Hand hygiene and risk of influenza virus infections in the community: a systematic review and meta-analysis.
Wong VW et al.
Epidemiol Infect. 2014 May;142(5):922-32.
doi: 10.1017/S095026881400003X. Epub 2014 Jan 24.
PMID: 24572643
PMCID: PMC4891197
背景
季節性およびパンデミックインフルエンザに対する地域密着型の予防戦略は、公衆衛生に対する潜在的な脅威を最小限に抑えるために不可欠である。
目的
地域社会でのインフルエンザ感染を減らすための手指衛生介入の有効性を評価し、手指衛生の有効性に対する緯度、温度、湿度の修正効果を調査することだった。
方法・結果
最初の検索で論文979件を特定し、ランダム化比較試験10件が選択基準を満たした。手指衛生とフェイスマスクの組み合わせは、実験室で確認されたインフルエンザに対して統計的に有意な有効性があることが分かったが、手指衛生だけでは認められなかった。メタ回帰モデルでは、手指衛生の有効性に対する緯度、温度、または湿度の統計的に有意な影響は特定されなかった。
結論
本調査結果は、インフルエンザ伝播の複数のモードから保護する介入の潜在的な重要性を強調しており、手指衛生の適度な有効性は、手指衛生以外の追加対策もインフルエンザを制御するために重要であることを示唆している。
コメント
手指衛生とフェイスマスクの効果を検証した研究。
統合された研究数が少ないため、結論は出せませんが、手指衛生の効果はありそうですね。マスクはしてもしなくても、そこまで効果に差はなさそう。まぁウイルスはマスクを透過するので当然の結果ですね。ここの部分はあまり理解されていませんが、マスクは透過性が重要です。
ではマスクをする意義は何なのでしょうか。答えはウイルス保有者のくしゃみや咳から飛沫感染を防ぐことです。何にでも言えることですが、対策を「なぜ行うのか?」、ここを意識する癖をつけた方が良いですね。
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