Using Real-World Data to Predict Findings of an Ongoing Phase IV Cardiovascular Outcome Trial – Cardiovascular Safety of Linagliptin vs. Glimepiride Patorno E et al. PMID
【目的】
米国の3つのクレームデータセットから得られた実世界データ(Real World Data: RWD)を用いて、心血管リスクが高い2型糖尿病(T2D)患者におけるリナグリプチンとグリメピリドを比較したCAROLINA試験の結果を予測することを目的とする。 主要アウトカムを分析する前に、事前に指定された妥当性検証を実施した。【方法】
メディケアおよび2つの商業的請求データセット(2011年5月〜2015年9月)の範囲内で、リナグリプチンまたはグリメピリドを開始した心血管ハイリスクの40-85歳T2D患者の1:1傾向スコアマッチング(PSM)コホートを特定した(CAROLINAからの適格基準を適応させた)。 PSMは120超の交絡因子のバランスをとるために使用された。 妥当性検証には、期待される検出力、共変量のバランス、および2つの対照結果の評価が含まれ、それらに対して肯定的な関連付けと無効な発見が期待された。 CAROLINAの主要評価項目に基づいて複合心血管転帰(脳卒中、心筋梗塞、総死亡、不安定狭心症による入院)を評価する前に、プロトコル[NCT03648424]を登録した。 ハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を各データソースで推定し、固定効果メタアナリシスでプールした。【結果】
・本発明者らは、非劣性(> 98%)に対して十分な検出力を有するPMS 24,131対のリナグリプチンおよびグリメピリドでの治療開始患者を同定した。 ・主な検査結果およびグリメピリドと低血糖症の間の予想される関連性[HR = 2.38(95%CI 1.79〜3.13)]とリナグリプチンと末期腎臓病の間の関連性[HR = 1.08(0.66〜1.79)]を含む優れた共変量バランスを達成した。 ・リナグリプチンは、非劣性と一致して、nullを含むCI [HR = 0.91(0.79-1.05)]で複合心血管転帰のリスクが9%減少したことと関連していた。【結論】
ランダム化されていないRWD試験において、リナグリプチンがグリメピリドと比較して複合心血管転帰の危険性が劣っていないことを見出した。
コメント