救急診療部での転倒した高齢者患者における転倒ハイリスクおよび有害事象スクリーニング質問票は有用ですか?(Acad Emerg Med. 2018)

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A High-yield Fall Risk and Adverse Events Screening Questions From the Stopping Elderly Accidents, Death, and Injuries (STEADI) Guideline for Older Emergency Department Fall Patients.

Sri-On J et al.
Acad Emerg Med. 2018 Mar 25. doi: 10.1111/acem.13413. [Epub ahead of print]
PMID: 29575248 

目的

高齢者が転倒のため救急部(ED)を受診した後、その後の有害事象を予測し、再発性転倒に関連する要因を特定するために、STEADI質問応答で転倒の再発を予測できるかどうかを検討する。

方法

都市教育病院2施設において前向き研究を行った。偶発的転倒のためにEDを受診した65歳以上の患者を対象とした。データは、転倒に関連する併存疾患、転倒リスクが高い医薬品、およびSTEADIガイドライン勧告からの12個の質問に対する回答について収集れた。

本研究のアウトカムは、死亡率、ED再入院、転倒後の入院、再転倒、および複合アウトカムとして定義された6ヶ月の有害事象数であった。

結果

・フォローアップを完了した患者は548人(86.3%)、そのうち6ヶ月以内に有害事象を経験した患者は243人(44.3%)であった。多変量解析では、STEADIガイドラインからの7つの質問が様々なアウトカムを予測した。
★「転倒の既往がありますか?」という質問:転倒に対するオッズ比(OR)= 2.45、95%信頼区間(CI)1.52〜3.97
★「歩行時に不安定さを感じますか?」という質問:OR = 2.34、95%CI 1.44〜3.81


・「自分の足について何らかの感覚を失った?」という質問は再転倒を予測した。
・再転倒リスクに加えて、

「杖あるいは歩行器を保有または使用するように勧められていますか?」、

「時々軽い頭痛を感じたり、通常よりも疲れている時に薬を服用したりしますか?」、

「睡眠補助や気持ちを高めるために薬を服用しますか?」、

「トイレに急具時がありますか?」

という補足的な質問は、転倒以外のアウトカム発生を予測した。

結論

STEADIガイドラインにおける個別質問7個は、6ヶ月以内の有害アウトカム増加と関連していたが、STEADIスコアが4以上の場合は有害アウトカムを予測しなかった。
これらのことから、3つのカテゴリー(転倒の既往、身体活動、および高転倒リスク薬)に分類され、救急医師が高リスクの転倒患者を評価して総合的な転倒評価に役立つと考えられる。


コメント

アブストのみ。
本研究では、転倒で救急を受診した高齢者に対して、7つの質問をすることで、再転倒リスクを評価した。7つのうち2つの質問が、特に転倒リスクを評価することに役立ちそうだった。
STEADIガイドラインの個別質問7つを行い、個々の転倒リスクを評価、転倒リスク回避のために、それぞれ対策することができるかもしれない。
しかし現段階においては、外挿性および有効性の根拠は足りないと考えられる。続報に期待。

✅まとめ✅ STEADYガイドラインの質問で転倒再発リスクを評価できるかもしれない


参考文献

NCBI - WWW Error Blocked Diagnostic

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