ロキソプロフェンは二日酔いに有効ですか?(DB-RCT; Hangovercome study)

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A Nationwide Randomised, Double-Blind, Placebo-Controlled Physicians’ Trial of Loxoprofen for the Treatment of Fatigue, Headache, and Nausea After Hangovers

Masahiko Hara et al.

Alcohol. 2019

PMID: 31689482

DOI: 10.1016/j.alcohol.2019.10.006

Keywords: Hangover; Headache; Loxoprofen; Randomised Controlled Trial.

背景

二日酔いは、職務遂行能力の低下または頻繁な受診による負の経済的結果と関連している。したがって、二日酔いに関連する症状を緩和するための新しい戦略は、社会への損害を避けるために必要である。

目的

全国規模のランダム化二重盲検プラセボ対照医師主導試験の目的は、二日酔い後の疲労、頭痛、悪心の緩和に対するロキソプロフェンナトリウムの有効性を評価することだった。

方法

合計229人の参加者が、ロキソプロフェンナトリウム(経口1回60 mg)またはプラセボにランダム割り付けされた。最初の150人の参加者(ロキソプロフェン群のn = 74 vs. プラセボ群のn = 76)が二日酔いを経験したとき、研究は終了した。

主要エンドポイントは、試験薬服用前と服用後3時間の一般的な疲労の重症度の差として設定し、視覚的アナログスケールを使用して評価した。

副次的エンドポイントには、頭痛の重症度の違い、悪心、有害事象の発生率が含まれた。

結果

・研究参加者は34歳(四分位範囲; 30〜39歳)で、92.0%が男性であり、両方のグループはベースライン特性が同等だった。

・一般的な疲労の緩和は、ロキソプロフェン群とプラセボ群の間で統計的に差はなかった(24 [14-49] vs. 19 [9-35]、p = 0.07)。 しかし、頭痛の緩和はロキソプロフェン群で統計的に大きかった(25 [10-50] vs. 10 [2-30]、調整された絶対差 = 14、95%信頼区間 8-21、p <0.001)。

・また吐き気に差はなかった(7 [0-27] vs. 10 [0-24]、p = 0.68)。

・心窩部不快感などの有害症状の発生率も群間で同等だった(2.7% vs. 3.9%、p = 0.25)。

結論

ロキソプロフェンナトリウムは、二日酔い後の頭痛を和らげるのに効果的でしたが、一般的な疲労や吐き気を軽減しなかった。

コメント

以前からロキソプロフェン(ロキソニン®️)に二日酔い症状を和らげる効果があるのではないかと言われていました。これを検証するために日本の医師主導でBD-RCTが実施されました。

さて、個人的にも期待していた試験、結果としてはプラセボと比較して主要評価項目に差がなかったとのこと。一方、ロキソプロフェン使用により、頭痛のみ優位に緩和した。残念ですが、頭痛だけでも緩和すれば有り難いのかも。

チェイサーを挟みつつ、飲み過ぎないことが肝要ですね。

✅まとめ✅ ロキソプロフェンは二日酔いによる疲労を緩和しなかった

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