アムロジピン誘発性足浮腫に対するシルニジピンへの変更は有効ですか?(単施設前向きコホート研究; J Nepal Health Res Counc. 2021)

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アムロジピン使用に伴う足浮腫を呈する患者において、シルニジピンへの処方変更は有効なのか?

高血圧は最も一般的な心血管疾患です。ネパールでは、人口の27.3%が高血圧であることが報告されています。

アムロジピンは、その降圧作用の強さから最も頻繁に処方される降圧剤です。しかし、アムロジピンの服用により、最大15%の患者が足浮腫を発症し、服用中止に至ることが報告されています。比較的新しいカルシウム拮抗薬(CCB)であるシルニジピンは、インドで行われた様々な研究において、アムロジピンと同等の降圧効果があり、浮腫はまれであることが報告されています。

そこで今回は、少なくとも6ヵ月間アムロジピンを投与され足浮腫を呈した高血圧患者を対象に、シルニジピンへの処方変更により足浮腫が解消するか検討した前向きコホート研究の結果をご紹介します。本研究は2020年5月7日から11月6日までManipal teaching hospitalの循環器科で実施されました。

試験結果から明らかになったことは?

合計107例の患者が研究に登録されました。平均年齢は56.35±12.84歳で、29歳から85歳までと幅広く、半数以上が男性でした(52.3%)。

107例の患者のうち、90例(84.1%)がシルニジピン10mgを投与されました。経過観察では、3例(2.8%)を除く全例で足浮腫が消失しました

シルニジピンによる血圧の低下はアムロジピンと同等でした(p>0.05)。浮腫が持続した3例の患者にはシルニジピンの高用量が投与されていました。

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高血圧症に対するアムロジピン使用において、しばしば問題となる副作用として、浮腫、ほてり(熱感、顔面潮紅等)、便秘、歯肉炎などが挙げられます。特に下肢浮腫についてはモニターしやすいため、実臨床において気がつきやすい症状です。この下肢浮腫は、L型カルシウムチャネルが遮断されることで引き起こされていると考えられています。そのため、L/N型カルシウムチャネルに作用するシルニジピンへ変更することで、下肢浮腫の発生リスクが低下することが報告されています。

さて、本試験結果によれば、少なくとも6ヵ月間アムロジピンを投与され足浮腫を呈した高血圧患者において、シルニジピンへの変更により、ほぼ全例でアムロジピン誘発性の足浮腫が消失しました。ただし、本試験では対照群が設定されていないため、自然寛解の可能性について検証できていません。また単一施設の前向きコホート研究の結果であることから、あくまでも小規模な集団において、相関関係が示されたに過ぎません。薬剤用量も含め他の交絡因子の可能性が残存していることから結果の一般化可能性が低いと考えられます。より大規模かつ堅牢な試験デザインによる追試が求められます。

とはいえ、降圧効果はアムロジピンと同等であることは、他の研究でも報告されています。アムロジピン使用により下肢浮腫を呈する患者においては背景因子を考慮しつつ、薬剤以外の要因を可能な限り排除した上で、シルニジピンへの変更を考慮してみても良いのかもしれません。

続報に期待。

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✅まとめ✅ シルニジピンはアムロジピンと同等の有効性を有し、ほぼ全例でアムロジピン誘発性の足浮腫が消失したが、自然寛解の可能性など交絡因子が残存しているため追試が求められる。

根拠となった試験の抄録

背景:高血圧は最も一般的な心血管疾患である。ネパールでは、人口の27.3%が高血圧に苦しんでいる。アムロジピンは最も頻繁に処方される降圧剤である。アムロジピンの服用により、最大15%の患者が足浮腫を発症し、服用中止に至ることがある。新しいカルシウム拮抗薬(CCB)であるシルニジピンは、インドで行われた様々な研究において、同等の効果があり、浮腫はまれであると報告されている。我々は、降圧効果とアムロジピンによる足浮腫のシルニジピンによる解消を検討することを目的とした。

方法:本研究は、単一施設での前向き観察研究である。研究は2020年5月7日から11月6日までManipal teaching hospitalの循環器科で実施された。少なくとも6ヵ月間アムロジピンを投与され、足浮腫を呈した高血圧患者を研究に登録した。

結果:合計107例の患者が研究に登録された。平均年齢は56.35±12.84歳で、29歳から85歳までと幅広く、半数以上が男性であった(52.3%)。107例の患者のうち、90例(84.1%)がシルニジピン10mgを投与された。経過観察では、3例(2.8%)を除く全例で足浮腫が消失した。シルニジピンによる血圧の低下はアムロジピンと同等であった(p>0.05)。浮腫が持続した3例の患者にはシルニジピンの高用量が投与されていた。

結論:新しいLおよびN型CCBであるシルニジピンはアムロジピンと同等の有効性を有し、今回の集団において良好な忍容性を示した。足浮腫の発生率は低いが、シルニジピンでは特に高用量で発生する可能性がある。

キーワード:アムロジピン、足関節浮腫、シルニジピン、高血圧症

引用文献

Cilnidipine for Amlodipine Induced Pedal Edema and its Anti-hypertensive Effect in a Tertiary Care Teaching Hospital of Western Nepal
Ram Chandra Kafle et al. PMID: 35140441 DOI: 10.33314/jnhrc.v19i3.3583
J Nepal Health Res Counc. 2021 Dec 15;19(3):618-621. doi: 10.33314/jnhrc.v19i3.3583.
ー 続きを読む https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35140441/

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