02_循環器系

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心房細動・心臓弁膜症患者におけるアピキサバンとリバーロキサバン、どちらが良さそうですか?(傾向スコアマッチ・人口ベースコホート研究; Ann Intern Med. 2022)

心房細動(AF)と心臓弁膜症(VHD)を有する患者には、アピキサバンとリバーロキサバンがよく使用されていますが、これらの患者における2剤の比較検討は限られています。そこで今回は、心房細動と心臓弁膜症患者におけるアピキサバンとリバーロキサバンの有効性と安全性を比較検討した傾向スコアマッチ・人口ベース…
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血液透析を受けている心不全(HFrEF)患者におけるガイドラインに沿った内科的治療はどれが優れていそうですか?(小規模・短施設; 後向きコホート研究; International Journal of Cardiology 2022)

レニン-アンジオテンシン系阻害薬(RASi)およびβ遮断薬は、心不全および駆出率低下(HFrEF)患者のガイドラインに沿った治療(GDMT)として、予後を改善する効果があります。しかし、定期的な血液透析を受けている心不全患者における良好な効果に関するデータは限られています。そこで今回は、定期的な血…
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駆出率が低下した進行心不全患者におけるリラグルチドの有効性・安全性は?(DB-RCT; FIGHT試験; JAMA. 2016)

心不全は、米国における入院の第一の原因であり、2003年から2009年の間に年間400万人以上が入院しています。心不全症候群には、脂肪酸酸化の低下や心筋のインスリン抵抗性などの心代謝異常が関与しています。心不全は、米国における入院の第一の原因であり、2003年から2009年の間に年間400万人以上…
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下肢末梢動脈疾患(PAD)患者におけるテルミサルタンの歩行能力への影響はどのくらいですか?(DB-RCT; TELEX試験; JAMA. 2022)

下肢末梢動脈疾患(PAD)患者では、下肢の血液循環低下、下肢骨格筋機能の低下、歩行能力の低下が認められます。テルミサルタン(アンジオテンシン受容体拮抗薬)は、これらの異常を回復させる可能性がありますが、充分に検討されていません。そこで今回は下肢PAD患者において、テルミサルタンがプラセボと比較して…
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高血圧治療薬の夜間投与と朝方投与で心血管アウトカムの発生に差はありますか?(PROBE法; TIME試験; Lancet 2022)

高血圧は、世界中の心血管疾患の主要な危険因子です。血圧を適切にコントロールすることで、脳卒中、虚血性心疾患、心血管死などの主要な心血管イベントのリスクを低減することが報告されています。降圧療法の心血管系への有用性を支持する臨床試験は、主に従来の朝方投与で行われています。24時間外来モニタリングで測…
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英国の虚血性心疾患患者におけるアロプリノールと通常治療、どちらが良さそうですか?(PROBE法; ALL-HEART試験; Lancet. 2022)

キサンチンオキシダーゼ阻害剤であるアロプリノールは、痛風または症候性高尿酸血症の予防、およびがん化学療法に伴う高尿酸血症の予防の適応を有する尿酸降下薬であり、その慢性使用により、痛風の急性増悪の可能性を低減させます。血清尿酸値の高値は、心血管疾患と関連しており、いくつかの観察研究では尿酸値低下療法…
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アジア人心房細動患者における適応外用量のDOACの有効性・安全性は?(後向きコホート研究; Int J Cardiol. 2022)

心房細動患者における血栓塞栓症の予防のために、抗凝固薬の投与が行われます。DOACは、ワルファリンなどのビタミンK拮抗薬と比較して、食事制限や頻回なモニタリングが不要なことから、使用量が増加しています。DOACはその種類により適切なモニタリングが確立されていないため、出血リスクの高い患者に対して予…
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急性非代償性心不全患者に対するフロセミド療法はボーラス投与と持続注入、高用量と低用量とで差はありますか?(DB-RCT; DOSE試験; N Engl J Med. 2011)

急性代償性心不全は、65歳以上の高齢者における入院の最も一般的な原因であり、米国では年間100万人以上の入院の原因となっています。ループ利尿剤の静脈内投与は、現在の治療において不可欠な要素であり、心不全で入院した患者さんの約90%に投与されています。ループ利尿薬は数十年にわたる臨床経験があるにもか…
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心不全におけるSGLT2阻害薬カナグリフロジンの効果は?(RCT; CHIEF-HF試験; Nat Med. 2022)

臨床試験の実施にかかる費用は時代とともに大幅に増加し、診療の指針として必要なエビデンスを得るために新しい試験デザインが求められています。これらのコストの大きな要素(最大50%)は、施設におけるデータ収集の負担であり、1990年から2010年にかけてほぼ4倍に増加しています(NBER)。現在進行中の…
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DELIVER試験の結果、SGLT2阻害薬は心不全に恩恵をもたらすと結論づけて良いのか?(Eur Heart J. 2022)

DELIVER試験(Dapagliflozin in Heart Failure with Mildly Reduced or Preserved Ejection Fraction:PMID: 36027570)では、左室駆出率(LVEF)40%以上の慢性心不全(HF)患者において、ナトリウム-…
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非弁膜症性心房細動合併の2型糖尿病患者における経口抗凝固薬投与時の骨折リスクは?(PSマッチ後向きコホート研究; Diabetes Care. 2022)

2型糖尿病患者は、骨代謝の減衰と骨微細構造の障害により、骨折リスクが高くなることが報告されています。しかし、心房細動(AF)を併発した2型糖尿病患者において、ワルファリンと非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)の骨折発生に対する比較効果については充分に検討されていません。そこで今回は、香港病院局…
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2型糖尿病患者におけるSGLT2阻害剤とGLP-1受容体作動薬の比較とドライアイ発生率との関係は?(台湾の後向きコホート研究; JAMA Netw Open. 2022)

国際糖尿病連合(IDF)は、世界の糖尿病患者数を2019年に4億6300万人、2045年に7億人と推定しています。 糖尿病に伴う病変には大血管障害(動脈硬化)、細小血管障害(神経障害、腎症、網膜症)などがあります。糖尿病網膜症は、慢性的な高血糖による眼の合併症としてよく知られていますが、ドライアイ…
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駆出率が保たれている心不全患者に対するエンパグリフロジンの効果に性差はありますか?(RCTの事後解析; Circulation. 2022)

心不全(HF)で駆出率(EF)が保たれている女性と男性では、その臨床的特徴や治療への反応性が異なる可能性があります。2020年に実施されたメタ解析では、2型糖尿病の主要な有害心血管イベントへの予防効果おいて、GLP-1受容体作動薬ではなく、SGLT2阻害薬で性差が認められました。閉経前の女性では、…
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心不全治療におけるポリファーマシーの定義と、その割合はどのくらい?(システマティックレビュー; Heart Fail Rev. 2022)

ポリファーマシーは、ますます一般的になってきている現象で、一人の個人が複数の薬剤を使用することを指しています。ポリファーマシーの普遍的な定義はありませんが、毎日5種類以上の薬を服用するという数値的な定義が一般的です。ポリファーマシーの出現は、人口の高齢化と多疾病(すなわち、複数の疾患の存在)の蔓延…
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経皮的冠動脈インターベンションを受ける安定化した急性心筋梗塞患者におけるDAPTにはチカグレロルとクロピドグレルどちらが良さそうですか?(PROBE; TALOS-AMI試験; Lancet. 2021)

チカグレロル(商品名:ブリリンタ)はcyclo pentyl triazolo pyrimidine(CPTP)系の薬剤に分類される抗血小板薬です。クロピドグレルやプラスグレルなどのチエノピリジン系の薬剤は血小板のP2Y12受容体に"不可逆的"に結合して血小板凝集作用を阻害するのに対し、チカグレロ…
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日本における高血圧妊婦への降圧剤処方傾向の推移は?(後向きコホート研究; Hypertens Res. 2022)

高血圧症は妊婦において、高頻度で認められる疾患の一つです。妊婦を対象としたランダム化比較試験の実施は倫理的側面から困難であり、主にレジストリー研究やコホート研究の結果を参照することになります。妊娠中の降圧薬使用は、胎児への影響があることから、使用できる薬剤は限られており、これまでメチルドパ(商品名…
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急性非心臓塞栓性虚血性脳卒中後の脳梗塞や脳出血に対する第XIa因子阻害剤アスンデキサンの効果はどのくらいですか?(BD-RCT; PACIFIC-Stroke試験; Lancet 2022)

第XI因子(FXI)は血栓形成に深く関わっていますが、止血への関与は部分的であることが明らかになっています。したがって、FXIの活性阻害によって、出血リスクを高めずに病的血栓形成を抑制できる可能性が示唆されており、新たな抗凝固薬開発のターゲットになっています。Asundexian(アスンデキサン:…
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急性心筋梗塞に対するエンパグリフロジンの効果は?(DB-RCT; EMMY試験; Eur Heart J. 2022)

駆出率低下型慢性心不全(HFrEF)において、ナトリウム・グルコース共輸送体2阻害薬(SGLT2i)は、心不全による入院のリスクを低減し、全死亡および心血管死亡のリスクを低減することが示されています。また、最近のエビデンスでは、急性心不全後の治療開始が有益であることが示されています。さらに、エンパ…
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治療抵抗性高血圧患者における第4降圧薬としてアルドステロン拮抗薬とβ遮断薬、どちらが良いのか?(後向きコホート研究; Hypertension. 2022)

治療抵抗性高血圧患者における降圧薬の第4選択薬は何が良いのか? 高血圧治療ガイドライン2019によれば、積極的適応がない場合の高血圧に対しては、最初に投与すべき降圧薬として、Ca拮抗薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンギオテン...
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アピキサバン、リバーロキサバン、ダビガトランを使用中の心房細動患者におけるフルコナゾール全身投与の影響は?(クロスオーバー試験; Am J Med. 2022)

DOACにフルコナゾールを併用すると出血リスクは増加するのか? アゾール系抗真菌剤の全身投与は、非ビタミンK拮抗型経口抗凝固薬(NOAC、DOAC)投与中の患者において出血のリスクを高めるとされており(PMID: 29562325)、併用投...
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