Sudden Cardiac Death Among Persons With Diabetes Aged 1-49 Years: A 10-year Nationwide Study of 14,294 Deaths in Denmark
Thomas Hadberg Lynge et al.
Eur Heart J.2019
- PMID: 31848583
- DOI: 10.1093/eurheartj/ehz891
【目的】
本研究の目的は、糖尿病(DM)の有無にかかわらず1〜49歳における心臓突然死(SCD)の全国発生率(IR)を比較することだった。
【方法】
調査対象集団は、2000-09年におけるデンマークの1〜49歳の人で構成され、10年間の14,294人の死亡すべてが含まれている。これは2,710万人年に相当する。
【結果】
・非常に記述的なデンマークの死亡証明書を使用することにより、予期しない突然の死亡1,698が特定された。
・剖検報告書、退院概要、およびデンマークのレジストリレビューを通じて、SCD1,363症例を特定した。
・デンマーク医薬品統計登録簿を使用して、タイプ1 DMおよびタイプ2 DMの患者を特定した。
・14,294人のうち、DMが669人あり、そのうち118人がSCD(全SCDの9%)に罹患しており、SCDが若年DM患者の主要な死因となっていた。1-35歳の人々のうち、SCD-DMのIRは10万人年あたり21.9であったのに対し、DMを持たない人では10万人年あたり2.6であった。
★IR比 =8.6、95%信頼区間(CI)5.8〜28.6
—-
・36〜49歳の年齢範囲では、DMのない人の100,000人年あたり19.7に対して、DMのある人のIRは100,000人年あたり119.8だった。
★IR比 =6.1、95%CI 4.7〜7.8
【結論】
1〜35歳の若年DM患者では、DMのない若者に比べてSCD IRが8倍以上高いことが明らかとなった。
本研究は、若年DM患者における心血管リスクの早期モニタリングと評価の必要性を強調している。
【コメント】
アブストのみ。
糖尿病患者における突然死リスクについては、以前から指摘されていたと記憶しています。しかし、ここまで大規模な(例数の多い)研究はなかったと記憶しています。
この突然死リスクについては、心血管イベントの一つと捉えてしまうと、どうしてもイベント数が少ないため注目されないように感じています。
おそらく認知できていない突然死は多いと考えられます。したがって、この突然死を如何に防ぐのかについて議論して対策を講じる必要があると考えられます。そして、あわせて突然死予防と患者予後について検証していく必要があると考えられます。
今後に期待。
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