2024年11月21日猫薬プロジェクト3rd〜ある薬剤師の備忘録〜 | COVID-19による30日死亡率に関する危険因子

介護施設におけるCOVID-19入居者の30日死亡率に関連する危険因子には何がある？

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2021.02.25

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COVID-19による死亡リスク
介護施設におけるCOVID-19に関連する死亡の危険因子とは？
根拠となった論文の抄録
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COVID-19による死亡リスク

コロナウイルス疾患2019（COVID-19）のパンデミックは、介護施設に深刻な影響を与えています。介護施設住民は、一般集団と比較して脆弱であるため、死亡を含めて有害アウトカムのリスクが高い。

介護施設住民の死亡リスク因子を特定するためには理解の向上が必要であることから、リスク因子の特定が急務であると考えられます。

介護施設におけるCOVID-19に関連する死亡の危険因子とは？

臨床試験の結果によれば、加齢、糖尿病、慢性腎臓病、発熱、息切れ、頻脈、低酸素症、中等度以上の認知障害、中等度以上の障害が30日以内の死亡リスク増加との関連、一方、女性は死亡リスク低下と関連していました。

特に高齢、男性、認知機能および身体機能の低下が死亡率と独立して関連していましたが、COVID-19に関連するというより、一般的な集団における死亡リスクの因子となるようなものばかりでした。

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✅まとめ✅ 介護施設におけるCOVID-19入居者において、特に高齢、男性、認知機能および身体機能の低下が死亡率と独立して関連していた。

根拠となった論文の抄録

試験の重要性：コロナウイルス疾患2019（COVID-19）のパンデミックは、介護施設に深刻な影響を与えている。脆弱な介護施設住民は有害アウトカムのリスクが高いが、介護施設住民の死亡リスク因子を特定するためには理解の向上が必要である。

目的：COVID-19を有する米国の介護施設居住者における30日間全死亡の危険因子を特定すること。

試験デザイン、設定、参加者：このコホート研究は、2020年3月16日～9月15日の間にポリメラーゼ連鎖反応（PCR）検査により重症急性呼吸器症候群コロナウイルス 2（SARS-CoV-2）感染が確認されたCOVID-19関連症状を有する米国の介護施設住民5,256例のうち、米国の介護施設351施設で実施された。

曝露：年齢、性別、人種／民族、症状、慢性疾患、身体機能および認知機能を含む住民レベルの特徴。

主要アウトカムおよび測定：SARS-CoV-2検査の最初の陽性結果から30日以内の何らかの原因による死亡。

結果：介護施設入居者5,256例（女性3,185例［61％］、年齢中央値 79歳［中間値幅 69～88歳］、白人入居者 3,741例［71％］、黒人入居者 909例［17％］、その他の人種／民族 586例［11％］）を対象に、COVID-19検査を実施した。
75～79歳の居住者と比較して、80～84歳の居住者では死亡オッズが1.46倍（95％CI 1.14～1.86）、85～89歳の居住者では1.59倍（95％CI 1.25～2.03）、90歳以上の居住者では2.14倍（95％CI 1.70～2.69）高かった。女性は男性よりも30日死亡リスクが低かった（オッズ比[OR] 0.69［95％CI 0.60-0.80］）。2つの併存疾患が死亡率と関連していた：糖尿病（OR 1.21［95％CI 1.05～1.40］）と慢性腎臓病（OR 1.33［95％ 1.11～1.61］）。
発熱（OR 1.66［95％CI 1.41～1.96］）、息切れ（OR 2.52［95％CI 2.00～3.16］）、頻脈（OR 1.31［95％CI 1.04～1.64］）、低酸素症（OR 2.05［95％CI 1.68～2.50］）も30日死亡リスクの増加と関連していた。
認知機能障害のない居住者と比較して、中等度認知障害のある居住者の死亡オッズは2.09倍（95％CI 1.68〜2.59）、重度認知障害のある居住者の死亡オッズは2.79倍（95％CI 2.14〜3.66）であった。身体機能に障害のないまたは制限のある居住者と比較して、中等度の障害のある居住者の死亡オッズは1.49倍（95％CI 1.18〜1.88）であり、重度の障害のある居住者の死亡オッズは1.64倍（95％CI 1.30〜2.08）であった。

結論と関連性：COVID-19を有する米国の介護施設入居者を対象としたこのコホート研究では、高齢、男性、認知機能および身体機能の低下が死亡率と独立して関連していた。これらの危険因子を理解することは、この集団における死亡率の臨床予測モデルの開発に役立つ可能性がある。