Potential for cervical cancer incidence and death resulting from Japan’s current policy of prolonged suspension of its governmental recommendation of the HPV vaccine
Asami Yagi et al.
Sci Rep. 2020 Sep 29;10(1):15945. doi: 10.1038/s41598-020-73106-z.
PMID: 32994516
PMCID: PMC7524737
DOI: 10.1038/s41598-020-73106-z
背景
2013年には、HPVワクチン接種後に女児に多様な症状が現れるという報告が日本のメディアに登場した。厚労省はすぐに対応し、ワクチンの接種勧奨の一時中止を発表した。やがてHPVワクチン接種率はほぼゼロにまで低下した。
方法
今回の研究では、この政策決定によって増加するであろう将来の子宮頸がん罹患数と死亡数の潜在的な数値を計算した。
結果
・年間のワクチン接種数が毎日均等に分布していると仮定した。
・2000年度生まれの女性の将来の罹患・死亡増加数は、2001年度生まれでは3,651例と904例、2002年度生まれでは4,566例と1,130例、2002年度生まれでは4,645例と1,150例、2003年度生まれでは4,657例と1,153例と推定される。
罹患数のグラフ
死亡数のグラフ
・2020 年度には、2004 年度生まれの女性のリスクが大幅に増加し、将来子宮頸がんに罹患するリスクが1日あたり12.0例、進行性の子宮頸がんによる死亡リスクが1日あたり3.0例となっている。
このような状況を誰も受け入れることができるはずがない。我々は、政府に対し、一日も早くワクチン推奨の再開を切にお願う。
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