Ezetimibe Lipid-Lowering Trial on Prevention of Atherosclerotic Cardiovascular Disease in 75 or Older (EWTOPIA 75): A Randomized Controlled Trial Ouchi Y et al. Originally published22 Aug 2019https://doi.org/10.1161/CIRCULATIONAHA.118.039415Circulation. ;0:null
Clinical Trial Registration: URL: https://www.umin.ac.jp Unique identifier: UMIN000001988.
【背景】
75歳以上の高齢者におけるLDL-C低下療法による冠動脈疾患(CAD)イベントの一次予防に関するエビデンスは不十分である。 本試験では、エゼチミブによるLDL-C低下療法が高齢患者の心血管イベントの一次予防に役立つかどうかを検討した。【方法】
日本の医療機関363施設において、多施設、前向き、ランダム化、非盲検、エンドポイント盲検化評価では、冠動脈疾患の病歴のない75歳以上のLDL-Cの患者に対するエゼチミブの予防効果を調べた。 食事カウンセリングを受けたすべての患者は、施設、年齢、性別、ベースラインLDL-Cで層別化され、エゼチミブ(1日1回10 mg)と通常のケアを受けるようにランダムに割り当てられた(1:1)。 主なアウトカムは、突然の心臓死、心筋梗塞、冠動脈血行再建、または脳卒中の複合だった。【結果】
・3,796人の患者が2009年5月から2014年12月の間に登録され、1,898人がエゼチミブ対コントロールにランダムに割り当てられた。 ・追跡期間の中央値は4.1年だった。適切なインフォームドコンセントの欠如およびその他のプロトコル違反のために182および203人の患者を除外した後、それぞれ1,716人(90.4%)および1,695人(89.3%)の患者が一次解析に含まれた。 ・エゼチミブは、主要転帰の発生率を低下させた(ハザード比[HR] =0.66; 95%信頼区間[CI] 0.50〜0.86; P = 0.002)。 ・二次転帰に関しては、対照群よりもエゼチミブ群で複合心イベント(HR =0.60; 95%CI 0.37〜0.98; P = 0.039)および冠動脈血行再建(HR =0.38; 95%CI 0.18〜0.79; P = 0.007)の発生率は低かった。 ・しかし、試験群間で脳卒中、総死亡、または有害事象の発生率に差はなかった。【結論】
エゼチミブによるLDL-C低下療法は心血管イベントを予防し、LDL-Cが上昇した75歳以上の個人の初期予防にLDL-C低下の重要性を示唆した。 試験の非盲検的性質、その早期終了およびフォローアップの問題を考慮すると、観察された利益の大きさは慎重に解釈されるべきである。
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