SARS-CoV-2感染者に接触した医療従事者に対する予防的なヒドロキシクロロキン使用は、プラセボと比較して、COVID-19発症を予防できますか?(RCT; JAMA Intern Med. 2020)

Efficacy and Safety of Hydroxychloroquine vs Placebo for Pre-exposure SARS-CoV-2 Prophylaxis Among Health Care Workers: A Randomized Clinical Trial

Benjamin S Abella et al.

JAMA Intern Med. 2020 Sep 30. doi: 10.1001/jamainternmed.2020.6319. Online ahead of print.

PMID: 33001138

DOI: 10.1001/jamainternmed.2020.6319

Trial registration: ClinicalTrials.gov Identifier: NCT04329923.

試験の重要性

コロナウイルス疾患2019(COVID-19)の患者をケアする医療従事者(HCW)は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に曝露するリスクがある。

現在、我々の知る限りでは、リスクのある個人に対して有効な薬理学的予防法は存在しない。

目的

COVID-19患者に曝露した病院内HCWにおいて、曝露前予防戦略を用いてSARS-CoV-2の感染を予防するためのヒドロキシクロロキンの有効性を評価すること。

試験デザイン、設定、および参加者

このランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験(The Prevention and Treatment of COVID-19 With Hydroxychloroquine Study)は、都市部の第三次病院2施設で実施され、2020年4月9日から2020年7月14日までに登録された。追跡調査は2020年8月4日に終了した。

この試験では、病院に勤務する常勤のHCW(医師、看護師、認定看護助手、救急救命士、呼吸療法士)132例をランダム割り付けし、そのうち125例は当初無症状かつ鼻咽頭拭い液でSARS-CoV-2が陰性であった。

この試験は、予定されていた参加者200例を登録する前に、無益と判断されたため早期に中止された

介入

ヒドロキシクロロキン600mgを1日1回、または(錠剤の)大きさを調整したプラセボを8週間経口投与。

主要アウトカムおよび測定法

主要アウトカムは、治療期間中8週間の鼻咽頭拭い液により決定されたSARS-CoV-2感染の発生率であった。

副次的アウトカムとして、副作用、治療中止、SARS-CoV-2抗体の有無、QTc延長の頻度、SARS-CoV-2陽性者の臨床転帰が含まれた。

結果

・ランダム化された132例(年齢中央値、33歳[範囲:20~66歳]、女性91例[69%])のうち、125例(94.7%)が主要アウトカムの評価対象となった。

・ヒドロキシクロロキン投与群とプラセボ群では、感染率に有意差は認められなかった(64例中4例[6.3%] vs. 61例中4例[6.6%];P>0.99)。

・軽度の有害事象は、プラセボと比較してヒドロキシクロロキン投与群でより一般的であった(45% vs. 26%;P = 0.04)。また治療中止率は両群で同程度であった(19% vs. 16%;P = 0.81)。

・QTcの変化の中央値(ベースラインから4週間の評価まで)は両群間で差がなかった(ヒドロキシクロロキン群 4ミリ秒、95%CI -9~17% vs. プラセボ群 3ミリ秒、95%CI -5~11%;P = 0.98)。

・SARS-CoV-2が陽性となった参加者8例(6.4%)のうち、6例がウイルス性症状を発症した。入院を必要とした者はおらず、全員が臨床的に回復した。

結論および関連性

このランダム化臨床試験では、早期終了により限定されたが、COVID-19患者に曝露された病院勤務のHCWにおける曝露前予防としてヒドロキシクロロキンを8週間毎日投与しても、臨床的な有益性は認められなかった。

✅まとめ✅ 患者ケアによりSARS-CoV-2感染の可能性が高い医療従事者における予防的ヒドロキシクロロキン使用は、プラセボと比較して、COVID-19発症に差は認められなかった

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