Early cardiovascular risk and all-cause mortality following an incident of severe hypoglycaemia: A population-based cohort study.
Lo SC, et al.
Diabetes Obes Metab. 2019.
【目的】
重度の低血糖は糖尿病患者の心血管イベントのリスクが高いことと関連している。 本研究の目的は、低血糖と心血管イベントの時間的関係を明らかにすることだった。【研究材料と方法】
本観察コホート研究は、1999年から2001年の間に新たに糖尿病と診断された36万人の患者を含む台湾の縦断的コホート糖尿病患者データベース(Taiwan’s Longitudinal Cohort of Diabetes Patients Database)を使用して実施された。 研究コホートの各患者は、傾向スコアに基づいて、重症低血糖のない2人の対照患者とマッチングされた。 結合点回帰モデルを使用して、両方のコホートにおける全死亡率および心血管疾患(CVD)イベント発生率の傾向を決定した。【結果】
・重度の低血糖症を有する合計10,157人の患者および対照20,314人が募集された。 ・重度の低血糖症の患者は、治療を開始した最初の月において、低血糖症状のない群と比較して、CVD(HR =7.28; 95%CI 5.19〜10.20)および全死亡(HR =19.92; 95%CI 13.42〜29.56)のリスクが有意に高かった 。 ・重度の低血糖症の患者では、CVD発生率は最初の4ヶ月間で毎月17.29%減少し、その後の数ヶ月でゆっくり減少した(-0.67%)。 ・全死亡率は、0〜6ヶ月および6〜17ヶ月の間に、それぞれ毎月16.55%および3.24%減少した。 【結論】 重症の低血糖は、特に低血糖エピソード後の最初の1ヶ月間に、心血管イベントと死亡のリスクが高いことと関連していた。 重度の低血糖症になりやすい患者は、その後の心血管イベントの危険性が高いことを知っておく必要がある。
【コメント】
アブストのみ。重度の低血糖とイベントリスク増加については既知であり、RCTでも観察研究でも結果は一貫している。
血糖だけではないが、急激な変動は身体に負荷がかかる、ということでしょうか。
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