インフルエンザ患者においてラピアクタ®️とタミフル®️はどちらが優れていますか?(SR&MA; Yonsei Med J. 2017)

この記事は約3分で読めます。
ランキングに参加しています!応援してもよいよという方はポチってください!

Comparison of Efficacy of Intravenous Peramivir and Oral Oseltamivir for the Treatment of Influenza: Systematic Review and Meta-Analysis.

Lee J et al.

Yonsei Med J. 2017 Jul;58(4):778-785.

doi: 10.3349/ymj.2017.58.4.778.

PMID: 28540991

目的

ペラミビルは、インフルエンザ患者における効果的な単回投与治療の即時送達のための、最初の静脈内投与されるノイラミダーゼ阻害剤である。ただし、これらの患者の経口オセルタミビルと比較して、静脈内(IV)ペラミビル治療に関するデータは限られている。

方法

系統的レビューとメタ分析により、季節性インフルエンザ患者の治療のために、ペラミビル静注とオセルタミビル経口薬の有効性を比較した。関連する臨床試験について、MEDLINE、EMBASE、およびCochrane Central Registerが検索された。

結果

・試験参加者1,676人を含む合計7つの試験[ランダム化比較試験(RCT)2件と非ランダム化観察試験5件]が最終的に分析された。ペラミビルおよびオセルタミビルで治療された患者の総数は、それぞれ956人および720人だった。

・全体として、発熱の緩和時間は、オセルタミビル治療群と比較して、ペラミビル治療群の方が短かった[平均差(MD) = -7.17時間, 95%信頼区間(CI)-11.00〜 -3.34]。

・特に、観察研究(n = 4)および外来患者の研究(n = 4)のプール分析により、ペラミビル治療群の優位性が示された(MD = -7.83時間, 95%CI -11.81〜 -3.84およびMD = -7.71時間, 95%CI -11.61〜 -3.80)。

・死亡率、入院期間、入院48時間後のウイルス力価の変化、およびこれらの患者における有害事象の発生率は、2つのグループ間で有意な差はなかった。

結論

ペラミビル静注療法は、インフルエンザ患者における経口オセルタミビル療法と比較して、発熱の緩和時間を短縮する可能性がある。ただし、使用可能なRCTが少なく、方法論的な制限があるため、メタ分析から明確な結論を引き出すことはできなかった。

コメント

アブストのみ。

オセルタミビルと比較して、ペラミビルの方が解熱までの時間が7時間程度短かった。また有害事象については差が認められなかった。個人的には、ほとんど差がないと感じた。ペラミビルは静脈注射であるため、経口で内服できない場合かつ重症患者に対しての治療選択肢となると考えられる。

✅まとめ✅ インフルエンザ患者におけるラピアクタ®️使用はタミフル®️よりも解熱時間が7時間短いかもしれない

参考文献

1: Lee J, Park JH, Jwa H, Kim YH. Comparison of Efficacy of Intravenous Peramivir and Oral Oseltamivir for the Treatment of Influenza: Systematic Review and Meta-Analysis. Yonsei Med J. 2017 Jul;58(4):778-785. doi: 10.3349/ymj.2017.58.4.778. Review. PubMed PMID: 28540991; PubMed Central PMCID: PMC5447109.

コメント

タイトルとURLをコピーしました