Suvorexant in Elderly Patients with Insomnia: Pooled Analyses of Data from Phase III Randomized Controlled Clinical Trials. Randomized controlled trial
Herring WJ, et al.
Am J Geriatr Psychiatry. 2017.
Clinicaltrials.gov; NCT01097616、NCT01097629、NCT01021813
PMID: 28427826
【目的】
スボレキサントは、10〜20 mgの用量で不眠症を治療するために承認されたオレキシン受容体拮抗薬である。 以前に報告された第III相の結果は、スボレキサントが複合年齢の集団(高齢者および非高齢者の成人)で有効であり、忍容性が高いことを示した。 本分析では、特に高齢者におけるスボレキサントの臨床プロファイルを評価した。【方法】
ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間試験(追跡期間3ヶ月;有効性試験2件および安全性試験3件)からのデータについて、事前指定サブグループのプール解析を行った。 各試験において、不眠症の高齢患者(65歳以上)は、スボレキサント30mg、スボレキサント15mg、およびプラセボにランダム割り付けされた。試験設計により、15mgにランダム化された患者は少なくなった。 患者報告および睡眠ポリグラフ(患者のサブセット)の睡眠維持および開始エンドポイントを測定した。【結果】
スボレキサント30 mg(N = 319)は、プラセボ(N = 318)と比較して、夜間1(睡眠ポリグラフ終点)/週1(患者報告エンドポイント)、治療1ヶ月および3ヶ月後における睡眠ポリグラフ睡眠維持、およびの開始エンドポイントが有効であった。 スボレキサント15 mg(N = 202処理)もこれらの測定で有効だったが、後の時点で発症の効果はそれほど顕著ではなかった。 3ヶ月以上のフォローアップにおいて、有害事象により中止した患者の割合は、30mg(N = 627治療)で6.4%、15mg(N = 202治療)で3.5%、プラセボ(N = 469治療)で5.5%だった。 傾眠は最も一般的な有害事象だった(30mgで8.8%、15mgで5.4%、プラセボで3.2%)。【結論】
スボレキサントは、3ヶ月間の夜間治療で睡眠維持と発症を全般的に改善し、不眠症の高齢患者であっても忍容性が良好だった。
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