A comparison of cangrelor, prasugrel, ticagrelor, and clopidogrel in patients undergoing percutaneous coronary intervention: A network meta-analysis. Westman PC et al. Cardiovasc Revasc Med. 2017 Mar;18(2):79-85. doi: 10.1016/j.carrev.2016.10.005. Epub 2016 Oct 21. PMID: 28089137
試験の背景
従来薬(例えばプラビックス®️、クロピドグレル)と比べ、より新しいP2Y12阻害剤、特に静脈内P2Y12阻害剤cangrelor(本邦未承認)は、より迅速な血小板阻害発現を有する。 Cangrelorと経口P2Y12阻害薬ブリリンタ®️(チカグレロル)とエフィエント®️(プラスグレル)との直接比較は未だ報告されていない。従って、経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention, PCI)を受けている患者において異なるP2Y12阻害剤を直接的および間接的に比較するためのネットワークメタアナリシスを実施した。試験方法
Cangrelor、クロピドグレル、プラスグレル、およびチカグレロールのうち少なくとも2つのP2Y12阻害剤を比較したランダム化比較試験(randomized controlled trials, RCTs)についてMEDLINE/PubMedおよびClinicalTrials.govを検索した。 ベイジアンアプローチを用いたネットワークメタアナリシスを行い、前述のP2Y12阻害剤の効果について臨床アウトカムを直接的および間接的に比較した。 アウトカムを比較するランダム効果モデルを使用して、オッズ比(Odds ratios, OR)および信用区間(credible intervals, CrIs)を算出した。結果
この分析には、PCI時点でcangrelor(n =12,475)、クロピドグレル(n =26,903)、プラスグレル(n =7,455)、またはチカグレロール(n =7,192)に無作為化された54,025人の患者を含む15件のRCTが含まれた。 患者の平均年齢は63±10歳、男性は74%、急性冠症候群のPCI施行は82%であった。 Cangrelorとクロピドグレルの間に有意差は認められなかった; 心血管死 OR =1.01 [CrI 0.23〜4.39] 心筋梗塞 OR =0.94 [CrI 0.69〜1.25] 重大な有害心イベント OR =0.91 [CrI 0.69〜1.18] ステント血栓症 OR =0.66 [CrI 0.37〜1.19] 大出血 OR =1.52 [CrI 0.79〜2.98] ランク確率データは、これらの差は有意ではなかったが、虚血性イベントを減少させるために、チカグレロールおよびプラスグレルがcangrelorより優れていることを示唆した。結論
Cangrelorによる急速な血小板阻害にもかかわらず、新規経口P2Y12阻害剤、例えば、チカグレロールおよびプラスグレルは、同等の臨床アウトカムを有する。KEYWORDS
Cangrelor; Network meta-analysis; P2Y12 inhibitorsコメント
本試験はベイジアンネットワークであるため、信頼区間ではなく、より直感的な信用区間が用いられている。 比較的新しいcangrelorは本邦未承認であり、過去の臨床試験ではクロピドグレルよりも有効である可能性が示唆されている。しかし本Network Meta-Analysisでは、有意差は無いもののチカグレロールやプラスグレルの方がcangrelorより虚血性イベントに対しては有効そうな傾向が認められた。 PRAGUE-18の結果と同じような傾向が認められた。-Evidence never tells you what to do-
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