02_循環器系 急性心不全に対するガイドラインに沿った薬物療法の漸増は心不全による再入院や全死亡リスクを低減できますか?(RCT; STRONG-HF試験; Lancet. 2022) 急性心不全による入院後のガイドラインに基づく治療薬の用量と漸増ペースに関するエビデンスは不足しています。そこで今回は、急性心不全で入院した18~85歳の患者で、ガイドラインに沿った薬物治療が充分に行われていない患者を対象に、ガイドラインベースの薬剤用量の漸増をする場合(高強度ケア)と、通常ケアをす… 2022.12.10 02_循環器系
02_循環器系 治療抵抗性高血圧症に対するデュアルエンドセリン拮抗薬aprocitentanアプロシテンタンの有効性・安全性は?(DB-RCT; PRECISION試験; Lancet 2022) 治療抵抗性高血圧は心血管系リスクの上昇と関連しています。エンドセリンを介した経路は高血圧の病態に関与していますが、これまで肺高血圧症の治療標的となっていますが、動脈性高血圧症においては治療標的となっていません。したがって、エンドセリン経路は高血圧治療において、現在利用可能な薬剤で抑制されないままと… 2022.12.09 02_循環器系
08_炎症・免疫・アレルギー系 鉄欠乏性貧血を呈する炎症性腸疾患貧血の低リン血症に対してデルイソマルトース第二鉄とカルボキシマルトース第二鉄、どちらが良さそうですか?(DB-RCT; PHOSPHARE-IBD試験; Gut. 2022) 炎症性腸疾患(IBD)による貧血や鉄欠乏症の一般的な治療法である鉄剤の静脈内投与は、低リン酸血症を引き起こすことがあります。しかし、薬剤間の比較検討は充分になされていません。そこで今回は、カルボキシマルトース第二鉄(商品名:フェインジェクト)またはデリソマルトース第二鉄(デルイソマルトース第二鉄、… 2022.12.08 08_炎症・免疫・アレルギー系
01_中枢神経系 高血圧患者におけるアンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)治療はてんかん発症リスク低減と関連する?(傾向スコアマッチコホート研究; JAMA Neurol. 2022) 動脈性高血圧は、てんかん発症率の上昇と関連しています。動物実験の結果、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)療法がてんかん発作を抑制する可能性が示唆されました。しかし、ヒトにおけるARB治療の臨床データは充分ではありません。そこで今回は、高血圧患者において、ARB治療がてんかんの発生率低下と関連す… 2022.12.07 01_中枢神経系02_循環器系
02_循環器系 Fitbitは心房細動を精確に検出できますか?(Fitbit Heart試験; Circulation. 2022) 未診断の心房細動による罹患は、早期発見により予防できる可能性があります。多くの消費者向けウェアラブルには、脈拍を測定するための光電式容積脈波(PPG)センサーが搭載されています。不規則な心拍を検出するPPGベースのソフトウェアアルゴリズムは、ウェアラブルを使用する大規模な集団において診断されていな… 2022.12.06 02_循環器系
09_感染症 COVID-19治療に対するアンギオテンシン受容体拮抗薬は有益ですか?(RCT; CLARITY試験; BMJ 2022) アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)でレニン・アンギオテンシン系を阻害することにより、COVID-19の臨床転帰が改善されるかどうかについては議論の余地があります。そこで今回は、ARBであるテルミサルタンを主に用い、COVID-19の重症度への影響について、対照群と比較検討した多施設共同第3相ラ… 2022.12.05 09_感染症
07_腎・泌尿器系 低カリウム血症を呈する腹膜透析患者におけるカリウム補給の有効性はどのくらい?(Open-RCT; Am J Kidney Dis. 2022) 慢性腎臓病は世界的な公衆衛生上の問題です。腎代替療法(KRT)による治療を必要とする腎不全の有病率は上昇しており、特にアジアでは2020年から2030年にかけて倍増すると予想されています。2016年現在、タイでKRTを受けている患者数は100万人あたり346人と推定され、10年前に比べて3倍に増加… 2022.12.04 07_腎・泌尿器系
02_循環器系 症候性孤立性遠位型静脈血栓症患者におけるリバーロキサバン投与期間は6週間と3ヵ月投与、どちらが良さそうですか?(DB-RCT; RIDTS試験; BMJ 2022) 孤立性遠位部深型静脈血栓症(DVT)は下肢静脈に発症し、深部静脈血栓症全体の31~56%を占めます。孤立性遠位型DVTは一般的に近位型DVTよりも良性の疾患と考えられていますが、未治療の患者では近位静脈への進展や肺動脈への塞栓が22%という高い割合で報告されています。2件の研究で、初めて孤立性遠位… 2022.12.03 02_循環器系12_血液・造血器系
02_循環器系 心房細動患者における高強度インターバルトレーニングはQOLを向上できますか?(RCT; JAMA Netw Open. 2022) 心房細動(AF)患者は、機能的能力と生活の質(QOL)が低下しています。高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、他の心血管疾患患者において、中強度から強度の連続トレーニング(MICT)と比較して、機能的能力およびQOLの大きな改善を引き出すことが示されていますが、AFにおけるHIITはまだ充… 2022.12.02 02_循環器系
01_中枢神経系 降圧治療中の患者におけるSTRATIFY-転倒臨床予測モデルは転倒リスクを的確に評価できますか?(後向きコホート研究; STRATIFY試験; BMJ. 2022) 人口に占める高齢者の割合は増加しており、年齢とともに転倒リスクが高まることで、重傷や長期の身体障害につながる可能性があります。イングランドでは、転倒は65歳以上の約23万5千人の緊急入院に関連し、毎年23億ポンド(26億ドル、26億ユーロ)以上の国民保健サービスのコストとなっています。転倒の危険因… 2022.12.01 01_中枢神経系02_循環器系
01_中枢神経系 急性期虚血性脳卒中に対する血管内血栓除去術後の集中的な血圧管理は機能回復を妨げる?(PROBE法; ENCHANTED2/MT試験; Lancet 2022) 急性虚血性脳卒中に対する血管内血栓除去術後の最適な収縮期血圧のコントロール目標値は不明です。そこで今回は、血管内治療による再灌流後に血圧が上昇した患者を対象に、より集中的な治療目標とより低い治療目標による血圧低下治療の安全性と有効性を比較したENCHANTED2/MT試験の結果をご紹介します。中国… 2022.11.30 01_中枢神経系12_血液・造血器系
30_小児 おくるみは股関節異形成不全リスクを増加させる?(RCT; BMC Pediatr. 2021) モンゴルの伝統的な乳幼児の産着(おくるみ、swaddling、スワドリング)は、手足を伸ばし、股関節を内転させるため、股関節の成熟と形成に異常をきたし、股関節の発達異常(DDH)の一因となる可能性があります。しかし、おくるみとDDHリスクについては充分に検討されていません。そこで今回は、おくるみの… 2022.11.29 30_小児
01_中枢神経系 血圧を低下させると認知症の発症を予防できますか?(個人データのメタ解析; Eur Heart J. 2022) 観察研究では、高齢者における血圧と認知症発症のU字型関連が示されていますが、高血圧患者における血圧低下治療に関するランダム化比較試験では、このアウトカムに関する結果が一貫していないことが示されています。そこで今回は、認知症予防のための血圧低下治療の効果について検証した5件の主要なランダム化二重盲検… 2022.11.28 01_中枢神経系02_循環器系
09_感染症 アスピリン使用中の高齢患者におけるヘリコバクター・ピロリ除菌は消化性潰瘍出血を予防できますか?(RCT; HEAT試験; Lancet 2022) アスピリン投与患者における消化性潰瘍は、Helicobacter pylori(H pylori)感染と関連していることが報告されています。しかし、ピロリ除菌によりアスピリン誘発の消化性潰瘍を予防できるのかについては明らかとなっていません。そこで今回は、H pylori除菌がアスピリンに関連する潰… 2022.11.27 09_感染症
09_感染症 コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の治療における亜鉛投与の効果はどのくらい?(DB-RCT; Clin Infect Dis. 2022) 亜鉛の補給は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する潜在的な治療法と考えられています。しかし、充分に検討されておらず、また結果の一貫性は示されていません。そこで今回は、COVID-19感染症の成人患者における亜鉛の有効性を検討した二重盲検ランダム化比較試験の結果をご紹介します。本試験は… 2022.11.26 09_感染症
01_中枢神経系 認知症患者の死亡率に対するコリンエステラーゼ阻害剤の効果はどのくらいか?(RCTおよび非RCTのメタ解析; Neurology. 2022) コリンエステラーゼ阻害薬は認知症患者の死亡リスクに影響するのか?コリンエステラーゼ阻害薬(ChEI)は神経作用に加えて心血管系への作用があり、死亡率を変化させる可能性がありますが、充分に検討されていません。そこで今回は、ChEIによる治療が... 2022.11.25 01_中枢神経系
02_循環器系 急性心不全患者におけるポイントオブケアは、通常ケアと比較して死亡リスクを低減する?(段階的ウェッジクラスターRCT; COACH試験; N Engl J Med. 2022) 急性心不全の患者は、有害事象リスクが不明であることや迅速なフォローアップの選択肢が充分でないことから、頻繁にあるいは計画的に入院させられています。臨床医が患者を退院させるか入院させるかの判断を支援する戦略を用い、外来診療での迅速なフォローアップと組み合わせることが転帰に影響を与えるかどうかはまだ不… 2022.11.24 02_循環器系
13_悪性腫瘍 頭頸部癌に対するがん休眠療法(メトロノミック療法・低用量抗がん剤治療)の効果はどのくらい?(RCT; J Clin Oncol. 2022) 進行性頭頸部扁平上皮癌の治療に承認されているレジメンは、その費用の問題から、中低所得国の患者の1~3%しか利用できていません。以前の研究では、がん休眠療法(メトロノミック療法・少量あるいは低用量抗がん剤治療)がこの環境における頭頸部癌患者の生存率を改善しました。また、レトロスペクティブデータでは、… 2022.11.23 13_悪性腫瘍
02_循環器系 カナグリフロジンの心血管系への影響は腎機能やアルブミン尿により異なりますか?(CANVAS・CREDENCEのプールデータ; J Am Coll Cardiol. 2022) 2型糖尿病(T2DM)患者は、心不全による入院(HHF)を含め、心血管(CV)リスクが高いことが報告されています。CANVAS(CANagliflozin cardioVascular Assessment Study)プログラムおよびCREDENCE(Canagliflozin and Rena… 2022.11.22 02_循環器系05_内分泌代謝系
02_循環器系 降圧薬の服薬アドヒアランスが良いと脳卒中後の心血管イベントおよび転倒のリスクを低減できる?(後向きコホート研究; PRECISE試験; Hypertension. 2022) 脳卒中後の転倒リスクを増加させることなく、降圧剤が主要な有害心血管イベント(MACE)を回避するのに役立つかどうかに関する実環境でのエビデンスは限られています。そこで今回は、脳卒中後のMACEおよび入院を要する転倒の発生率と降圧薬のアドヒアランスとの関連について検討した後向きコホート研究の結果をご… 2022.11.21 02_循環器系