Continuous hydroxychloroquine or colchicine therapy does not prevent infection with SARS-CoV-2: Insights from a large healthcare database analysis.
Gendelman O et al.
Autoimmun Rev. 2020 May 4:102566. doi: 10.1016/j.autrev.2020.102566. [Epub ahead of print]
PMID: 32380315
DOI: 10.1016/j.autrev.2020.102566
KEYWORDS: Autoimmunity; COVID-19; Colchicine; Hydroxychloroquine; Rheumatic disease; SARS-CoV-2
背景
リウマチ性疾患/自己免疫疾患患者の治療に一般的に使用されているヒドロキシクロロキンやコルヒチンなどの一部の疾患修飾薬は、「コロナウイルス病2019」(COVID-19)の潜在的な治療薬として研究が進められている。しかし、これらの薬剤の予防ツールとしての役割はまだ明らかになっていない。
方法
本研究は、2020年2月23日から2020年3月31日までの調査期間中に「重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型」(SARS-CoV-2)のスクリーニングを受けた全患者を含む大規模な医療用コンピュータ化データベースに基づくレトロスペクティブ研究である。
SARS-CoV-2陽性者と陰性者との間で、ヒドロキシクロロキン/コルヒチン療法の投与率を比較した。
結果
・全サンプル14,520人の被験者を対象にSARS-CoV-2感染症のスクリーニングが行われ、1,317人が陽性となった。
・SARS-CoV-2感染陽性者と陰性者の間では、ヒドロキシクロロキンまたはコルヒチンの使用率に有意差は認められなかった。
★ヒドロキシクロロキン:陽性0.23% vs. 陰性0.25%
★コルヒチン:陽性0.53% vs. 陰性0.48%
結論
これらの所見は、SARS-CoV-2感染症との戦いにおけるこれらの薬剤の保護的役割に疑問を投げかけている。
コメント
COVID-19に対するヒドロクロロキンあるいはコルヒチンの効果について検証した後向き研究。
本結果によると、両薬剤の効果はないさそうとのこと。ヒドロクロロキンについては、過去の報告と一致していますね。
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