07_腎・泌尿器系

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02_循環器系

【ゆるく批判的吟味】駆出率が保たれている心不全(HFpEF)患者におけるエンパグリフロジンの効果は?(DB-RCT; EMPEROR-Preserved試験; N Engl J Med. 2021)

これまで駆出率の低下した心不全(HFrEF)患者に対する治療薬の承認が相次いでいますが、駆出率の保たれた心不全(HFrEF)に対する治療薬はありません。SGLT2阻害薬は、尿中にグルコースを排出することで血糖を低下させる糖尿病治療薬として承認されましたが、その作用機序から慢性腎臓病(CKD)や心不全患者への治療効果が期待されています。そこで今回は、2021年8月27日の欧州心臓学会の国際会議(ESC Congress)で発表されましたEMPEROR-Preserved試験の結果を…
02_循環器系

透析患者の心血管イベントおよび残存腎機能に対するACE阻害薬/ARBの効果はどのくらい?(RCTのメタ解析; BMC Nephrol. 2017)

心血管イベントは、透析患者の主要な死因であり、死亡率は一般人口の7〜30倍であることが報告されています。これまでに行われた透析患者を対象とした観察研究では、残存糸球体濾過量(GFR)の漸次低下と死亡率の上昇との関連が報告されていますが、透析患者の生存率や残存腎機能との因果関係は確立されていません。
07_腎・泌尿器系

非透析CKD患者においてTSATが全死亡および心血管イベントのリスク増加と関連する(コホート研究; CKDopps試験; J Am Soc Nephrol. 2021)

鉄欠乏症は、骨髄中の鉄貯蔵量の減少として定義され、CKD患者の30〜45%に見られる一般的な疾患です。鉄欠乏症はさらに絶対的なものと機能的なものに分類され、後者は鉄貯蔵量がないことで定義され、前者は十分な赤血球造血を確保するために鉄が不足していることを…
02_循環器系

高血圧合併の正常高値アルブミン尿を呈する2型糖尿病患者におけるベナゼプリル+バルサルタン併用療法は各単剤療法と比較して微量アルブミン尿を予防しない(PROBE法; VARIETY試験; PLoS Med. 2021)

ほとんどの糖尿病患者では、糸球体濾過量(GFR)の漸進的な低下と並行して、アルブミン尿が経時的に増加していきます。アルブミン尿の増加とGFRの低下はともに連続しています。しかし、従来の尿中アルブミン排泄量の閾値である20または200μg/分…
02_循環器系

CKDステージ3~5患者における腎臓および心血管アウトカムに対するACE阻害剤の有益性は?(RCTのNWM; Drugs. 2020)

CKDに対するACE阻害薬/ARBの有益性は? 慢性腎臓病(CKD)は、世界的な健康問題であり、医療システムに大きな経済的損失をもたらしています。CKDのステージ1~5の平均罹患率は13.4%、ステージ3~5は10.6%であることが報告され...
02_循環器系

腎機能低下患者におけるメトホルミンの有効性と安全性はどのくらいですか?(SR&MA; Diabetes Obes Metab. 2021)

メトホルミンの適正使用に関するRecommendation(2019年8月5日改訂版) メトホルミンは古くから使用されている薬剤ですが、2型糖尿病治療において、日本を除く多くの国で第一選択とされています。腎機能排泄型の薬剤であるメトホルミン...
02_循環器系

尿酸降下療法と治療関連有害事象、肝障害、主要心血管系有害事象(MACE)との関連性はどのくらいですか?(RCTのNWM; Pharmacotherapy. 2021)

尿酸降下療法で安全性に違いはあるのか? 高尿酸血症は、痛風、腎障害、心血管イベントを引き起こす可能性のある一般的な疾患です。高尿酸血症患者に対しては、生活習慣への介入(プリン体を多く含む飲食の摂取制限など)がうまくいかない場合、経口薬が主な...
04_消化器系

プロトンポンプ阻害剤および併用薬と急性腎障害リスクとの関連性はどのくらいですか?(ネステッドケースコントロール研究; BMJ Open. 2021)

PPI単独よりも併用薬の種類によりAKIリスクが増加する? これまでの研究で、プロトンポンプ阻害剤(proton pump inhibitors, PPI)の使用と、急性腎障害(acute kidney injury, AKI)、急性尿細管...
07_腎・泌尿器系

透析患者におけるNSAIDs使用は心血管リスクとなりますか?(韓国 症例クロスオーバー試験; Nephrol Dial Transplant. 2021)

透析患者においてはNSAIDsを使用しても問題ないのか? 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、疼痛や炎症性疾患の治療に広く使用されています。しかし、NSAIDsの使用は、いくつかの確立された副作用によって制限されています(PMID: ...
07_腎・泌尿器系

進行したCKD患者のMACEや透析導入に対するRAS阻害剤 vs. Ca拮抗剤(コホート研究; Am J Kidney Dis. 2021)

CKDに対する降圧薬の効果は? アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬とアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、これらのレニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬のランダム化試験では、プラセボや利尿薬、β遮断薬、カルシウム拮抗薬(CCB)...
02_循環器系

糖尿病、CKD及び急性冠症候群を有する集団における心血管イベントに対するアパベタロンの効果は?(BETonMACE試験の事前規定解析; Clin J Am Soc Nephrol. 2021)

慢性腎臓病(CKD)に対するアパベタロンの効果はどのくらいか? 慢性腎臓病は、一般成人の少なくとも10%が罹患しており、心血管疾患の負担が大きく、臨床転帰が悪いことが知られています。慢性腎臓病の主な原因は2型糖尿病であり、地域によっては慢性...
02_循環器系

急性冠症候群を有する2型糖尿病患者のMACEに対する標準治療へのアパベタロン追加の効果はどのくらいですか?(DB-RCT; BETonMACE試験; JAMA. 2020)

ブロモドメインおよびエクストラターミナール阻害剤の開発が進んでいる エピジェネティクスとは、環境に応じてクロマチンが化学的に変化し、転写に影響を与える過程を指す。ブロモドメインおよびエクスターミナルタンパク質は、アセチル化されたリジン残基を...
05_内分泌代謝系

2型糖尿病患者における慢性腎臓病の有病率と進行度はどのくらい?(前向き研究; DISCOVER試験; Diabetes Obes Metab. 2021)

2次血糖降下療法を開始した2型糖尿病患者におけるCKD 糖尿病は、慢性腎臓病(CKD)の最も一般的な原因であり、糖尿病患者におけるCKDの有病率は最大で40%であると報告されています。しかし、多くの国ではデータが不足しています。 そこで今回...
02_循環器系

血液透析中のCKD患者の心血管イベント発生に対するリン吸着剤の効果は?炭酸ランタン vs. 炭酸カルシウム(PROBE; LANDMARK試験; JAMA. 2021)

リン吸着剤により心血管イベントの発生は抑制できるのか? 以前の研究結果から、ステージ3b/4のCKD患者において、炭酸ランタンを96週間投与しても、プラセボと比較して動脈硬化や大動脈石灰化に影響はないことが示されました(IMPROVE-CK...
02_循環器系

カルシウム拮抗薬による下部尿路症状の影響はどのくらいですか?(システマティックレビュー; Biomed Res Int. 2017)

カルシウム拮抗薬により下部尿路症状が引き起こされる? 下部尿路症状は、排尿、蓄尿、排尿後のすべての症状を含んでいます。これらの症状は、しばしば認められるものであり、患者の生活の質(QOL)に悪影響を及ぼします。 また下部尿路症状は、進行性、...
05_内分泌代謝系

SGLT-2阻害薬 エンパグリフロジン使用時にみられる初期のeGFR低下は心臓や腎臓アウトカムに影響しますか?(EMPA-REG OUTCOME試験の事後解析; Kidney Int. 2021)

SGLT-2阻害薬により初期のeGFR低下が認められるが… SGLT-2阻害薬のアウトカム試験では、治療開始時にeGFRが約3~5mL/min/1.73m2低下することが報告されていますが、その分類や安全性・有効性への潜在的な影響については...
02_循環器系

維持透析を開始した心不全患者におけるβ遮断薬の使用は死亡リスクを低下できますか?(後向きコホート研究; Am J Kidney Dis. 2020)

心不全を合併する透析患者に対するβ遮断薬の効果はどのくらいなのか? β遮断薬は心不全患者に推奨されていますが、血液透析患者におけるその有用性は不明です。また血液透析に移行した慢性腎臓病の心不全患者において、β遮断薬の使用とその透析性の特徴が...
02_循環器系

維持血液透析患者におけるラミプリル使用は心血管アウトカム発生を抑制できますか?(PROBE; ARCADIA trial; Clin J Am Soc Nephrol. 2021)

ACE阻害薬であるラミプリルは血液透析患者における心血管イベント発生を抑制できるのか? レニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬はCKD患者の心血管疾患の罹患率と死亡率を低下させることが報告されています(1)。 しかし、血液透析患者におい...
02_循環器系

【Up To Date for HIF-PH阻害薬】HIF-PH阻害薬の比較(ナラティブレビュー; 最終年月:2021年5月)

CKDに伴う貧血治療の背景 これまでは、慢性腎臓病(CKD)や透析に伴う貧血の治療としては、赤血球増殖因子刺激製剤(ESA)による治療が中心でしたが、ESA治療において、ESA低反応性の症例が認められることや、血栓塞栓リスク、赤芽球癆リスク...
02_循環器系

保存期CKD患者におけるバダデュスタットの有効性・安全性はダルベポエチン アルファに劣っていませんか?(Open-RCT; PRO2TECT試験; NEJM2021)

欧米におけるHIF-PH阻害薬の承認に必要な安全性試験とは? 主に米国と英国において、貧血治療薬の承認時には、有効性と安全性試験に加えて、重大かつ有害な心血管イベント(major adverse cardiovascular event, ...
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