心血管ハイリスク高血圧患者におけるバルサルタンまたはアムロジピンをベースとした降圧レジメンによる効果差はどのくらいですか?DB-RCT; VALUE trial; Lancet 2004)


Outcomes in Hypertensive Patients at High Cardiovascular Risk Treated With Regimens Based on Valsartan or Amlodipine: The VALUE Randomised Trial

Stevo Julius et al.

Lancet. 2004.

PMID: 15207952

DOI: 10.1016/S0140-6736(04)16451-9

背景

バルサルタン降圧長期使用評価試験(VALUE 試験)は、同じ血圧コントロールでバルサルタンが心疾患の罹患率と死亡率を減少させるという仮説を検証するために設計された。

バルサルタン降圧長期使用評価試験(VALUE)は、心血管系リスクの高い高血圧患者において、同じ血圧コントロールであれば、バルサルタンの方がアムロジピンよりも心疾患や死亡率を減少させるという仮説を検証することを目的とした試験であった。

方法

50 歳以上の高血圧症の治療歴があるかないかにかかわらず、心血管イベントのリスクが高い患者 15,245 例を対象に、バルサルタンとアムロジピンを用いた治療法のランダム化二重盲検並行群間比較試験を実施した。

治療期間はイベント駆動型で、試験は少なくとも1,450人の患者が心疾患死亡率と罹患率の複合値として定義される主要エンドポイントに到達するまで実施された。

31カ国の患者が平均4.2年間追跡調査された。

所見

・血圧は両治療法で低下したが、アムロジピンをベースとしたレジメンの効果は特に初期において顕著であった。

・1ヵ月後の血圧は、アムロジピン投与群でバルサルタン投与群よりも4.0/2.1mmHg低く、1年後の血圧は1.5/1.3mmHg低かった(群間p<0.001)。

・主要複合エンドポイントはバルサルタン群810例(10.6%、25.5例/1,000人・年)、アムロジピン群789例(10.4%、24.7例/1,000人・年)であった。

★ハザード比 =1.04、95%CI 0.94~1.15、p=0.49

—-

解釈

心疾患の主要転帰は治療群間で差がなかった。 血圧の不均等な低下が原因特異的転帰の群間差を説明している可能性がある。

本知見は、心血管リスクの高い高血圧患者における迅速な血圧コントロールの重要性を強調している。

コメント

心血管ハイリスク高血圧患者を対象としたzの比較試験。

主要評価項目に差はありませんでした。高圧効果も両群間で同様でしたが、治療ステップは5段階あり、ステップが上がるほど、併用薬が増えるため、バルサルタンあるいはアムロジピンの単独の作用ではなく、併用薬も含めた複合的な効果の結果です。したがって、降圧効果だけに注目すれば、アムロジピンの方が即効性があり、降圧効果も高いと考えられます。

一方、主要評価項目(心突然死、致死的心筋梗塞(MI)、PTCAあるいはCABG手技中・後の死亡、心不全による死亡、剖検で確認される最近のMIによる死亡、心不全による入院、非致死的MIあるいはMI予防の緊急手技)の内訳の1つである心筋梗塞は、バルサルタン群で11.4例/1,000人・年、アムロジピン群で9.6例/1,000人・年、ハザード比 =1.19(95%CI 1.02〜1.15、P=0.02)でした。あくまでも仮説生成的な結果ですが、わざわざバルサルタンで治療開始する必要はないのではないかと考えられます。

✅まとめ✅ 心血管ハイリスク高血圧患者に対するバルサルタンあるいはアムロジピンの使用は主要評価項目に差がなかったものの、心筋梗塞の発生率はバルサルタンの方が多いかもしれない

コメント

タイトルとURLをコピーしました