A Novel Intranasal Therapy of Azelastine With Fluticasone for the Treatment of Allergic Rhinitis
Randomized Controlled Trial
Warner Carr et al.
J Allergy Clin Immunol. May 2012
PMID: 22418065
DOI: 10.1016/j.jaci.2012.01.077
背景
中等度から重度のアレルギー性鼻炎(AR)は、多くの患者が複数の治療法を使用し、限られた症状制御を達成するため、治療が困難である。より効果的な治療法を開発し、現在の基準と直接比較して、十分に管理されたランダム化された前向き研究で検証する必要がある。
目的
研究の目的は、中程度から重度の季節性アレルギー性鼻炎(SAR)患者におけるMP29-02(アゼラスチンとプロピオン酸フルチカゾン[FP]の新規製剤)の有効性を調査し、その有効性を個々の治療(鼻腔内アゼラスチンあるいは鼻腔内FP)と比較することであった。これらの治療は、アレルギー性鼻炎患者における第一選択療法である。
方法
中等度から重度のSARを有する患者338人(12歳以上)を、多施設、ランダム化、二重盲検、プラセボおよび実薬対照、並行群間試験を3件実施した(MP4002 [NCT00651118 ]、MP4004 [NCT00740792]、およびMP4006 [NCT00883168])。
各試験は、異なるアレルギーシーズン中に14日間実施された。
主要な有効性の変数は、ベースラインからの朝と夕方における治療期間にわたる反射性鼻症状スコア(範囲 0-24)変化の合計だった。メタ分析の結果には、疾患の重症度と関連するレスポンダー基準での応答時間に応じた有効性が含まれていた。
結果
・MP29-02のメタ分析では、FP(-5.1 [SD、4.9]、P <.001)、アゼラスチン(- 4.4 [SD、4.8]、P <.001)、またはプラセボ(-3.0 [SD、4.2]、P <.001)だった。
・上記のベネフィットは、評価の最初日から観察された。個々の鼻の症状が改善され、最も重症の患者でも改善された。
・中等度から重度のアレルギー性鼻炎患者において、MP29-02(アゼラスチン+FP点鼻)は一貫してFPおよびアゼラスチン単独よりも効果が高かった。
結論
MP29-02は、アレルギー性鼻炎患者における第一選択療法よりも優れていることを実証した。
中等度から重度のアレルギー性鼻炎患者において、MP29-02使用は、より良好な症状コントロールを達成し、ガイドラインで推奨される薬物療法よりも、症状が早く制御された。
コメント
アブストのみ。
以前の報告によれば、抗ヒスタミン薬よりもステロイド点鼻の方が、アレルギー性鼻炎の症状抑制が強かった。
さて、今回の検討結果により、アゼラスチン+フルチカゾン合成点鼻薬は、アゼラスチン点鼻あるいはフルチカゾン点鼻単独使用に比べて、アレルギー性鼻炎の症状コントロールが良好であった。
ただし試験参加者は、中等度から重度のアレルギー性鼻炎患者である。軽症患者での併用効果がどの程度かは不明。
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