01_中枢神経系

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地域在住の高齢者における睡眠薬による骨折リスクの比較:スボレキサント vs. Z-drug(日本の後向きコホート研究; LIFE研究; J Am Geriatr Soc. 2022)

催眠薬を服用している高齢者では、骨折のリスクが高まることが報告されています。特にベンゾジアゼピン系薬剤の使用は骨折リスクを高めることは疑いようのない事実のようです。一方、Z薬を含む非ベンゾジアゼピン系薬については充分に検討されていません。また、作用機序の異なる催眠薬の安全性を比較報告した研究はほと…
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認知症患者の死亡率に対するコリンエステラーゼ阻害剤の効果はどのくらい?(SR&MA; Neurology. 2022)

コリンエステラーゼ阻害薬(ChEI)は神経作用に加えて心血管系への作用があり、死亡率を変化させる可能性があります。しかし、ChEIによる治療が認知症患者の死亡率を変化させるかどうかについては充分に検討されていません。そこで今回は、認知症患者におけるChEIの長期投与と死亡率について検証したシステマ…
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糖尿病性末梢神経障害性疼痛に対するアミトリプチリン+プレガバリン、プレガバリン+アミトリプチリン、デュロキセチン+プレガバリン、どれが良さそうですか?(DB-RCTクロスオーバー試験; OPTION-DM試験; Lancet. 2022)

糖尿病性末梢神経障害性疼痛(DPNP)に対する薬物治療として優れているのはどれか? 糖尿病性末梢神経障害は、糖尿病患者の約50%が生涯に渡って罹患し、その約半数が神経障害性疼痛を有するとされています(PMID:34050323)。糖尿病性末...
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COVID-19関連咳嗽に対するガバペンチンおよびガバペンチン+モンテルカスト vs. デキストロメトルファン(Open-RCT; Clin Respir J. 2022)

咳が慢性化すると咳嗽反射の感度が増し、カプサイシンのような咳嗽刺激物質に対する過敏性が生じることが報告されています。一方で、慢性咳嗽患者には、咳嗽刺激物質ではないものに起因する咳も認められ、中枢神経の咳嗽反射亢進が形成されていること(中枢性感作)も報告されています。中枢性感作の関与が知られている疾…
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空腹だと怒りやすくなる、は本当か?(中欧アンケート調査; PLoS One. 2022)

平昌冬季オリンピック期間中、アメリカのスノーボーダー、クロエ・キムが朝食について「朝食のサンドイッチを食べ終えたいと思ったけど、頑なに食べないと決めたので、今は "hangry ハングリー" になっている」とツイートしました。この言葉は、少なくとも英語では一般的な口語表現になっており、多くの人が、…
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レンボレキサントとアルコール併用の影響はどのくらい?(ランダム化クロスオーバー試験; J Psychopharmacol. 2022)

アルコールの鎮静作用の結果として、海外では不眠症を自己治療するために、入眠前にアルコールを摂取することもあります。アルコール摂取は、持続的な注意力を低下させ、新しい情報を学習する能力を妨げ、協調性を損ない、身体の揺れ(体動)を増大させ、自己評価の覚醒度を低下させることが知られています。さらに、アル…
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教育とフィードバックからなる多因子介入は一般開業医によるベンゾジアゼピン処方を減らせますか?(クラスターRCT; BENZORED試験; PLoS Med. 2022)

臨床医は主に、不安や不眠症の治療、またはうつ病の治療補助薬としてベンゾジアゼピン(BZDs)を処方しています。 診療ガイドラインでは、BZDsの短期使用を推奨しています。これは、長期間のBZDs使用は耐性と依存につながり、傾眠、一日の眠気、記憶障害、大腿骨近位部骨折の原因となる転倒の増加、自動車事…
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血液透析を受けている患者において、プロトンポンプ阻害剤は、シタロプラム/エスシタロプラムに関連する心臓突然死のリスクを高める可能性がある(後向きコホート研究; Pharmacoepidemiol Drug Saf. 2022)

血液透析患者では薬剤数が多くなることから "ポリファーマシー状態" が一般的であり、臨床的に重要な薬物間相互作用にさらされる可能性が高くなります。プロトンポンプ阻害薬(PPI)とシタロプラムまたはエスシタロプラムの併用は、薬力学的および/または薬物動態学的相互作用により、これらの選択的セロトニン再…
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救急部での急性片頭痛発作におけるイブプロフェンとバルプロ酸ナトリウム、どちらが優れていますか?(小規模DB-RCT; Am J Emerg Med. 2022)

バルプロ酸ナトリウムとイブプロフェンは、急性片頭痛発作に伴う頭痛に有効な薬剤として知られていますが、どちらの薬剤が優れているのかについては充分に検討されていません。そこで今回は、救急外来における急性片頭痛発作に対して、これら2剤を単回静脈内投与した際の有効性を比較検討した前向きランダム化比較二重盲…
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虚血性脳卒中の初発リスクと抗ドーパミン作用の制吐剤使用に関連性はありますか?(フランス人口ベース研究; 自己コントロール研究; BMJ. 2022)

中枢性抗ドーパミン作用の抗精神病薬による虚血性脳卒中のリスクは、大規模な観察研究で、特に高齢者や認知症の人において強調されています。そのリスクは投与開始時にかなり高く、使用開始月には12倍になり、時間の経過とともに徐々に低下し、投与3ヵ月後にはベースラインまで低下します。ドーパミン受容体拮抗作用は…
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集中治療でのせん妄に対する予防的メラトニン投与は有効ですか?(RCT; Pro-MEDIC試験; Intensive Care Med. 2022)

メラトニン予防投与はICU患者のせん妄を予防できるのか? せん妄は高齢者のみならず、ICU入院患者や大手術を受けた患者など重症患者によく見られ、患者や家族などの介護者や医療従事者に大きな苦痛を与えます。また、せん妄は他疾患の併存率や死亡率を...
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精神疾患患者に対してブランケットを重くすると不眠症は改善しますか?(RCT; J Clin Sleep Med. 2020)

不眠症は、睡眠を開始または維持することが困難で、しばしば疲労、不安、抑うつなど日中の症状を伴うことを特徴とする臨床疾患です。成人の場合、不眠症は最も一般的な精神疾患の1つです。使用する基準によって異なりますが、人口における有病率は、不眠症状を有する人が30〜48%、診断基準を満たす人が6%程度報告…
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軽度の虚血性脳卒中および一過性脳虚血発作患者において、アスピリンに追加してチカグレロルとクロピドグレルを比較すると?(ネットワークメタ解析; JAMA Neurol. 2021)

クロピドグレル(プラビックス®️)とアスピリンによる二重抗血小板療法(DAPT)は、軽度の虚血性脳卒中や一過性脳虚血発作(TIA)後の脳卒中再発予防に有効であることが報告されています。クロピドグレルよりも新しい抗血小板薬であるチカグレロル(ブリリンタ®️)とアスピリンの使用に関するエビデンスも集積…
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うつ病の女性に対する運動の効果はどのくらい?(メタ解析; Medicine (Baltimore). 2021)

うつ病に対する運動の効果とは? うつ病は、精神障害として現れる一般的な病気です。世界保健機関の統計によると、2030年には、うつ病が世界の疾病負担原因のトップになると予想され(WHO)、毎年80万人近くがうつ病で死亡しています(WHO De...
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米国成人におけるソーシャルメディア利用と自己申告によるうつ病症状との関連性は?(前向き研究; JAMA Netw Open. 2021)

ソーシャルメディア利用は、主に青年または若年成人を対象とした横断的研究において、幸福感の低下や不安・抑うつレベルの上昇と関連付けられています。しかし、抑うつ症状が強い人がソーシャルメディア利用を過剰に報告することにより報告バイアスが生じる可能性が懸念されています。例えば、2週間間隔でサンプリングさ…
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大うつ病または双極性障害の退役軍人における自殺関連の反復予防のためのリチウム治療は有効か?(DB-RCT; Li+ plus試験; JAMA Psychiatry. 2021)

自殺と自殺未遂は、持続的かつ増加傾向にある公衆衛生上の問題です。観察研究やランダム化臨床試験のメタ解析では、リチウムが双極性障害やうつ病の患者の自殺を予防する可能性が示唆されています。しかし、大うつ病または双極性障害の自殺関連イベントに対するリチウム追加による効果は不明です。そこで今回は、最近自殺…
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認知症の興奮性行動に対するミルタザピンの有効性・安全性は?(DB-RCT; SYMBAD試験; Lancet. 2021)

ノルアドレナリン作動性および特異的セロトニン作動性の抗うつ薬であるミルタザピンは、高齢者に広く使用されています。2009年から2014年にかけて、ヨーロッパで400万~800万件の抗うつ薬の使用開始を調査した結果、高齢者および認知症患者に最も多く処方された抗うつ薬でした。HTASADD試験で認知症…
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Atogepant: アトゲパントによる片頭痛の予防効果はどのくらいですか?(DB-RCT; ADVANCE試験; N Engl J Med. 2021)

片頭痛はアンメットニーズが高い領域です。これまで経口薬による予防治療が行われてきましたが、片頭痛発作を充分に抑制することはできませんでした。そこで開発されたのが低分子カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗薬ですが、現在は注射しかありません。いずれの注射製剤も投与間隔は約1ヵ月ですので…
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2~4種類の片頭痛予防薬で治療効果が不十分とされたエピソード性あるいは慢性の片頭痛患者に対する6ヵ月間のフレマネズマブの有効性・安全性(Open-RCT; FOCUS延長試験; J Headache Pain. 2021)

片頭痛の負担は大きく、機能障害に加えて社会的・経済的な負担もあり、片頭痛予防のための前治療を1回以上失敗した患者では一般的に負担が高くなります。片頭痛患者の多くは、副作用に耐えられないか、あるいは片頭痛予防薬に反応しないことが報告されています。そのため、特に慢性片頭痛患者では、治療の…
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片頭痛予防薬2~4種類で効果が得られなかった患者に対するガルカネズマブの安全性と有効性はどのくらい?(DB-RCT; CONQUER試験; Lancet Neurol. 2020)

片頭痛の予防治療を必要とする患者の多くは、過去に投与された複数の予防薬に耐えられなかったり、効果が得られなかったりする。我々は、2~4種類の予防薬で効果が得られなかった片頭痛患者を対象に、カルシトニン遺伝子関連ペプチドに対する抗体であるgalcanezumabの安全性と有効性を評価することを目的と…
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