AHEADMAP会報誌・臨床批判Vol.2 No.1
今回は雑記です。
Evidence-Based Medicine(EBM)という行動様式における重要性について寄稿いたしました!!
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思い返すと2016年11月に参加した神奈川EBM実践研究会で初めてメタ認知という言葉を知りました。そして当時の名郷先生のご講演に呑み込まれました。こんなにも力と熱を持った講演は聞いたことがありませんでした(所々にユーモアを散りばめていました)。
これを機に哲学や論文の批判的吟味に興味を持つようになりました。
実臨床における治療効果はどのくらいなのか、企業パンフレットや添付文書からでは得られない情報が論文には詰まっていました。
英語については齧った程度のレベルだったため、論文を読み始めた当初は確かに大変でした。
全てに言えることかもしれませんが、物事の初動はエナジーが必要なものです。
それを乗り越えてでも論文には読む価値と確かな魅力がありました。
その上でエビデンスだけでなく、様々な情報や患者の意向を合わせshared decision making を続けていくことの重要性にも気がつくことができました。
自己目的的に俯瞰すること、これは正にメタ認知そのものです。所詮ヒトの経験は一般化することはできません。これはエビデンスも同様です。しかし個人の意思が介在しない情報の曖昧な確からしさがエビデンスにはあります。
だからこそ治療することも治療しないことも後押しできるのかもしれません。治療する前提であるということは、治療したい “ワタシ” がいるに他なりません。一歩立ち止まり、なぜ治療したいのか、その治療が本当に必要なのか、必要とする根拠は何なのか、改めて自己に問いかけたほうが良いのかもしれません。
まだほんの数年ですが、EBM的行動様式を実践することで見えてきた景色があります。この景色は恐らく来年には見えなくなっていると思います。それほど医療の進歩は早く論文の数が多いのです。
今現在、最も良いであろうと考えられる選択をするために手持ちのカードを増やしていく、そして捨てていく、新しいカードと取り替えていく、このような行動が過去を見直し、今日の実践、そして明日の行動へと繋がっていくのではないでしょうか。
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