コロナウイルス感染症2019(COVID-19):妊娠および垂直伝播の可能性について(システマティック・レビュー; J Reprod Infertil. 2020)

この記事は約3分で読めます。
ランキングに参加しています!応援してもよいよという方はポチってください!

Coronavirus Disease 2019 (COVID-19): A Systematic Review of Pregnancy and the Possibility of Vertical Transmission

Mohammad Ali Ashraf et al.

J Reprod Infertil. Jul-Sep 2020;21(3):157-168.

PMID: 32685412

PMCID: PMC7362089

Keywords: Coronavirus Disease 2019 (COVID-19); Neonatal outcomes; Pregnancy; Pregnant women; SARS-CoV-2; Systematic review; Vertical transmission.

背景

コロナウイルスパンデミック時の母体および新生児のアウトカムに関する情報の必要性が高まっている。

本研究では、文献に掲載されているデータを用いて、垂直伝播の可能性について総合的に検討した。

方法

PubMed、Scopus、Web of Science、Embase、Scholarを含む電子データベースを用いて系統的な検索を行った。

COVID-19に感染した妊婦を含むすべての研究を対象とし、2020年4月14日までの検索を行った。

結果

・全体では21件の論文がレビューされ、COVID-19に感染した妊婦90例と新生児92例の臨床的特徴がレビューされた。

・最も一般的な症状は発熱、咳、呼吸困難であった。

・主な臨床検査所見は、白血球増加症、リンパ球減少症、血小板減少症、C反応性蛋白の上昇などであった。

・最もよく報告された合併症は早産と胎児の苦痛であった。

・母親3例がICUに入院し、機械換気を必要とした;そのうち1例は死亡し、1例は体外膜酸素療法を受けていた。全体では新生児86例が垂直伝播の可能性を検査され、82例が RT-PCR陰性、4例が陽性であった。

・新生児92例のうち、1例が死亡し、1 例は出生後に死亡した。患者19例は症状がないと報告されたが、呼吸障害と肺炎が最も一般的な新生児合併症として報告された。

結論

妊婦と非妊婦のCOVID-19患者の臨床的特徴に差はなかった。COVID-19感染は、妊婦において胎児仮死や早産の発生率が高かった。

感染した妊婦における垂直感染の可能性はまれであるが、今回のレビューでは、新生児4例のCOVID-19感染に対する検査結果が陽性であった。

✅まとめ✅ 妊婦と非妊婦のCOVID-19患者の臨床的特徴に差はなかったが、COVID-19感染により胎児仮死や早産の発生率が高かった

コメント

タイトルとURLをコピーしました