低用量バイアスピリン使用は女性2型糖尿病患者における認知症リスクを減らせるかもしれない(JPAD cohort; RCT後の前向きコホート研究; Diabetes Care 2019)

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Sex Difference in Effects of Low-Dose Aspirin on Prevention of Dementia in Patients With Type 2 Diabetes: A Long-term Follow-up Study of a Randomized Clinical Trial

Matsumoto C et al.

Diabetes Care 2019 Nov; dc191188.

https://doi.org/10.2337/dc19-1188

PMID: 未

【目的】

男女の認知症予防のための低用量アスピリンの長期使用の有効性を評価および比較する。

【研究デザインと方法】

本研究は、アスピリンによる糖尿病のアテローム性動脈硬化の日本一次予防(JPAD)試験の追跡コホート研究であり、低用量の効果を調べるランダム化オープン標準ケア対照試験だった。

2002年から2017年までのJPADトライアルに登録された2,536人の日本人2型糖尿病(T2D)患者を追跡した。本事後分析の主なアウトカムは、認知症の発生率だった。

認知症の判定は、抗認知症薬の処方または認知症による入院で判断した。

【結果】

・最初に登録された患者のうち、2,121人(84%)が元の割り当てを保持していた。

・追跡期間中央値11.4年の間に、128人の患者が認知症を発症した。

・年齢、性別、およびその他の確立された危険因子に対して調整された認知症の予防に対する低用量アスピリンの全体的な効果は有意ではなかった。

★ハザード比[HR] =0.82、95%CI 0.58〜1.16

—-

・ただし、女性では認知症リスクが有意に減少した(HR =0.58、95%CI 0.36〜0.95)が、男性では有意ではなかった(HR =1.27、95%CI 0.75〜2.13)(相互作用= 0.03)。

【結論】

低用量アスピリンの長期使用は、T2Dの女性の認知症リスクを減らす可能性がある。


【コメント】

アブストのみ。

なんとなく眉唾な気がしてしまう結果ですね。

これだけ追跡期間が長くなっても、元の割付が80%以上なのはすごい。

とはいえ、低用量アスピリンによる恩恵は女性だけっぽいので解釈が難しいところ。

続報を待ちたい。

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