02_循環器系

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02_循環器系

急性心不全に対するガイドラインに沿った薬物療法の漸増は心不全による再入院や全死亡リスクを低減できますか?(RCT; STRONG-HF試験; Lancet. 2022)

急性心不全による入院後のガイドラインに基づく治療薬の用量と漸増ペースに関するエビデンスは不足しています。そこで今回は、急性心不全で入院した18~85歳の患者で、ガイドラインに沿った薬物治療が充分に行われていない患者を対象に、ガイドラインベースの薬剤用量の漸増をする場合(高強度ケア)と、通常ケアをす…
02_循環器系

治療抵抗性高血圧症に対するデュアルエンドセリン拮抗薬aprocitentanアプロシテンタンの有効性・安全性は?(DB-RCT; PRECISION試験; Lancet 2022)

治療抵抗性高血圧は心血管系リスクの上昇と関連しています。エンドセリンを介した経路は高血圧の病態に関与していますが、これまで肺高血圧症の治療標的となっていますが、動脈性高血圧症においては治療標的となっていません。したがって、エンドセリン経路は高血圧治療において、現在利用可能な薬剤で抑制されないままと…
01_中枢神経系

高血圧患者におけるアンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)治療はてんかん発症リスク低減と関連する?(傾向スコアマッチコホート研究; JAMA Neurol. 2022)

動脈性高血圧は、てんかん発症率の上昇と関連しています。動物実験の結果、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)療法がてんかん発作を抑制する可能性が示唆されました。しかし、ヒトにおけるARB治療の臨床データは充分ではありません。そこで今回は、高血圧患者において、ARB治療がてんかんの発生率低下と関連す…
02_循環器系

Fitbitは心房細動を精確に検出できますか?(Fitbit Heart試験; Circulation. 2022)

未診断の心房細動による罹患は、早期発見により予防できる可能性があります。多くの消費者向けウェアラブルには、脈拍を測定するための光電式容積脈波(PPG)センサーが搭載されています。不規則な心拍を検出するPPGベースのソフトウェアアルゴリズムは、ウェアラブルを使用する大規模な集団において診断されていな…
02_循環器系

症候性孤立性遠位型静脈血栓症患者におけるリバーロキサバン投与期間は6週間と3ヵ月投与、どちらが良さそうですか?(DB-RCT; RIDTS試験; BMJ 2022)

孤立性遠位部深型静脈血栓症(DVT)は下肢静脈に発症し、深部静脈血栓症全体の31~56%を占めます。孤立性遠位型DVTは一般的に近位型DVTよりも良性の疾患と考えられていますが、未治療の患者では近位静脈への進展や肺動脈への塞栓が22%という高い割合で報告されています。2件の研究で、初めて孤立性遠位…
02_循環器系

心房細動患者における高強度インターバルトレーニングはQOLを向上できますか?(RCT; JAMA Netw Open. 2022)

心房細動(AF)患者は、機能的能力と生活の質(QOL)が低下しています。高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、他の心血管疾患患者において、中強度から強度の連続トレーニング(MICT)と比較して、機能的能力およびQOLの大きな改善を引き出すことが示されていますが、AFにおけるHIITはまだ充…
01_中枢神経系

降圧治療中の患者におけるSTRATIFY-転倒臨床予測モデルは転倒リスクを的確に評価できますか?(後向きコホート研究; STRATIFY試験; BMJ. 2022)

人口に占める高齢者の割合は増加しており、年齢とともに転倒リスクが高まることで、重傷や長期の身体障害につながる可能性があります。イングランドでは、転倒は65歳以上の約23万5千人の緊急入院に関連し、毎年23億ポンド(26億ドル、26億ユーロ)以上の国民保健サービスのコストとなっています。転倒の危険因…
01_中枢神経系

血圧を低下させると認知症の発症を予防できますか?(個人データのメタ解析; Eur Heart J. 2022)

観察研究では、高齢者における血圧と認知症発症のU字型関連が示されていますが、高血圧患者における血圧低下治療に関するランダム化比較試験では、このアウトカムに関する結果が一貫していないことが示されています。そこで今回は、認知症予防のための血圧低下治療の効果について検証した5件の主要なランダム化二重盲検…
02_循環器系

急性心不全患者におけるポイントオブケアは、通常ケアと比較して死亡リスクを低減する?(段階的ウェッジクラスターRCT; COACH試験; N Engl J Med. 2022)

急性心不全の患者は、有害事象リスクが不明であることや迅速なフォローアップの選択肢が充分でないことから、頻繁にあるいは計画的に入院させられています。臨床医が患者を退院させるか入院させるかの判断を支援する戦略を用い、外来診療での迅速なフォローアップと組み合わせることが転帰に影響を与えるかどうかはまだ不…
02_循環器系

カナグリフロジンの心血管系への影響は腎機能やアルブミン尿により異なりますか?(CANVAS・CREDENCEのプールデータ; J Am Coll Cardiol. 2022)

2型糖尿病(T2DM)患者は、心不全による入院(HHF)を含め、心血管(CV)リスクが高いことが報告されています。CANVAS(CANagliflozin cardioVascular Assessment Study)プログラムおよびCREDENCE(Canagliflozin and Rena…
02_循環器系

降圧薬の服薬アドヒアランスが良いと脳卒中後の心血管イベントおよび転倒のリスクを低減できる?(後向きコホート研究; PRECISE試験; Hypertension. 2022)

脳卒中後の転倒リスクを増加させることなく、降圧剤が主要な有害心血管イベント(MACE)を回避するのに役立つかどうかに関する実環境でのエビデンスは限られています。そこで今回は、脳卒中後のMACEおよび入院を要する転倒の発生率と降圧薬のアドヒアランスとの関連について検討した後向きコホート研究の結果をご…
02_循環器系

血液透析中の心房細動患者に対する出血リスクにおいてアピキサバンとワルファリンに違いはありますか?(PROBE; RENAL-AF試験; Circulation. 2022)

血液透析を受けている心房細動を有する末期腎不全(ESKD)患者における脳卒中予防のためのアピキサバンの安全性や有効性を評価したランダム化比較試験のデータは限られています。日本において、透析患者へのアピキサバン(商品名:エリキュース)使用は承認されていません(2022年11月3日時点)。そこで今回は…
02_循環器系

腎臓アウトカムに対するSGLT2阻害剤の効果は疾患や腎機能により異なりますか?(メタ解析; Lancet 2022)

グルコース共輸送担体-2(SGLT2)阻害薬は、心不全や慢性腎臓病、あるいは2型糖尿病で動脈硬化性心血管病のリスクが高い患者において、腎臓や心血管系の有害事象のリスクを低減することが大規模試験により明らかにされています。糖尿病患者を対象とした臨床試験では、糖尿病患者以外の患者を対象とした転帰を個別…
02_循環器系

英国における心不全および鉄欠乏症患者に対するデリソマルトース第二鉄の静脈内投与の効果はどのくらい?(PROBE; IRONMAN試験; Lancet 2022)

心不全、左室駆出率低下、鉄欠乏症の患者に対して、カルボキシマルトース第二鉄(商品名:フェインジェクト)の静脈内投与は、短期的にQOLと運動能力を改善し、1年以内の心不全入院を減少させることが報告されています。しかし、デリソマルトース第二鉄静注(商品名:モノヴァー)の効果については充分に検証されてい…
02_循環器系

ペマフィブラートは心血管リスクを低減できますか?(DB-RCT; PROMINENT試験; N End J Med 2022)

トリグリセリド(中性脂肪)高値は心血管系リスクの上昇と関連している可能性が指摘されていますが、単独リスクとしての中性脂肪の高知が心血管リスクとなるのかについては一貫した結果が得られておらず議論が分かれています。また、中性脂肪を低下させることで心血管系イベントの発生が抑えられるかどうかは不明です。選…
02_循環器系

慢性腎障害に対するエンパグリフロジンの効果はどのくらいですか?(DB-RCT; EMPA-KIDNEY試験; N Engl J Med. 2022)

ナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT)2阻害薬は、尿中に糖を排出し、血糖を低下することから2型糖尿病の治療薬として使用されています。2型糖尿病は様々な合併症を引き起こし、患者の予後を悪化させます。また、SGLT2阻害薬は2型糖尿病の他、心不全や慢性腎臓病に対しても有効性が示されています。しかし…
02_循環器系

進行した慢性腎臓病患者においてACE阻害薬は中止した方が良いのか?(Open-RCT; STOP ACEi試験; NEJM 2022)

レニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬(アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)など)は、軽度または中等度の慢性腎臓病の進行を遅らせます。しかし、いくつかの研究結果から、進行した慢性腎臓病患者におけるRAS阻害剤の中止は、推定糸球体濾過量(eGFR)を増…
02_循環器系

アンジオテンシン変換酵素阻害薬が市中肺炎の入院と死亡を減少させる?(コホート研究; Pharmacotherapy 2022)

肺炎は世界的な疾患であり、入院を長期化させる一般的な理由となっています。アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEi)には肺炎を抑制する作用があると考えられていますが、その効果の一貫性は示されてなく、意見が分かれるところです。そこで今回は、神経学的障害のある患者群において、ACEiによる肺炎の改善効果…
02_循環器系

家庭血圧は非弁膜症性心房細動を有する高齢患者において脳卒中/出血イベントのリスクを予測できますか?(日本のコホート試験; ANAFIE試験; Hypertension. 2022)

心房細動(AF)は虚血性脳卒中の主要な危険因子であり、高齢者の生命予後に影響を与えます。心房細動の発生率および有病率は、年齢とともに増加します。ANAFIE (All Nippon AF in the Elderly) Registryは、75歳以上の非弁膜症性心房細動 (NVAF) を有する高齢…
02_循環器系

駆出率低下型心不全(HFrEF)におけるリラグルチドの有害事象のリスクはどのくらいですか?(FIGHT試験の事後分析; Diabetes Obes Metab. 2022)

グルカゴン様ペプチド-1受容体作動薬(GLP-1RA)は、血糖コントロールおよび体重減少、血圧低下、脂質プロファイル改善を促進する薬剤群です。ランダム化比較試験(RCT)において、GLP-1RAは、心血管リスクの高い2型糖尿病患者における主要な有害事象(MACE)リスクを減少させることから、現在の…
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