00_その他 心房細動と睡眠時無呼吸症候群を有する患者に対するCPAP使用は心房細動の発生を減らさない(PROBE; Am J Respir Crit Care Med. 2021) 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome, SAS)は、睡眠中に無呼吸を繰り返すことで、様々な合併症を引き起こします。SAS発症の原因は空気の通り道である上気道が狭くなることです。また、首まわりの脂肪の沈着が多いと上気道は狭くなりやすいため、肥満はSASと深く関係しています。鼻… 2021.10.29 00_その他02_循環器系30_睡眠
02_循環器系 急性冠症候群が疑われる患者における早期のコンピュータ断層撮影による冠動脈造影は有効か?(RCT; RAPID-CTCA試験; BMJ2021) 胸痛は、救急外来を受診する患者の最も一般的な訴えの1つです。急性心筋梗塞や急性心筋梗塞リスクがある患者が速やかに適切な治療を受けられるように、緊急に診断調査を行い、急性冠症候群の評価を行います。しかし、最適な診断経路がはっきりしないため、リスクスコアが開発され、基礎的な冠動脈疾患を調べるために多く… 2021.10.28 02_循環器系
02_循環器系 急性冠動脈症候群患者に対する二重抗血小板療法において、抗血小板薬を安全に漸減できますか?(RCTのネットワークメタ解析; J Am Coll Cardiol. 2021) 急性冠動脈症候群(心筋虚血により発症する急性心筋梗塞、不安定狭心症、心臓突然死の総称, ACS)患者においては、将来的な心血管イベントの発生リスクが高いことから、経皮的冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention, PCI)あるいは冠動脈バイパス術… 2021.10.18 02_循環器系12_血液・造血器系
02_循環器系 高齢心房細動患者の経口抗凝固薬による急性腎障害のリスクはVKAとDOACで異なりますか?(人口ベースコホート研究; Clin J Am Soc Nephrol. 2021) ビタミンK拮抗薬または直接経口抗凝固薬のいずれかによる抗凝固療法は急性腎障害(AKI)の発生リスクと関連する可能性が報告されています。しかし、経口抗凝固薬とAKI発生リスクについての比較検討は充分になされていません。そこで今回は、心房細動の高齢者における直接経口抗凝固薬(ダビガトラン、リバーロ… 2021.10.17 02_循環器系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 東アジアの日常診療におけるエンパグリフロジンの心血管・腎機能の有効性はどのくらいですか?(アジアのデータベース研究; EMPRISE East Asia試験; Endocrinol Diabetes Metab. 2020) 国際糖尿病連合(IDF)によると、西太平洋地域の2型糖尿病(T2D)患者数は1億6,300万人(20〜79歳)で、IDFの地域の中で最も多く、世界の糖尿病患者の35%を占めています。この数は、2045年までに2億1200万人に増加すると予想されています。東アジアの患者は、欧米の患者と比べて、T2D… 2021.10.09 02_循環器系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 出血リスクの高い患者に対するPCI後の二重抗血小板療法は1ヵ月が良い?(RCT; MASTER DAPT試験; N Engl J Med. 2021) 二重抗血小板療法(DAPT)は、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後のステント血栓症のリスクを低減させる目的で行われる治療法です。 併用する2剤は、基本的にアスピリンとチエノピリジン系抗血小板薬です。DAPTによる血栓リスク低下効果はありますが、出血リスクを増加させることから、リスクベネ… 2021.10.03 02_循環器系
02_循環器系 高血圧症の初期治療に対する1/4用量の血圧降下剤4剤併用療法(クアッドピル)は標準用量の単剤療法より血圧コントロールが優れている(代用のアウトカム; DB-RCT; QUARTET試験; Lancet. 2021) 高血圧に対する血圧コントロールは長期間にわたることから、服薬アドヒアランスが低下しやすいことが示されています。服薬アドヒアランス低下による血圧低下は、脳卒中をはじめとする心血管イベントの発症リスクの増加と関連していることが報告されています。診療ガイドラインにおいて、高血圧に対して単剤での治療開始が… 2021.10.02 02_循環器系
02_循環器系 症状の有無にかかわらず、心房細動に対する系統的早期のリズムコントロール戦略は有効ですか?(PROBE; EAST-AFNET 4試験の事前設定解析; Eur Heart J. 2021) 心房細動 (Atrial Fibrillation: AF) は、 現在の最適な管理のもとでも、 心血管死、 脳卒中、 および心不全の主要な原因となっています。心房細動患者の約1/3は、 心房細動に関連する症状を持たず、 高齢者や持続性心房細動の患者に多いことが報告されています。無症候性心房細動は… 2021.09.30 02_循環器系
02_循環器系 60歳以上の高齢高血圧症患者を対象とした厳格な降圧は心血管イベントを減少できますか?(中国 Open-RCT; STEP試験; N Engl J Med 2021) 高血圧は、世界的に見ても中国においても、心血管疾患による死亡の一般的な危険因子です。高齢化に伴い、高齢者の高血圧患者における収縮期血圧の治療目標の決定が研究の焦点となっています。現行のガイドラインでは、高齢者の収縮期血圧の目標値について、一貫性のない推奨がなされています。目標値は、米国内科… 2021.09.22 02_循環器系05_内分泌代謝系
02_循環器系 透析患者の冠動脈石灰化に関連する最適なリン酸塩コントロール 炭酸ランタン vs. スクロオキシ水酸化鉄(Open-RCT; J Am Soc Nephrol. 2021) 透析患者の冠動脈石灰化を抑制ための血清リン酸値の目標範囲は? 維持透析患者においては、非透析患者と比較して、心血管死亡リスクが著しく高いことが報告されています。この原因は重度の冠動脈石灰化によって一部説明されています。 高リン酸血症は、冠動... 2021.09.13 02_循環器系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 透析未導入CKD患者の貧血に対するロキサデュスタットの有効性と心血管系への安全性(RCT3件のプール解析; Clin J Am Soc Nephrol. 2021) 赤血球造血刺激因子製剤(ESA)が承認される以前は、腎不全で重度の貧血を呈する患者には赤血球輸血が行われていたが、これにはウイルス感染、鉄過剰、同種感作などのリスクがありました。1989年、エポエチンアルファがCKD関連貧血の治療薬として初めて米国食品医薬品局(FDA)に承認され、治療のあり方が大… 2021.09.12 02_循環器系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 脳卒中および一過性脳虚血発作の患者における二重抗血小板療法とアスピリンの比較(RCTのメタ解析; Stroke. 2021) 一過性脳虚血発作(TIA)や軽度の脳梗塞を発症した患者は、特に発症から3ヵ月以内に血栓性イベントを再発する危険性が高いことが知られています。脳梗塞の再発を予防し、重症度を軽減するアスピリンの有効性と安全性は確立されています。ジピリダモール単独またはアスピリンとの併用による血小板阻害は、アスピリン単独… 2021.09.09 02_循環器系
02_循環器系 【Up To Date for DOAC】DOACの有効性・安全性比較(ナラティブレビュー; 最終更新月2021年8月) 直接経口抗凝固薬(Direct Oral Anticoagulant, DOAC)あるいは経口抗凝固薬(OAC)は、ビタミンK拮抗薬であるワルファリンと比較して、食事との相互作用が少なく、頻繁なモニタリングを必要としない(正確にはモニタリングできる検査項目がほぼない)薬剤です。これまでに4種類の… 2021.08.31 02_循環器系12_血液・造血器系
02_循環器系 COVID-19におけるレニン-アンジオテンシン系阻害剤の投与中止と投与継続の比較(Open-RCT; ACEI-COVID試験; Lancet Respir Med. 2021) COVID-19パンデミックは、世界中の医療システムに前例のない課題を突きつけています。2021年5月末までに世界で確認された患者数は1億6900万人以上で、300万~500万人以上が死亡しています。COVID-19による死亡率は個人差が大きく、高齢であることや、心血管疾患、糖尿病、高血圧、慢性… 2021.08.30 02_循環器系09_感染症
02_循環器系 Triple Whammy(RASi+利尿薬+NSAID)による腎機能への慢性的な影響は?(Yakugaku Zasshi. 2019) レニン・アンジオテンシン系阻害薬(RASi)、利尿薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の3剤併用による急性腎障害(AKI)のリスクが複数報告されています。過去の報告によると、RASiと利尿薬による2剤併用療法に比べて、NSAIDsを加えた3剤併用療法ではAKI発症率が1.31倍に上昇し… 2021.08.29 02_循環器系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 【ゆるく批判的吟味】駆出率が保たれている心不全(HFpEF)患者におけるエンパグリフロジンの効果は?(DB-RCT; EMPEROR-Preserved試験; N Engl J Med. 2021) これまで駆出率の低下した心不全(HFrEF)患者に対する治療薬の承認が相次いでいますが、駆出率の保たれた心不全(HFrEF)に対する治療薬はありません。SGLT2阻害薬は、尿中にグルコースを排出することで血糖を低下させる糖尿病治療薬として承認されましたが、その作用機序から慢性腎臓病(CKD)や心不全患者への治療効果が期待されています。そこで今回は、2021年8月27日の欧州心臓学会の国際会議(ESC Congress)で発表されましたEMPEROR-Preserved試験の結果を… 2021.08.28 02_循環器系05_内分泌代謝系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 透析患者の心血管イベントおよび残存腎機能に対するACE阻害薬/ARBの効果はどのくらい?(RCTのメタ解析; BMC Nephrol. 2017) 心血管イベントは、透析患者の主要な死因であり、死亡率は一般人口の7〜30倍であることが報告されています。これまでに行われた透析患者を対象とした観察研究では、残存糸球体濾過量(GFR)の漸次低下と死亡率の上昇との関連が報告されていますが、透析患者の生存率や残存腎機能との因果関係は確立されていません。 2021.08.27 02_循環器系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 末梢動脈疾患患者における血行再建術後のリバーロキサバン使用は全虚血イベントを減少させる(RCT; VOYAGER PAD試験の事前設定解析; J Am Coll Cardiol. 2021) 末梢動脈疾患(PAD)患者は、四肢および心血管の主要な有害イベントのリスクが高くなっています。下肢血行再建術の既往歴は、術後数年経っても四肢の有害イベントのリスクが有意に高いことと関連しています。さらに最近では、血行再建術後の急性期にPADを発症した患者のリスクプロファイルが説明され… 2021.08.24 02_循環器系12_血液・造血器系
02_循環器系 心筋ミオシン活性化剤オメカムチブ・メカルビルによる心血管イベント抑制効果はベースラインの左室駆出率により異なる(GALACTIC-HF層別解析; J Am Coll Cardiol. 2021) 駆出率低下型心不全(HFrEF)の患者の心血管系の治療成績を改善するために、多くの治療法が開発されています。 さらに、重度の収縮機能障害は、しばしば血圧の低下と関連し、ガイドラインに沿った薬物療法の目標量に耐えることが困難です。心筋ミオシン… 2021.08.16 02_循環器系
02_循環器系 心不全(HFrEF)患者に対する心筋ミオシン活性化剤 オメカムチブ・メカルビルは心血管イベントの発生を抑制する(DB-RCT; GALACTIC-HF試験; N Engl J Med. 2021) 心筋ミオシン活性化剤 オメカムチブ・メカルビルとは? 駆出率の低下した心不全の特徴は、心拍出量の減少と充満圧の上昇をもたらす収縮機能の低下です。現在までのところ、収縮機能を直接増強する薬剤で予後を改善したものはありません(PMID:3140... 2021.08.15 02_循環器系