(カタールのマッチドコホート研究; JAMA. 2021) SARS-CoV-2の先行感染が将来の感染に対するワクチン保護に及ぼす影響は、まだ充分に明らかとなっていません。カタールでは、2020年12月21日に国民に対するCOVID-19接種を開始しました。最初にBNT162b2(Pfizer-BioNTech社製)ワクチンを使用し、その3カ月後にRNA… 2021.11.27 09_感染症
02_循環器系 2型糖尿病ハイリスク集団に対するメトホルミン又は生活習慣の改善が死亡率に及ぼす影響(RCT後の長期観察試験; Diabetes Care. 2021) 2型糖尿病は、インスリン抵抗性やインスリン分泌低下などの代謝異常により、高血糖を引き起こす疾患です。高血糖状態が持続することで血管の内皮機能が低下し、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントも引き起こされることが知られています。2型糖尿病の基本治療は食事療法と運動療法ですが、これらの介入でも血糖コント… 2021.11.26 02_循環器系05_内分泌代謝系
08_炎症・免疫・アレルギー系 アトピー性皮膚炎の局所治療を目的としたアシバトレプ(TRPV1アンタゴニスト)の効果はどのくらいですか?(DB-RCT; CAPTAIN-AD試験; J Allergy Clin Immunol. 2021) アトピー性皮膚炎(AD)は、周期的に再燃する慢性炎症性掻痒性皮膚疾患であり、調査対象国にもよりますが、小児では約25%、成人では約10%と高い有病率を示しています。遺伝的要因と環境的要因の両方が、AD進行のリスク要因として関係していると言われています。重要なことは、ADの病態生理は複雑で多因子性で… 2021.11.25 08_炎症・免疫・アレルギー系
02_循環器系 CYP2C19機能欠損キャリアの脳卒中およびTIAに対するチカグレロルとクロピドグレル、どちらが優れていますか?(DB-RCT; CHANCE-2試験; N Engl J Med. 2021) 代謝酵素であるCYPは人種により遺伝子多型の存在が報告されており、特にCYP2C19について白人と比較してアジア人でより欠損率が高いことが報告されています。しかし、アジア人を対象としたCYP2C19機能欠損キャリア(保有者)の脳卒中二次予防におけるチカグレロルとクロピドグレルの前向きの比較試験は広… 2021.11.24 02_循環器系
02_循環器系 2型糖尿病の有無に関わらずCKD患者における尿中アルブミンに対するダパグリフロジンの効果は?(RCT; DAPA-CKD事前設定解析; Lancet Diabetes Endocrinol. 2021) 慢性腎臓病(CKD)患者において、アルブミン尿の減少は、その後の腎不全のリスク低下と関連しています。SGLT2阻害剤であるダパグリフロジンは、2型糖尿病で腎機能が正常またはほぼ正常な患者において、アルブミン尿を有意に減少させました。しかし、この効果が、2型糖尿病を伴う、あるいは伴わないCKD患者に… 2021.11.23 02_循環器系05_内分泌代謝系07_腎・泌尿器系
09_感染症 市中肺炎の小児におけるアモキシシリンの投与量と治療期間の最適化とは?(RCT; CAP-IT試験; JAMA. 2021) 市中肺炎(CAP)の小児に対する抗生剤投与は、リスクベネフィットの観点から短期間で行うことが求められます。CAPに対して一般的に推奨される抗生物質はアモキシシリンですが、その至適投与量と投与期間については充分に検討されていません。そこで今回は、低用量のアモキシシリンが高用量のアモキシシリンと比較し… 2021.11.22 09_感染症
02_循環器系 心筋梗塞後のインフルエンザワクチン接種は心血管疾患や死亡リスクを低減する(DB-RCT; IAMI試験; Circulation. 2021) 炎症は、動脈硬化プラークの発生から破裂まで、動脈硬化の進行に中心的な役割を果たしています。 炎症プロセスは多因子性であるが、インフルエンザウイルスを含む外因性病原体は、炎症反応を調節する可能性があります。1918年〜1920年に発生したパンデミックを含む、1915年〜1929年までのインフルエンザ… 2021.11.21 02_循環器系09_感染症
02_循環器系 透析を受けていないCKD患者の貧血治療におけるダプロデュスタットの心血管安全性は?(Open-RCT; ASCEND-ND試験; N Engl J Med. 2021) ダプロデュスタットは、経口の低酸素誘導因子プロリル水酸化酵素(HIF-PH)阻害剤です。透析を受けていない慢性腎臓病(CKD)患者において、従来の赤血球造血刺激因子製剤(ESA)であるダルベポエチン アルファと比較した場合のダプロダスタットの有効性および安全性は不明です。ESAはCKD患者の貧血… 2021.11.20 02_循環器系12_血液・造血器系
09_感染症 キノロン系抗菌剤の使用は網膜剥離リスクになりますか?(米国FAERSによるシグナル検出; Expert Opin Drug Saf. 2021) キノロン系薬剤による網膜剥離リスクは?キノロン系抗菌剤は、その効力、適用範囲の広さ、良好な薬理学的プロファイル、そしてほとんどが軽度から中等度の副作用であることから、広範囲の細菌感染症の治療に世界的に好まれています。しかし、薬物有害事象(A... 2021.11.19 09_感染症10_眼関連疾患
02_循環器系 妊娠高血圧症の既往は出産後の慢性高血圧症の発症リスク増加と関連する(フランス人口ベースコホート研究; CONCEPTION試験; Eur Heart J. 2021) 妊娠高血圧症候群は出産後にも影響を与えるのか?妊娠高血圧症候群(Hypertensive disorders of pregnancy, HDP)とは、妊娠時に高血圧を発症した状態です。妊娠より以前から高血圧を認める場合、または妊娠20週ま... 2021.11.18 02_循環器系20_妊婦
06_骨代謝系 血清Caおよび活性型ビタミンDと長寿、心血管疾患、がんとの関係は?(欧州ゲノムワイド関連メタ解析; NPJ Genom Med. 2021) カルシウムとビタミンDサプリメントは、骨粗鬆症の予防と治療のために頻繁に使用されていますが、地域社会に住む女性と男性の骨折を予防するという証拠は弱く、一貫性が示されていません。また、カルシウムおよびビタミンDのその他の効用や副作用もいくつか示唆されています。これらの栄養素と全原因死亡率および心血管… 2021.11.17 06_骨代謝系
02_循環器系 貧血を呈する透析患者におけるダプロデュスタットの有効性・安全性はどのくらい?(Open-RCT; ASCEND-D試験; N Engl J Med. 2021) ダプロデュスタットの心血管安全性は?腎臓の機能低下により腎臓からのエリスロポエチン分泌が減少することで、赤血球産生能が低下し貧血(腎性貧血)を呈します。慢性腎臓病(CKD)患者においては、腎性貧血治療のために遺伝子組換えヒトエリスロポエチン... 2021.11.16 02_循環器系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 経皮的冠動脈形成術を受ける出血リスクの高い患者におけるチカグレロル単剤療法の有効性・安全性は?(TWILIGHT試験の事前指定解析; TWILIGHT-HBR試験; Eur Heart J. 2021) 経皮的冠動脈形成術(PCI)を受けた患者の中には、出血リスクの高い(HBR)患者が存在しています。PCI後の血栓塞栓の発生予防のために二重抗血小板療法(DAPT)が実施されますが、HBR患者においては出血リスクの方が血栓塞栓リスク抑制を上回る可能性が高いです。したがって、DAPT後早期にアスピリン… 2021.11.15 02_循環器系
09_感染症 重度の低酸素血症を有するCOVID-19患者に対するデキサメタゾン用量は12mgと6mgどちらが良い?(RCT; COVID STEROID 2試験; JAMA. 2021) 重症COVID-19患者は、重度の肺炎と低酸素血症を特徴としており、しばしば高流量酸素の使用、人工呼吸器、さらに病状が進行した場合には、循環器系のサポートや腎代替療法が必要となります。デキサメタゾンは、全身性グルココルチコイドの使用による短期死亡率の低下を報告した7つのランダム化試験のプロスペクテ… 2021.11.14 09_感染症
12_血液・造血器系 早期乳癌における化学療法誘発性発熱性好中球減少症の一次予防のためのフィルグラスチムの投与期間は5日で良い?(Open-RCT; Ann Oncol. 2020) 早期乳癌に対するアジュバント化学療法に伴う好中球減少症は、発熱性好中球減少症(FN)、治療に伴う入院、患者のQOL低下を引き起こし、化学療法の遅延、減量、中止につながる可能性があります。これらのリスクを低減するために、多くの化学療法レジメ… 2021.11.13 12_血液・造血器系13_悪性腫瘍
09_感染症 COVID19肺炎患者に対するサリルマブの有効性・安全性はどのくらい?(Open-RCT; SARTRE試験; Infect Dis Ther. 2021) IL-6阻害剤サリルマブの効果はどのくらい?COVID-19患者の生命を脅かす呼吸不全は、ウイルスによる直接的な損傷ではなく、SARS-CoV-2に対する炎症反応によって引き起こされているようです(PMID:32303591)。ウイルス感染... 2021.11.12 09_感染症
01_中枢神経系 認知症の興奮性行動に対するミルタザピンの有効性・安全性は?(DB-RCT; SYMBAD試験; Lancet. 2021) ノルアドレナリン作動性および特異的セロトニン作動性の抗うつ薬であるミルタザピンは、高齢者に広く使用されています。2009年から2014年にかけて、ヨーロッパで400万~800万件の抗うつ薬の使用開始を調査した結果、高齢者および認知症患者に最も多く処方された抗うつ薬でした。HTASADD試験で認知症… 2021.11.11 01_中枢神経系
13_悪性腫瘍 シスプラチン化学療法を受けた固形がん小児患者における発熱性好中球減少症エピソードに対する経口マグネシウム補給の有効性と安全性は?(Open-RCT; Cancer Chemother Pharmacol. 2020) 低マグネシウム血症とは、血清マグネシウム濃度が1.8mg/dL(0.70mmol/L、重度の場合1.25mg/dL、0.50mmol/L)を下回った状態です。低マグネシウム血症の症状としては、食欲不振、悪心、嘔吐、嗜眠、筋力低下、人格変化、テタニー(例:Trousseau徴候またはChvostek… 2021.11.10 13_悪性腫瘍
07_腎・泌尿器系 血液透析患者における呼吸器系フルオロキノロン製剤は心臓突然死リスクと関連しますか?(米国レジストリ研究; JAMA Cardiol. 2021) レスピラトリーキノロンと心突然死リスクの関連性とは?レスピラトリー(呼吸器系)フルオロキノロン系抗生物質は、QT間隔を延長する可能性のある最も一般的な薬剤の一つです。血液透析を受けている腎不全患者、すなわち心臓突然死(sudden card... 2021.11.09 07_腎・泌尿器系09_感染症