02_循環器系 肝硬変患者の腹水管理におけるスピロノラクトンとエプレレノン、どちらが良いですか?(RCT; Eur J Gastroenterol Hepatol. 2020) 肝硬変診療ガイドライン2020では、肝硬変の腹水に対する単剤治療を開始する際には、第一選択薬としてスピロノラクトンを投与するよう記載されています。また、スピロノラクトン単剤で治療効果が不十分な場合には、高用量投与に伴う副作用を防ぐためにスピロノラクトン・ループ利尿薬併用療法が推奨されています。スピ… 2022.12.17 02_循環器系
04_相互作用、薬物相互作用 経口抗凝固薬投与中の患者におけるトラマドールの使用と出血性合併症のリスクはどのくらい?(SR&MA; Eur J Clin Pharmacol. 2022) トラマドール(商品名:トラマール)の添付文書では、併用注意にクマリン系抗凝血剤(ビタミンK拮抗薬:ワルファリン)が記載されており、これは「出血を伴うプロトロンビン時間の延長、斑状出血等の抗凝血作用への影響がみられたとの報告がある」ためのようです。しかし、この機序については解明されておらず、また出血… 2022.12.16 04_相互作用、薬物相互作用
02_循環器系 駆出率が中程度または保たれている心不全(HFmrEF・HFpEF)を呈する心房細動に対するカテーテルアブレーションの有効性はどのくらい?(日本のレジストリー研究; AF Frontier Ablation Registry and Hokuriku-Plus AF Registry; Circ J. 2022) 過去のランダム化試験で、駆出率(EF)が低下した心不全患者における心房細動(AF)に対するカテーテルアブレーションは、死亡または心不全の減少につながることが示されています。しかし、EFが中程度あるいは保たれている心不全(HFmrEF・HFpEF)患者における心房細動に対するカテーテルアブレーション… 2022.12.15 02_循環器系
03_呼吸器系 慢性閉塞性肺疾患の慢性的な呼吸苦に対する低用量徐放性モルヒネの有効性はどのくらい?(RCT; BEAMS試験; JAMA 2022) 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者では、慢性的な息切れ(呼吸苦)がよく見られます。定期的な低用量徐放性モルヒネが呼吸苦を緩和する可能性がありますが、充分に検討されていないため、その有効性と投与量に関するエビデンスが求められています。そこで今回は、COPD患者において、1週間の治療後、異なる用量の徐放… 2022.12.14 03_呼吸器系
09_感染症 医療従事者におけるCOVID-19予防のための医療用マスクとN95マスク、どちらが優れていますか?(RCT; Ann Intern Med. 2022) 医療用マスクがN95マスクと比較してCOVID-19に対して同程度の防御効果を示すかどうかは不明です。そこで今回は、日常ケアを行う医療従事者において、医療用マスクがN95マスクと比較してCOVID-19の予防効果が劣らないかどうかを明らかにしたランダム化比較試験の結果をご紹介します。本試験は、多施… 2022.12.13 09_感染症
02_循環器系 非代償性心不全に対するループ系利尿薬とサイアザイド系利尿薬の併用療法は有用ですか?(DB-RCT; CLOROTIC試験; Eur Heart J. 2022) 急性心不全(AHF)において、治療の基本はループ系利尿薬による体液量の減少です。しかし、ループ系利尿薬を増量しても治療効果が得られない患者は多く、代替治療戦略の立案が求められています。そこで今回は、フロセミド静注にヒドロクロロチアジド(HCTZ)を追加することが安全かつ有効な利尿反応改善策となるか… 2022.12.12 02_循環器系
30_小児 超定出生体重児に対する1g/日のアミノ酸投与は2年後の神経障害リスクを低減しない(DB-RCT; ProVIDe試験; N Engl J Med. 2022) 非経口アミノ酸摂取量の増加が超低出生体重児の転帰を改善するかどうかは不明です。特にアミノ酸は神経の形成や発達に影響を及ぼすことから、神経障害リスクを低減する可能性がありますが、充分に検討されていません。そこで今回は、8施設の新生児集中治療室で出生体重1000g未満の乳児(超低出生児)を、出生後最初… 2022.12.11 30_小児
02_循環器系 急性心不全に対するガイドラインに沿った薬物療法の漸増は心不全による再入院や全死亡リスクを低減できますか?(RCT; STRONG-HF試験; Lancet. 2022) 急性心不全による入院後のガイドラインに基づく治療薬の用量と漸増ペースに関するエビデンスは不足しています。そこで今回は、急性心不全で入院した18~85歳の患者で、ガイドラインに沿った薬物治療が充分に行われていない患者を対象に、ガイドラインベースの薬剤用量の漸増をする場合(高強度ケア)と、通常ケアをす… 2022.12.10 02_循環器系
02_循環器系 治療抵抗性高血圧症に対するデュアルエンドセリン拮抗薬aprocitentanアプロシテンタンの有効性・安全性は?(DB-RCT; PRECISION試験; Lancet 2022) 治療抵抗性高血圧は心血管系リスクの上昇と関連しています。エンドセリンを介した経路は高血圧の病態に関与していますが、これまで肺高血圧症の治療標的となっていますが、動脈性高血圧症においては治療標的となっていません。したがって、エンドセリン経路は高血圧治療において、現在利用可能な薬剤で抑制されないままと… 2022.12.09 02_循環器系
08_炎症・免疫・アレルギー系 鉄欠乏性貧血を呈する炎症性腸疾患貧血の低リン血症に対してデルイソマルトース第二鉄とカルボキシマルトース第二鉄、どちらが良さそうですか?(DB-RCT; PHOSPHARE-IBD試験; Gut. 2022) 炎症性腸疾患(IBD)による貧血や鉄欠乏症の一般的な治療法である鉄剤の静脈内投与は、低リン酸血症を引き起こすことがあります。しかし、薬剤間の比較検討は充分になされていません。そこで今回は、カルボキシマルトース第二鉄(商品名:フェインジェクト)またはデリソマルトース第二鉄(デルイソマルトース第二鉄、… 2022.12.08 08_炎症・免疫・アレルギー系
01_中枢神経系 高血圧患者におけるアンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)治療はてんかん発症リスク低減と関連する?(傾向スコアマッチコホート研究; JAMA Neurol. 2022) 動脈性高血圧は、てんかん発症率の上昇と関連しています。動物実験の結果、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)療法がてんかん発作を抑制する可能性が示唆されました。しかし、ヒトにおけるARB治療の臨床データは充分ではありません。そこで今回は、高血圧患者において、ARB治療がてんかんの発生率低下と関連す… 2022.12.07 01_中枢神経系02_循環器系
02_循環器系 Fitbitは心房細動を精確に検出できますか?(Fitbit Heart試験; Circulation. 2022) 未診断の心房細動による罹患は、早期発見により予防できる可能性があります。多くの消費者向けウェアラブルには、脈拍を測定するための光電式容積脈波(PPG)センサーが搭載されています。不規則な心拍を検出するPPGベースのソフトウェアアルゴリズムは、ウェアラブルを使用する大規模な集団において診断されていな… 2022.12.06 02_循環器系
09_感染症 COVID-19治療に対するアンギオテンシン受容体拮抗薬は有益ですか?(RCT; CLARITY試験; BMJ 2022) アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)でレニン・アンギオテンシン系を阻害することにより、COVID-19の臨床転帰が改善されるかどうかについては議論の余地があります。そこで今回は、ARBであるテルミサルタンを主に用い、COVID-19の重症度への影響について、対照群と比較検討した多施設共同第3相ラ… 2022.12.05 09_感染症
07_腎・泌尿器系 低カリウム血症を呈する腹膜透析患者におけるカリウム補給の有効性はどのくらい?(Open-RCT; Am J Kidney Dis. 2022) 慢性腎臓病は世界的な公衆衛生上の問題です。腎代替療法(KRT)による治療を必要とする腎不全の有病率は上昇しており、特にアジアでは2020年から2030年にかけて倍増すると予想されています。2016年現在、タイでKRTを受けている患者数は100万人あたり346人と推定され、10年前に比べて3倍に増加… 2022.12.04 07_腎・泌尿器系
02_循環器系 症候性孤立性遠位型静脈血栓症患者におけるリバーロキサバン投与期間は6週間と3ヵ月投与、どちらが良さそうですか?(DB-RCT; RIDTS試験; BMJ 2022) 孤立性遠位部深型静脈血栓症(DVT)は下肢静脈に発症し、深部静脈血栓症全体の31~56%を占めます。孤立性遠位型DVTは一般的に近位型DVTよりも良性の疾患と考えられていますが、未治療の患者では近位静脈への進展や肺動脈への塞栓が22%という高い割合で報告されています。2件の研究で、初めて孤立性遠位… 2022.12.03 02_循環器系12_血液・造血器系
02_循環器系 心房細動患者における高強度インターバルトレーニングはQOLを向上できますか?(RCT; JAMA Netw Open. 2022) 心房細動(AF)患者は、機能的能力と生活の質(QOL)が低下しています。高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、他の心血管疾患患者において、中強度から強度の連続トレーニング(MICT)と比較して、機能的能力およびQOLの大きな改善を引き出すことが示されていますが、AFにおけるHIITはまだ充… 2022.12.02 02_循環器系
01_中枢神経系 降圧治療中の患者におけるSTRATIFY-転倒臨床予測モデルは転倒リスクを的確に評価できますか?(後向きコホート研究; STRATIFY試験; BMJ. 2022) 人口に占める高齢者の割合は増加しており、年齢とともに転倒リスクが高まることで、重傷や長期の身体障害につながる可能性があります。イングランドでは、転倒は65歳以上の約23万5千人の緊急入院に関連し、毎年23億ポンド(26億ドル、26億ユーロ)以上の国民保健サービスのコストとなっています。転倒の危険因… 2022.12.01 01_中枢神経系02_循環器系
01_中枢神経系 急性期虚血性脳卒中に対する血管内血栓除去術後の集中的な血圧管理は機能回復を妨げる?(PROBE法; ENCHANTED2/MT試験; Lancet 2022) 急性虚血性脳卒中に対する血管内血栓除去術後の最適な収縮期血圧のコントロール目標値は不明です。そこで今回は、血管内治療による再灌流後に血圧が上昇した患者を対象に、より集中的な治療目標とより低い治療目標による血圧低下治療の安全性と有効性を比較したENCHANTED2/MT試験の結果をご紹介します。中国… 2022.11.30 01_中枢神経系12_血液・造血器系
30_小児 おくるみは股関節異形成不全リスクを増加させる?(RCT; BMC Pediatr. 2021) モンゴルの伝統的な乳幼児の産着(おくるみ、swaddling、スワドリング)は、手足を伸ばし、股関節を内転させるため、股関節の成熟と形成に異常をきたし、股関節の発達異常(DDH)の一因となる可能性があります。しかし、おくるみとDDHリスクについては充分に検討されていません。そこで今回は、おくるみの… 2022.11.29 30_小児
01_中枢神経系 血圧を低下させると認知症の発症を予防できますか?(個人データのメタ解析; Eur Heart J. 2022) 観察研究では、高齢者における血圧と認知症発症のU字型関連が示されていますが、高血圧患者における血圧低下治療に関するランダム化比較試験では、このアウトカムに関する結果が一貫していないことが示されています。そこで今回は、認知症予防のための血圧低下治療の効果について検証した5件の主要なランダム化二重盲検… 2022.11.28 01_中枢神経系02_循環器系